商品写真撮影を仕事に考えている生徒さんに、大阪での商品撮影の現状を質問されました。
私も最近はスタジオに籠りぱなしなので多くは知りませんが、私の周りから聞こえてくることを記したいと思います。
大阪の商品写真撮影で変わったことを箇条書きします。
1.ここ30年の間に家電メーカー・流通系の商品写真撮影が大幅に減りました。
2.印刷屋さんの商品写真撮影は不明です。
大阪のフォトグラファーは印刷屋さんの商品写真撮影も多く行っていましたが、
私は、いろんな意味で印刷屋さんの商品写真撮影はあまり受けたくない事もあり詳しくはありません。
3.商品写真撮影に関わるデザイン事務所も減った感じがします。
WEB系専門の事務所は商品写真撮影料金が安すぎてお付き合いがあまりないので不明です。
4.商品写真撮影の撮影単価は、かなり安くなっています。
物にもよりますが、商品写真撮影単価が30年前の1/2〜1/10まで下がっています。
特にEC用の商品写真撮影は1/10以下の撮影も多くあります。
5.商品写真撮影の腕前のあるフォトグラファーがここ30年でかなり減りました。
やはり、大阪の会社が東京に本社機能を移転させた事が大きく、一流の商品撮影の仕事が減ったことが影響しているのかも知れません。
フォトグラファーはやはりやる商品写真撮影の仕事で成長して上手くなると思いますから。
大阪で商品撮影で生き抜くために!
大阪の商品写真撮影をするフォトグラファーの現状から
30年前から比べて商品写真撮影で生計を立てていくのは大変厳しくなっていると感じます。
ですのでより一層、商品写真を撮影する技術を磨く必要があります。
いくら、口先の営業で商品写真撮影の仕事を取っても、腕がなければその仕事は長続きしません。
仕事が長続きしないと言うことは、生涯に渡り写真の撮影で生きるのは無理ということです。
インターネットで商品写真撮影 大阪と検索してみると
この中で10年残っている写真スタジオが何軒あるのでしょうか?
生き残るのは、大変なことです。
私も2000年ごろからホームページを作りいろいろ試して失敗を繰り返しました。
失敗例を記します。
<他社につられて撮影料金を設定。>
実は、これが私を大いに苦しめました。
例えば、グレーバック単品撮影2000円〜
これを見たお客さんはグレーバック単品撮影2000円で撮れると錯覚するようで大変困りました。
グレーバック単品撮影でも、お客様のご要望や商品の特徴で撮影方法は何通りもありほとんどの場合2000円では撮影できませんでした。
<EC商品写真撮影 500円>
EC商品写真撮影だから手加減して撮影することは、私にはできませんでした。
EC商品写真撮影も印刷用の商品撮影と何も変わりません。
手加減して撮影するなんて不可能でした。
あるEC商品写真撮影の時、1つのゴルフクラブの商品写真撮影が終了するのに、丸一日かったこともあります。
それでも、撮影料金は500円です。
大赤字です。
それでも、信用が大切なのでお受けした仕事の手を抜くことはできませんでした。
EC商品写真撮影でもかかる時間と労力は一緒です。
それからは、他社が安い撮影金額を提示していても、お客様に他社のホームページは安いよと言われても
私どもでは、私が納得して納品できる商品写真をできるだけ低価格で提供していると伝えて
私どものEC商品写真撮影を納得いただけるお客様だけに提供することに努めています。
一番言いたいことは、商品写真撮影は価格競争で取るなです。
商品撮影を撮るフォトグラファーはサービス業でもあります。
お客様に寄り添い、お客様の役にたつ、そんな商品撮影はどうすれば良いか考え、
最善の撮影を最善のコスパで行う事を想定して商品写真撮影の金額を考えてください。
お客様も人間です、商品写真撮影に必要な費用なら支払ってくれるはずです。
<ホームページに載せる商品写真撮影の見本は奇抜な写真を使わない>
商品写真撮影の見本にどんな写真を使うべきか・・・
難しいですよね。
目立つ商品イメージの写真を載せていませんか?
私も、初めの頃は商品イメージの写真を載せていました。
火・煙・水・氷・湯気、合成などなどパッと見は派手で良いと思いますよね。
でも、そんな商品イメージの写真を見たお客様はそんな商品写真を求めているのでしょうか。
ほとんどのお客様の扱う商品撮影とは乖離しています。
ですので、私は最近お客様に見せる商品写真はイメージ商品撮影のものではなく、
単純に商品だけが写っている商品写真にしています。
商品の質感・色・立体感が表現されている当たり前の商品写真をお客様には見せています。
本当に商品写真撮影が上手いフォトグラファーは何にも無いような商品写真を本当に美しく撮影します。
最近は、商品写真をシビアに見るお客様も増えてきましたので、白バック・グレーバック・切り抜き撮影を
正確に撮った商品写真を見せるのもお勧めです。
大阪での商品撮影で食べていくのは、大変難しい。
それでも商品撮影で食べていくなら最低限、次のことをしてみましょう。
1.大阪の写真スタジオで通用するレベルの商品撮影を身につける。
特に、何か得意分野の商品撮影を持ってください。
モデル撮影でも製品撮影でも料理撮影でもなんでも良いので他のフォトグラファーに負けない撮影ジャンルを持ってください。
2.大阪でも最近は写真スタジオを持たないフォトグラファーも増えてきましたが
写真スタジオを持ってください。
大阪では基本、レンタルスタジオ代は出ませんので。
3.どこか1社、定期的な撮影をいただける印刷屋・代理店・デザイン事務所を持ってください。
頑張って営業しましょう。
大阪での商品撮影で食べるのは大変です。
副業でちょっと商品撮影もするや会社で商品撮影を任されたなどなら
私の写真教室で撮り方覚える事はお役に立つと思います。
もし、プロフォトグラファーになりたいのなら写真スタジオで修行をすることをお勧めします。
厳しい話ですが、写真学校を卒業して写真スタジオで修行しても30年以上プロフォトグラファーをしている人は一握りです。
それだけ食えない業種です。
この程度ではプロでは生きていけません。
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