姉の家族は転勤族で、
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今はすぐには、会えない距離に
すんでいる。
私は姉のことが大好きで、
ちいさい頃は
世界で1番尊敬していた。
そんな姉が結婚し
母親になったころ
まだ歩けないはじめての
こどもと、姉と母と私で
山梨の東君平さんの童話館へいった。
東君平さんは私の大好きな
童話作家さんで
「おはよう童話」や
「くんぺい魔法話し」は
知っている人も多いとおもう。
東君平さんを知ったのは
「詩とメルヘン」という
アンパンマンでしられている
やなせたかし さんが編集していた
絵本雑誌だった。
「詩とメルヘン」を
定期購読していた私は、
まだ小学校の2、3年生くらい
だったと記憶している。
「詩とメルヘン」には
なまえも知らない作家さんの
作品のかずかずが、
毎号惜しみもなく掲載されていて、
美しい魅力的な絵と
すこし大人びたことばのかずかずに
夢中になって読んでいた。
ことばの魅力は想像できること
じゃないかと思っている。
想像することは、無限で自由だ。
だから、ことばを作品にするのは
とても、むずかしいこと
なんじゃないかなと思う。
ことばの持つイメージは人によって
違うから。
「白と黒のうた」ということばに
あなたならどんなイメージを
持つのだろう?
この題名は東君平さんの作品の1つ。
東君平さんのやさしい世界が
白と黒でひろがる1冊だ。
私のお気に入りでもある。
この本には君平さんの
作品を作る思いや
思い出がつづられている。
なんのてらいもなく、
赤裸々に当時の自分について
書かれていて、
私も自分の二十歳頃を思い出して
恥ずかしくなったり
ニヤニヤしたりしてしまう。
「二十一才、もう一度もどりたいような
二度と戻りたくないような…」
とかかれた君平さんの気持ちは
私も同じ気持ち。
「白と黒のうた」は
素人(シロウト)苦労(くろう)の
うた と、ご本人は書いている。
ヨレヨレのノートを
「ぼくの宝もの」と言って
持ち歩いていた東君平さん
(東 英子さんのあとがきより)。
'86年12月3日肺炎のため急逝された。
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