な~なじらね

働き方改革ー教師生活①ー

つい先日、テレビのニュースで、教師の働き方改革について取り上げていた。
某小学校のベテラン女性教師の1日を追うスタイルで。
今、法案をめぐって論議がなされているとのこと。

教職はブラック。労働時間は長いし、保護者対応、責任問題など、
その仕事は多岐にわたり、且つ責任も重い等々。
そのため、夏休みの勤務時間を繁忙期に割り当てて、働き方改革ができるようにする
という内容の法案を通すとのこと。

実際今年度の夏休みなどの長期休暇に
管理職が「休みをとってリフレッシュしてください。」
との指導があり、現在の勤務校でも。

日々、各自が出退勤簿を入力している。
再任用中は、月80時間超えは常態化していたし、同僚もほぼその状態だった。
講師になって、責任ある分掌が無くなり、休日出勤はほぼ皆無に。
ずいぶん楽になったが、それでも、先月の超過勤務は約30時間。

「働く」という概念、教師にとっては、すでに異常なのが通常なのであろう。

番組の中で、長期休暇中の勤務時間で代用することは、解決にならないと
言われていた。
そのとおりである。
そこでも、言われていたが、
教員の人数を増やすこと。
これこそ、ブラックと言われる教員の働き方改革の解決策である。

人が増えたら、一人あたりの担当時数が軽減され、
勤務時間中に事務仕事や教材準備などができること、間違いない。

今の日本社会を形作ることができたのは
ひとえに、世界に誇れる「日本式義務教育制度」のおかげであるとひそかに思っている。

日本人の美徳と言われる、公共心、思いやり、働く意識の高さ、
争わず、認め合う姿勢、細かく言うとゴミの落ちていない街中、時間通りに来る公共の乗り物
だれが見ていなくても赤信号を守ること、整然と並ぶ様子 
どれをとってもベースは小学校生活で培われているのではないだろうか。

いろいろと問題を指摘される道徳教育
給食指導
清掃指導
学習規律
マス的な学習内容

問題がないとは言わないが、これらにかかる日常の指導が
今の国民性を育てたのではないか。

この国民性は、混沌とした、問題山積みの世界に会って
尊敬と畏敬の念をももって、注目され、受け入れられていると思う。

これらを、日常の中で指導する時間や労力を考えたことが、みなさんはあるのだろうか。

先のテレビのニュースも触れていたが、
給食指導をするには、
まず、教師自ら、エプロン、マスク、三角巾を身に着け、手洗い、うがいを済ませ
ワゴンに乗せてもらってある食缶、カゴに入っている食器、お盆などを
教室入口に移動させる。
給食当番に、身支度を整えること、配膳台を拭かせること、
他の児童にはマスクをつけ、歯ブラシコップに水を入れに行くこと
きちんと石鹸を使って手洗い、ぶくぶくうがいをすることなどを声掛けし、見守る。

そして、整然と配膳する様子を手助けし、見守る。
ここにも、初任者ではできない、細かい声掛けや、
児童に給食の準備にかかわるよい習慣化のポイント指導があり
それを「学級指導」または「学級経営」と称していることをご存じだろうか。

これらは、日常の指導である。

この日々が、みんなのために協力することの大切さや心地よさ、
責任を果たす意味、順序を守る大切さや心地よさを体感させている
そして、公教育の中で行われているからこそ
言わず語らずのうちに、国民性を育てているのではないだろうか。

長くなった。

先ほども述べたが、これは、日常の学級指導である。
教職として、教科指導ではない。

本論に戻ろう。

教師は、早食いである。
なぜなら、給食指導後に少しでも早く食べて、
時間を生み出し、子どもたちがリラックスして食事をしている間に
連絡帳で保護者に返事を書いたり、ノートに〇付けをしたりするためである。

そうやって、時間を使っても、
仕事は減らない。

ゆえに、退勤時間が19:00、20:00になるのである。
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