哲学日記

実話映画「アルカトラズからの脱出」

 

【脱獄不可能】アルカトラズの謎 [吹替フル]|| 深層解明Xファイル シーズン1 (ID Investigation Discovery) - YouTube


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不可能と言われたアルカトラズ刑務所からの脱獄に成功したフランク・モリスの実話を基に制作された映画「アルカトラズからの脱出」


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緊張感の途切れぬ脱獄計画の進捗に、我知らず引き込まれ、あっという間に観終わってた。めったにない経験だ。

 

 

 

人はなぜ
監禁系映画
魅かれるのか。


人生が正にそういうものだからだ。
人は生老病死の運命を知っており、何とかしてこの深刻な極限状況から脱出したいと願っているからだ。

 

 

中学生の頃、大江健三郎の初期短編集に魅かれ、貪るように次々読んだ。
それらの短編は全てひとつの共通した味わいを持っていた。
おれはその味に魅了されていたのだが、それが何かはわからなかった。
 
そのあとで大江自身が見せた種明かし
 
「…監禁されている状態、 閉ざされた壁の中に生きる状態を考えることが、一貫した僕の主題でした」
 
を読んで、初めて、自分が「監禁」アナロジーに非常に強い関心を持っていることに気づかされた。
 
その関心は今も続いている。

たとえば、これまで観た映画で、内容の深いものからごく浅いものまで、思い出すままに記せば
 
「マトリックス」「しんぼる」「メイズ・ランナー」「SAW」「海底47m」「ヴィレッジ」「ゲーマー」「エンジェル ウォーズ」「オールドボーイ」「トゥモロー・ワールド」「10 クローバーフィールド・レーン」「出口のない海」「陸軍中野学校」「にっぽん昆虫記」「死にゆく妻との旅路」「ライフ・イズ・デッド」「飢餓海峡」「金子みすゞ物語」「大脱出」「ザ・タンク」……

そしていうまでもなく、この『アルカトラズからの脱出』も、おれは全て監禁アナロジーとして観てしまう。

……アルカトラズから脱出したフランク・モリスは、果たしてほんとの意味で脱出に成功したといえるか?と。

 

というのも、おれの頭の中にあるイメージだと、

人間が監禁されている部屋は2重3重~X重構造になってるからだ。

アルカトラズという監禁部屋からやっと脱出しても、それは一つ外側の監禁部屋に入ったに過ぎないのだ。
そのもっとも外側で、

 人間は
「生きんとする盲目の意志」世界
に閉じ込められてる。 
貪瞋痴のバグに翻弄される
いかれたシステム内
から出られず悶え苦しんでる。

(ブッダはここから脱出した)

 

だから人間は「監禁」アナロジー話が他人事とおもえず強く魅かれるのだとおもう。

 

 

しかし大多数の人々は、おぼろげに願っているだけで、その実なにもしない。

「その瞬間」に襲われるまでの間、日常的に監禁系映画など見て、のん気に過ごすだけだ。

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