1年経った3月11日 ～今日は強引に“春よ来い”～

2年前に写した雨引き観音のサクラです。

今年は特に梅の開花も遅く、まだあまりお花のない季節。
せめて今日くらいはフライングして春を呼んでも良いのでは・・・。

2011年3月11日、あの日もうす曇りの寒い日でした。

地震直後、職場の建物から全員外の広場へ避難をし、
余震におびえながら寒さに耐えていたことを思い出します。

上着も貴重品も車の鍵も全部8階の部屋に置いたまま。
家に帰るにも帰れない状態で寒い中、結構な時間が経っていました。
そして、その頃はまだ東北がとてもひどい被害にあっていることさえ何も知らずにいたのです。
知ったのは電気が通ってテレビが観られるようになった数日後でした・・・。

多くの人にとって、普通の日が普通でなくなってしまった日・・・。
そして、普通がどれほど幸せなことなのかを知った日。

1年経って今また新たに、あの日一瞬にして大切な命を奪われてしまった多くの方々のご冥福を心よりお祈りしたいと思います。

そして1年経った今もまだ、ご家族や大切な人の確認がとれないままだったり、不自由な生活を送らなければならない状態の毎日が、どれほど辛く不安なことでしょう、私は想像の世界でしか察することができません。




自分の許容量を超えてしまった悲しみというのは、
残酷なまでに他人の力ではどうにもなるものでもなく、
だからと言って、人の優しさがなければ小さな一歩も踏み出すこともできなくなってしまうでしょう。

どうか一日も早く・・・。


寒い冬を乗り越えて咲くサクラの花一輪一輪は、
悲しみを乗り越えた一人一人の思いが咲かせるように見えるのです。

被災地にも早く、沢山のサクラが満開になれる日が来ることを願います。

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