▲日本人はなぜMINIが好きなのか? この本の最後にそれは出てくるのだけど。
現在でもMINIを扱う雑誌が定期誌2誌、不定期誌1誌あります。これを見ても日本人がMINI好きだと言えるのではないでしょうか。
おそらく、今MINI好きな人たちは、MINIのデザインが好きという人が大半だと思います。デザインと言っても「見た目がかわいい」ということから工業的なデザインも含めて。
さて、そんなMINI好きな人はカタログスペックばかりを追いかける人ではないと思うんですよね。であるならば、この本はおすすめです。著者は伝説のMINI雑誌『ミニ・フリーク』の編集長だった、田村十七男さん。
最初の1/3のMINIとはどういうクルマかという話も興味深いです。MINIを伝説のベールに包んでしまって真実には触れないような変なバリアは掛けていませんから、安心できます。ノウハウ本ではなかなか心に染みこんでこない情報も、この本を読むとなるほどあの話はこういうことかと消化できます。
本の半分以上を、MINIの歴史と設計者アレック・イシゴニスについて書いています。それが非常によくわかるんです。どうしてMINIが生まれたのか。そしてMINIを生み出したイシゴニスという人はどんな人物なのか。読むと、ああこういう時代でこういう人が考えてMINIが生まれたのだなぁというのがよく理解できました。
ナツメ社のサイトでは「絶版」となっていますが、某大手通販サイトなどでは古本での入手はまだできるようです。MINIが好きなあなたなら是非読んでみてください。
『ミニ・フリークの日々』
著者:田村十七男
単行本:271ページ
出版社:ナツメ社 (2000年02月17日発行/絶版)
ISBN-10: 4816327649
ISBN-13: 978-4816327643