![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/43/ff2382e88d1e5bf3bbb3ce28e59f3774.jpg)
高クオティティの商品写真とは
商品撮影は簡単なものではありません。
ほとんどの商品撮影には目的があり、その意図に合わせて撮影を進めないといけません。
商品の持つイメージ、スポンサーの意向、ディレクター・デザイナーの意向などに合わせた撮影が必要です。
売るために撮影するカタログ撮影などの場合は写した商品が売れないといくら綺麗な商品写真でも評価されません。
商品写真撮影では最低限、立体感・色・質感を平面である写真として表現しないといけません。
それプラスでブランドイメージを作れる商品撮影にする必要があり、
その全てをクリアーできた商品写真が高クオティティの商品写真と言えます。
商品撮影技術 立体感のある写真
商品写真に限らず被写体を立体的に表現する照明技術は写真家には必須の技術です。
適切に照明され立体感がうまく表現された商品写真こそ、目指す目標でもあります。
被写体にどう陰影をつけるかで商品写真は変わります。
商品の特徴を出すにはどこから光を当てるのがベストか考えた上で商品の立体感を出しましょう。
商品撮影技術 色の再現
商品写真では影の部分が多いと、色再現が悪くなる傾向があります。
商品撮影のライティングで色を出すためには、
フロントライトやプレーンライト(カメラ側からのライト)を使う事が有効です。
また、デジタルカメラではセンサーの問題で偽色がでますので、
撮影済みの商品写真は必ず商品を確認しながら画像処理で色を調整する必要があります。
商品撮影技術 質感描写
商品写真では光の反射具合の差を使って商品の質感を表現します。
ライティングで質感を表現するためには、ハイライトやテカリを商品に入れることで質感描写します。
商品撮影の種類
白背景・グレー背景の商品撮影
白背景撮影は実はかなり難しい撮影ですが商品撮影の基本ともなるものです。
色付きの背景で撮影した場合は、背景の色が商品に影響します。
白・グレー背景の商品撮影では色かぶりのほとんど無い商品写真を作る事ができます。
白・グレー背景の商品撮影の場合も、商品に白・グレーが反射し影響を与えます。
Amazonなどの商品撮影は白背景撮影では無く、切り抜き撮影で白いところに商品写真を貼っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/1b/b26ec734e75309cba550b47d186f7a95.jpg)
カラー背景・シチュエーションを作る背景
商品のイメージを構成したり、高級感を出したりなどいろんな場合でいろんな背景で撮影します。
代表的なものは色付き背景、石目、木目、タイル、布、アクリル板など様々です。
色背景のある商品撮影では一例を挙げると、ブラックの場合は重厚感、高級感と言うようなイメージ作りに役立ちます。
ただし色かぶりや商品への背景の写り込みなど気を付けないといけない事もあります。
シチュエーション背景での撮影とは商品の使用シーンをイメージしたりインテリアを背景に撮影する事です。
商品の使用シーンで撮影することで、消費者に購入後のイメージを想像させます。
ただ、あまりにも背景がごちゃごちゃしていると、商品に目がいかなくなるので、撮影する際は注意が必要です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/b8/e9de1e0afa89062911d97b833dd3c61a.jpg)
切り抜き撮影
商品撮影の王道です。
撮影商品の周りの影響を受けないように撮影します。
エッジを綺麗に立てたり、シャドー部を黒で閉めたりと細かい細工をします。
多くは商品だけを切り取ってRGB255/255/255の白に貼り付けてます。
白背景に切り取った白い商品を貼っても溶け込まないように撮影しないといけません。
メーカーの製品撮影も多くはこの切り抜き撮影です。
相当な撮影技術を必要とする商品撮影です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/c8/4095e4fad406c4b7362cac8123783c58.jpg)
自分で商品撮影をするために必要なポイント
商品写真の撮影スペース
商品撮影時に照明セッティングなど含めて考えると出来るだけ広い場所が必要になります。
商品撮影する場所としては自然光が入らない部屋が必要です。
外光と商品撮影の照明では色温度が違いますのでミックスで撮影すると色被りして良い商品写真になりません。
商品撮影をおこなうにはゆとりのあるスペースで窓などは遮光カーテンで防げる環境が必要です。
商品撮影を行うカメラとレンズ
プロが使う高価なカメラはあまり必要ではありません。
フルサイズである必要もありません。APSでもマイクロフォーサーズでも問題ありません。
写真初心者にはAPS、マイクロフォーサーズの方がピントなどの問題で使いがってが良いかもしれません。
相当大きなポスターなどの写真でなければ、最近の1眼デジタルカメラならどんなものでも大丈夫です。
レンズもキットレンズで望遠レンズがあればそれで大丈夫です。
撮影時の注意としては商品の歪みが怖いので、ズームレンズでは必ず望遠の方で撮影してください。
フルサイズセンサーで100ミリ前後がおすすめです。
『レンズはプロでも使用しているもの』を勧める方もいますがどこのプロのことでしょうか?
そんなに精度がいるなら、135のカメラでそもそも撮らないと思います。
通常のオフセット印刷程度なら市販のキットレンズでも十分だと私は考えます。
商品撮影用の照明機材
商品撮影をおこなうために必要な撮影用照明機材について。
ストロボ、電球、蛍光灯、LEDなどどんなものでも同じ色温度の照明なら大丈夫です。
最近のオススメはLEDです。
電球の耐久性や電球型のLEDの光の広がり方が写真電球に近い物があるためです。
商品撮影を初心者がする時には商品に当たる光を肉眼で確認できることは大変役に立ちますし、勉強しやすいからです。
また、ストロボを複数購入することを考えるとかなりお安くライトを用意できます。
『クリップオンストロボ』はオフストロボライティングができてもあまりお勧めしません。
クリップオンストロボのオフストロボライティングはかなりレベルが高いので商品撮影初心者には向きません。
商品撮影のための露出
商品撮影をおこなうために必要な撮影用機材に露出計があります。
カメラにも露出計はついていますが、精度良く光の強弱を図るためには入射式の露出計を持つべきです。
商品撮影で光の強さ(半段差・1/3差)が意味を持ちますから。
複数の照明を使っている時には、それぞれの照明の商品に当たる明るさを測ることが必要になります。
この差を利用して立体感を構成したりします。
商品写真の写真編集
商品撮影した商品写真は撮って出しでは良い商品写真とは言えません。
ほぼ全ての場合、写真編集ソフトによる作業が必要になります。
撮影時にイメージしていた商品写真に近づけるためにです。
例えば、撮影した商品写真の黒の締まりが悪いなどはレベル補正で黒の位置を指定し直さないといけません。
商品写真のライティングについては過去のブログにも一部書いていますのでそちらもご覧ください。
商品写真のライティングは幾万通りもあるので全てを解説できませんが、少しずつブログ内でも紹介していきますので
よければ、また私のブログにご訪問ください。
商品撮影をカメラマンに依頼する
今回は商品撮影を始めたい方でもご理解いただけるよう
『商品撮影を始めるために知っておきたい基本』について書かせていただきましたがいかがでしたでしょうか?
実際には商品撮影をおこなうスペースの問題や技術を学ぶための時間の問題などもあり、
自身での商品撮影が難しいと思われた方もいらっしゃると思います。
そんな方には商品撮影をするプロにご依頼することをお勧めします。
依頼するときの注意点や依頼の方法について
通常商品撮影をするカメラマンに依頼する場合は、カメラマンに撮影の相談、商品撮影の撮影方法に関する打ち合わせが初めに必要になります。
その後、撮影が決まればスケジュールが決まって撮影、納品となります。
<撮影料金の相場>
インターネットを検索すると撮影料金を出しているところも多くありますが、
私は撮影料金で定価を出すのは難しいと考えています。
クライアントの求める商品写真を創るために必要な費用が撮影料金だからです。
一つの商品を撮るにも、何百通りもある撮影方法から一番最適な撮影方法で撮影するためです。
プロカメラマンなら予算も加味しつつも、その中で一番最適な撮影方法を提案してくれます。
撮影に定価が無いことを理解できましたでしょうか。
でも、なんでも時価では頼みにくいと思います。
そこで大阪の写真スタジオのカメラマンの撮影料金の目安を記しておきます。
商品撮影をするカメラマンの技量もまちまちですし、商品写真の品質も凄い差があります。
私の知るそこそこ腕のあるカメラマンの撮影料金の目安です。
30年前の撮影料金と現在の撮影料金はあまり変わっていません。
単品撮影 技術的に簡単な場合3000円〜技術的に難しい場合10000円程度
イメージ撮影 技術的に簡単な場合5000円〜技術的に難しい場合上限はありません
製品撮影 技術的に簡単な場合10000円〜技術的に難しい場合50000円程度
撮影点数が多いと値引きが入ることが多いと思います。
<商品写真撮影の依頼で避けるべきところ>
1,クラウドソーシングサービスを通してカメラマンに撮影を依頼することはお勧めできません
クラウドソーシングサービスに多くのカメラマンが登録していますがお勧めできません。
撮影料金を抑えるためにクラウドソーシングサービスで一括見積もりを取る方もいるかもしれません。
しかし、それは大変間違ったことだと思います。
クラウドソーシングサービス登録カメラマンの撮影スキルは悪い方に玉石混交です。
商品撮影が上手いカメラマン1割以下、下手なカメラマン半数、カメラマンとも言えない者もたくさん登録しています。
撮影料金が安いから適当な商品写真で良いならクラウドソーシングサービスでも問題ありません。
しかし、品質の良い商品写真を求めるのでしたらクラウドソーシングサービスはお勧めできません。。
良いカメラマンでも、高い手数料をかぶるカメラマンは高品質な商品撮影はできません。
本当にお安く良い商品撮影を撮って欲しいのでしたら、直接写真スタジオのホームページにお問い合わせいただくことをお勧めします。
2,ホームページであまり安すぎる撮影料金を提示するところはお勧めできません。
当たり前ですが、撮影方法によってや撮影時間も技術的レベルも変わります。
例えば、私どもでは技術的に難しくない商品撮影でも1日に20点程度しか撮影できません。
そして、デジタル画像ですので画像処理に半日必要になります。
合わせて1日半のアシスタントとカメラマンの2名の人件費とスタジオ経費を考えていただければわかりますが
1カット3000円以下では撮影でき無いとなります。
インターネット上にある、少ない撮影点数で1点1000円以下のところは、かなり商品撮影スタジオとしては怪しいと思います。
普通にプロレベルの商品撮影をしていたら1点1000円以下なら赤字になるからです。
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大阪で商品撮影を依頼するなら当社もご検討ください。
大手写真スタジオで修行後、独立して36年に渡り多くの商品撮影に携わっております。