大阪大は6日、昨年2月に実施した一般入試(前期日程)の物理で、出題と採点にミスがあったと発表した。合否判定をやり直した結果、不合格とした30人を追加合格とした。
また、本来は第1志望の学科で合格していたのに、第2志望の学科に入学していた学生も9人いた。大阪大は新合格者全員に必要な補償を行う方針。(後略)
(https://mainichi.jp/articles/20180106/k00/00e/040/345000cより)
これ、本人と保護者にしてみたら
「ふざけるな、私の悲しみと苦労は何だったんだ、時間と金を返せ」
でしょうね。
訴訟問題になるのでしょうか。
あまりにも謝罪のタイミングが悪すぎる。
せめて4月の頭くらいに「ごめんなさい追加合格です」ならば謝罪ですんだかも知れませんが
半年以上も予備校で辛酸をなめさせたあとに「やっぱあなた合格でした」では、素直に喜べないことでしょう。
保護者は、予備校代や慰謝料を請求する権利があると思いますが、果たしてするのでしょうか。
さて、大学入試とは違う、と言われるかも知れませんが
私も教師ですので、テストの採点をします。
「テストは大切だから、間違いの無いようにやりなさい」
と上層部は言ってきますが
そんなに間違いの許されないような業務なら、人員を拡大するか、より多くの時間を与えてくれと言いたい。
例えば、水曜日に実施したテストを、その週の金曜日までに点数を確定させ、コンピューターに入力しなければならない、なんてこともあります。
うちの学校は、1学年100人ちょいの小さな学校ですので、可能っちゃ可能なんですけれども
やはり、そんなスケジュールだと、水曜の夜に深夜までやり、木金の授業で返却をし、金曜の夜にコンピューターに入力をすることになります。
そんな強行軍なので、正直、ミスをします。
ただ、中学校の定期テストの場合、生徒に答案を確認させ、訂正をかける余地があるのですけれども。
みなさんも、子どもの頃あったでしょう?
先生から渡された答案と、模範解答を見比べて、明らかに合っているのに×になっている。
それを先生に持って行き、指摘したら、「ごめんごめん」と点数が変動した……なんてことが。
新米の頃は、そんなスケジュールでも、気合いと根性でやるしか無いと考えていて、ミスを連発してしまいました。
生徒に謝ってばかりでした。
ところが最近は
「私一人でこれだけ短時間に採点をしなきゃいけないんだから、採点を簡単にしないとできるわけないじゃん」
と開き直り、作問段階で工夫をするようにしました。
採点が難しいのは、記述式の問題や、作図問題です。
一方、採点が楽なのは、選択肢が生徒に与えられており、記号で答える問題や、数字と単位のみを答えれば良い計算問題です。
スケジュールがタイトな場合は、前者を極力減らし、後者の問題を増やしました。
結果、ミスを減らせるようになりました。
(これはこれで問題があるのですが……)
先ほど、中学校の定期テストの場合、訂正をかける余地があると書きました。
「だから、ミスってもいい」では無いのです。
訂正ができるできないにかかわらず、採点ミスはやはりいけません。
なぜなら、生徒・保護者からの不信感につながるからです。
さて、本題に戻り、大学入試の話です。
私は、大学で教鞭をとったことが無いので、想像でしか無いのですが
大学の先生の本業は、まずは研究、次に学生の指導だと思います。
つまり、入試って本業とは言えない仕事だと思うのですよ。
そして、大学の先生って、高校の教員免許を持っているわけでも無ければ、高校の先生をやった経験のある人って訳でも無いでしょう?
それでも、忙しい中、厳しいスケジュールでやらないといけない。
そのためのバイトを雇うことも難しい。
ほら、ミスが起こる下地はできあがっているではありませんか。
これ、今回は大阪大が素直に認めただけで
表沙汰になってない採点ミスは、過去に無数にあったと思いますよ。
ですから、私は、大学入試センター試験が、大学入学共通テストに変わるという話に、大変な疑念を持っています。
これは、簡単に言えば、従来のマークシート式のテストをやめ、記述式のテストにしていこうという流れです。
全国規模で、沢山の受験生が受けるテストで、記述式……
採点ミスを起きにくくするためのシステムは考えられているのでしょうか?
採点の公正さは確保されるのでしょうか?
(つまり、採点者によって差異が生まれることはあり得ないようなしくみになっているのでしょうか?)
まさか、偉い人は、「全国の採点者達に檄を飛ばせば良い」と思っているわけではありませんよね?
もう決まったことなので、私がここでどれだけ騒いだところで、この変更や基本的な流れが変わることは無いと思いますが
私は何か改善を図るなら、むしろ、回答をタブレットにするとかの方がいいと思います。
会場では、問題用紙、計算用紙、タブレットが与えられ、受験者は筆記用具を持ち込む。
問題の答えはすべて選択式。
受験者は問題を紙で解いたら、タブレットに答えを入力。
もちろん、タブレットには回答の入力以外はできないように細工をしておきます。
後は全部機械がやってくれます。
採点ミスはあり得ません。
採点者による差も生じません。
あとは、当日、タブレットのトラブルに対応出来るように、システムエンジニアを配置すれば良いのです。
そんな金、どこにあるんだって?
無いなら、マークシート式でいいじゃ無いですか。
これは、採点ミスが起きにくく、フェアに結果を出せる、大変良い方法だと思いますよ。
また、本来は第1志望の学科で合格していたのに、第2志望の学科に入学していた学生も9人いた。大阪大は新合格者全員に必要な補償を行う方針。(後略)
(https://mainichi.jp/articles/20180106/k00/00e/040/345000cより)
これ、本人と保護者にしてみたら
「ふざけるな、私の悲しみと苦労は何だったんだ、時間と金を返せ」
でしょうね。
訴訟問題になるのでしょうか。
あまりにも謝罪のタイミングが悪すぎる。
せめて4月の頭くらいに「ごめんなさい追加合格です」ならば謝罪ですんだかも知れませんが
半年以上も予備校で辛酸をなめさせたあとに「やっぱあなた合格でした」では、素直に喜べないことでしょう。
保護者は、予備校代や慰謝料を請求する権利があると思いますが、果たしてするのでしょうか。
さて、大学入試とは違う、と言われるかも知れませんが
私も教師ですので、テストの採点をします。
「テストは大切だから、間違いの無いようにやりなさい」
と上層部は言ってきますが
そんなに間違いの許されないような業務なら、人員を拡大するか、より多くの時間を与えてくれと言いたい。
例えば、水曜日に実施したテストを、その週の金曜日までに点数を確定させ、コンピューターに入力しなければならない、なんてこともあります。
うちの学校は、1学年100人ちょいの小さな学校ですので、可能っちゃ可能なんですけれども
やはり、そんなスケジュールだと、水曜の夜に深夜までやり、木金の授業で返却をし、金曜の夜にコンピューターに入力をすることになります。
そんな強行軍なので、正直、ミスをします。
ただ、中学校の定期テストの場合、生徒に答案を確認させ、訂正をかける余地があるのですけれども。
みなさんも、子どもの頃あったでしょう?
先生から渡された答案と、模範解答を見比べて、明らかに合っているのに×になっている。
それを先生に持って行き、指摘したら、「ごめんごめん」と点数が変動した……なんてことが。
新米の頃は、そんなスケジュールでも、気合いと根性でやるしか無いと考えていて、ミスを連発してしまいました。
生徒に謝ってばかりでした。
ところが最近は
「私一人でこれだけ短時間に採点をしなきゃいけないんだから、採点を簡単にしないとできるわけないじゃん」
と開き直り、作問段階で工夫をするようにしました。
採点が難しいのは、記述式の問題や、作図問題です。
一方、採点が楽なのは、選択肢が生徒に与えられており、記号で答える問題や、数字と単位のみを答えれば良い計算問題です。
スケジュールがタイトな場合は、前者を極力減らし、後者の問題を増やしました。
結果、ミスを減らせるようになりました。
(これはこれで問題があるのですが……)
先ほど、中学校の定期テストの場合、訂正をかける余地があると書きました。
「だから、ミスってもいい」では無いのです。
訂正ができるできないにかかわらず、採点ミスはやはりいけません。
なぜなら、生徒・保護者からの不信感につながるからです。
さて、本題に戻り、大学入試の話です。
私は、大学で教鞭をとったことが無いので、想像でしか無いのですが
大学の先生の本業は、まずは研究、次に学生の指導だと思います。
つまり、入試って本業とは言えない仕事だと思うのですよ。
そして、大学の先生って、高校の教員免許を持っているわけでも無ければ、高校の先生をやった経験のある人って訳でも無いでしょう?
それでも、忙しい中、厳しいスケジュールでやらないといけない。
そのためのバイトを雇うことも難しい。
ほら、ミスが起こる下地はできあがっているではありませんか。
これ、今回は大阪大が素直に認めただけで
表沙汰になってない採点ミスは、過去に無数にあったと思いますよ。
ですから、私は、大学入試センター試験が、大学入学共通テストに変わるという話に、大変な疑念を持っています。
これは、簡単に言えば、従来のマークシート式のテストをやめ、記述式のテストにしていこうという流れです。
全国規模で、沢山の受験生が受けるテストで、記述式……
採点ミスを起きにくくするためのシステムは考えられているのでしょうか?
採点の公正さは確保されるのでしょうか?
(つまり、採点者によって差異が生まれることはあり得ないようなしくみになっているのでしょうか?)
まさか、偉い人は、「全国の採点者達に檄を飛ばせば良い」と思っているわけではありませんよね?
もう決まったことなので、私がここでどれだけ騒いだところで、この変更や基本的な流れが変わることは無いと思いますが
私は何か改善を図るなら、むしろ、回答をタブレットにするとかの方がいいと思います。
会場では、問題用紙、計算用紙、タブレットが与えられ、受験者は筆記用具を持ち込む。
問題の答えはすべて選択式。
受験者は問題を紙で解いたら、タブレットに答えを入力。
もちろん、タブレットには回答の入力以外はできないように細工をしておきます。
後は全部機械がやってくれます。
採点ミスはあり得ません。
採点者による差も生じません。
あとは、当日、タブレットのトラブルに対応出来るように、システムエンジニアを配置すれば良いのです。
そんな金、どこにあるんだって?
無いなら、マークシート式でいいじゃ無いですか。
これは、採点ミスが起きにくく、フェアに結果を出せる、大変良い方法だと思いますよ。