六日のあやめ

医者のスケジュールを決めるのは患者

「37歳で医者になった僕」第4話
ー医者として僕はそこに線を引くー

医者としての線引き、祐太の場合、線を引くというより線を繋ぐ、って感じかな?
大勢の患者さん一人ひとりとずっと関わることは無理に決まってるだろうけど、転院する患者さんへのお見舞い、亡くなられた患者さんへのお墓参り、祐太が決めた医者としての役割、線引きは温かい。
自己満足です、って言ったことに共感できた。

2話までの祐太は、すずの励ましに背中を押されて行動してた感じだったのが、3話ではすずの言葉に揺れながらも医者として木島さんに「治る」とは言わなかった。
そして今回、すずは祐太の力になろうと森下先生にアドバイスをもらってはいたけど、祐太が自分の役割を決めることができた決定的な瞬間は、多分下田先生が玄関前で迷う祐太を追い越していったときだと思う。
私はそこが凄く好き。
ドラマとしては主人公に周りの人が影響されるっていう描き方で、瑞希も下田先生も、紺野先生に調子狂わされた、って言ってるわけだけど、先に祐太が玄関を越えなかったところで、登場人物同士お互い影響している感じが出ていていいと思った。
でんでんさんの「同じ病院に入院するなんて偶然二度とない」っていう言葉も、下田先生の気持ちを動かした感じで良かったし。
バス停で下田先生の見せ場のあと、祐太から心に残る名台詞「何にだって正しい役割はあるんです。世の中には、手首を切るために作られたカミソリなんてないし、首を吊るために編まれたロープだってないんですよ。」
さすが主人公、紺野先生ってば、いいとこどり!と思ったけど。(笑)

患者さん役のゲストの方々は1話からずっと素晴らしい。
吉野さん役の女優さんは今まで知らなかったけど良かったし、江波杏子さんはやっぱりさすが!
病室で祐太と話してるシーン「関わりの深い人がそばにいたら死ぬのが浮ュなる、死ぬ寸前まで一瞬の関わりしかない人の前で演じていたい」のところはリピするたびに涙出る。
すずが関わる人物にも興味深い人がでてきた。
「本音と建前使い分けろ、綺麗事言い聞かせるのは疲れる、世の中別にそんなに優しくなくてもいい」
足が不自由な青年の言葉は結構深いなぁ。
でもやっぱ世の中優しいほうがうれしいよ。

主演ファンとしては、剛くんが演じる役がかっこよくて出番が多ければもちろんうれしいけど、主人公ばかり極端に目立つよりは、群像劇って感じのドラマのほうが好き。
4話は、メイン回だった下田先生はもちろん良かったし、それぞれの登場人物からの印象深い台詞も多く、女優談義する教授や医局長も今回は可愛くて、ドラマとして好きな回だった。
森下先生が医者になりたいと思ったきっかけが、羽山早苗主演”ミラクルドクターナオ”ってのがまた良かった。
祐太に共感しやすくなってきてるけど、医師として一番安心できるのはやっぱり森下先生だな。
表立って教授にたてつくことはないんだろうけど、信念持った一匹狼って姿勢カッコいい!
「その日に手が離せない患者がいればそっちを優先だ。医者のスケジュールを決めるのは患者だよ。」名言です。

コメント一覧

きーた
http://www6.ocn.ne.jp/~kiita/
<拍手コメントへのお返事>
> サリーさん
私の感想は、上手く表現できてないしひとりよがりで恥ずかしいんですが、いつも読んでいただきありがとうございます。
「あれ、死ぬなら寿命でって意味ですよね?」のシーンも良かったですよね、私も好きです!
沢村先生は吉野さんを突き放したわけではない、むしろ真剣に向かい合う気持ちだったからこそ感情的になってしまったんだと、祐太の言葉ではっきりわかりました。
「人間なんて生きてるだけで他人と関わっちゃうようにできてるの」っていうのは、瑞希自身がそう感じるようになって出た言葉だったのかな?ってことも思いました。
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