秋風が肌に心地よく、何をするにも最適な季節。
食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋など色々ありますが、私はもっぱら読書の秋を楽しんでおります。
読書にはまるきっかけになったのは、中学生の頃に読んだ、司馬遼太郎氏の「竜馬がゆく」でした。
その後、風林火山(疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山で有名な武田信玄の伝記)や、
真田密伝(真田幸村と十勇士を描いた伝記小説)などの時代小説を読み漁り、みごと活字中毒となりました。
最近は時代小説を読むと疲れるので、宮部みゆき氏や東野圭吾氏、雫井脩介氏や井坂幸太郎氏など、
現代にあわせた軽めの作家さん(失礼かな?)で選んだ作品が多いです。
なんだかんだで年間4~50冊くらい読んでいますが、最近読んだ作品の中で一番衝撃を受けたのが、
こちら、
百田尚樹氏の「永遠の0」講談社文庫で920円。
太平洋戦争で日本軍の敗戦が濃厚な中、『生きて帰る』その1つだけに執着し、
仲間から”卑怯者”と呼ばれたゼロ戦パイロット、宮部久蔵・・・
最後は、神風特攻隊として、戦死してしまう。
あれほど、生きることにこだわった男が、なぜ死んでいったのか・・・。
時が過ぎ、現在。
その久蔵の孫である健太郎達が、祖父のことを調べ始める。
元戦友たちの証言からは、以外な祖父の姿が見えはじめる。
そして、祖父の本当の想いとは・・・。
こちらの作品、フィクションですが、描写がもの凄くリアル。
零戦の熟練搭乗員になるまでの軌跡、自己利益の為に兵の命を軽んじる仕官、
現在の官僚とのひきあい、家族を思うがゆえの生に対する執着心、学徒出陣の経緯、等々・・・
戦争でいかに多くの犠牲があり、その犠牲の上に成り立つ現代。
心にずんと重く残り、胸の奥よりこみあげてくるものありがます。
現代が世知辛く生きにくいなど、大甘だと考えさせられる作品。
また、天才パイロット宮部久蔵氏の孫の名前が「健太郎」と言い、
私と一緒の名前なので感情移入もしやすかったのもあります。
さらに、百田 尚樹(ヒャクタ ナオキ)氏は、
探偵ナイトスクープの構成作家をしている方です。
バイタリティ溢れた番組を手がける構成作家さんだからか、この神風特攻隊と言う重い内容を、
語りかけられるように、スラスラ読ませる秀逸な構成ができたのかと思います。
戦後60年以上経ち、戦争経験者の方も年々少なくなっているようです。
このままだと戦争も歴史の一部となり、こういった作品も歴史小説となるのでしょうか。
色々考えさせられる本ですが、これが最近読了した中で、一番衝撃を受けた作品です。
機会があればお試し下さい。
活字中毒のくせに、私の文章力はこの程度です。
文才のある方、私に文章構成の教示を下さいませ。お部屋探しはケイズホームにお任せ下さい。
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