白い誘惑 ～仙人草～

いつもの散歩道


優美で　甘い香りが

ソフトに五感を刺激する








次第にその香りは

身体の隅々にまで入り込み

たちまち　

陶酔の世界へ　いざなってゆく








幻覚でも見たかのように

目の前に現れた　白く美しい肢体


ピンと伸びた　背筋を伝い

宝石の涙が　零れ落ちてゆく








哀しむ姿　愛おしく

思わずそっと　手を差し延べる



触れそうになった瞬間

涙の雫が弾けて　小さな声　ひと言







どうかお願い　私に触れないで・・・



相手を思ひての　切ない拒否に

なお一層　心燃やし

我が身を捨てて　抱きしめる







二人は　

一つになって　

愛の光　永遠に・・・

*　*　*

仙人草。
職場の敷地内を歩いていたら咲いていました。




仙人草とは果実が熟した時の様子が、
仙人の髭に似ているので名付けられたそうです。

いったいどんな風になるのか、
見てみたいです。

真っ白でこんなにも美しい。
そして、良い香りがするのです。

となると・・・
お決まりですね。

きれいなものには毒がある。

ハイ！
その通り、有毒植物です。

葉や茎の汁にはプロトアネモニンという成分が含まれていて、
刺激が強く皮膚炎の原因になるそうです。

でも根の方は、
利尿、鎮痛などの漢方として威霊仙と呼ばれ利用されるそうです。





まるで、女性と一緒ですね。

美しく情熱的でやさしいけど、
一度嫉妬に燃えたら狂気の沙汰にもなり兼ねない・・・。

世の男性方、美しさに惑わされてはいけませんよ。





花言葉は
「安全」「無事」「あふれるばかりの善意」

「安全」「無事」って・・・
毒があるのに、どこか安全で無事なんだか(笑)

3つ目の「あふれるばかりの善意」というのは、
白い小花が株をおおいつくすように、
無数に咲く様子をたとえたものだそうです。

―　The sky　―

2014.9. 早朝　＠かすみがうら市

「　穏やかで静かに明ける朝　」

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