通勤路にある立喰蕎麦屋で、以前から気になっていた蕎麦を喰ってから出勤した。
3月も中旬に突入したが、まだまだ寒い日が続いている。3月1日からコートを脱いで出勤しているので、余計に寒いと感じる。
今日は早朝出勤であり、朝飯も喰わずに家を出たので、池袋に着いた時は腹ペコ状態。
寒いし、腹ペコだし、熱々の蕎麦で腹を満たしてから会社に向かおうと思い、”芹のかき揚げ蕎麦”の看板が立っている立喰蕎麦屋”玉川”の暖簾を潜った。
自販機でチケットを購入して、注文窓口へ差出し、特に意図もなく、調理場が見えるカウンターに腰を下ろした。
待つこと約10分。立喰蕎麦としては、かなり長い時間待たされたわけである。
接客係りのおばちゃんが「芹のかき揚げは揚げたてなので、蕎麦に入れずに別皿に載せました。熱々のかき揚げをお召し上がりください」と、いけしゃあしゃあと言いきる。
蕎麦が出来上がるまでの様子を、爺はしっかりと見ていた。
芹とかき揚げ用の生地をステンレスのボールに入れ、おたまでよくかき混ぜ、熱した揚げ油の中へ形を整えながら流し込んでいく。おお、熱々のかき揚げを提供してくれるんだな、と期待していた。
ところが、油から取り出されたかき揚げは、厨房にしばらく放置され、料理担当のおにいちゃんは、もり蕎麦を作り始めた。あれ?爺は芹のかき揚げ蕎麦の温かいやつを頼んだのに???
半券をカウンターにカチカチ打つ付ける爺の姿を見た接客係りのおばちゃんが、料理担当のおにいちゃんに「温かい蕎麦やってないの?」と耳打ちする。おにいちゃん慌てる。
慌てたにいちゃんは、温かい蕎麦を作り、揚げてから少し時間がたったかき揚げを素手で取り上げ、小皿に載せようとした。
おばちゃんは、「何やってんの!駄目じゃない!」と、おにいちゃんの行動を遮り、ビニールの手袋をしてから、かき揚げを小皿に載せ、前述のとおり「芹のかき揚げは揚げたてなので、蕎麦に入れずに別皿に載せました。熱々のかき揚げをお召し上がりください」と蕎麦を爺に差し出した。
かき揚げは熱々、サクサクではなく、少し冷えて、ムニュとした歯ごたえになってしまっている。
期待が大きかったので残念でならない。
芹のかき揚げ蕎麦は、芹のほろ苦さよりも更に苦く感じた次第である。
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