第一の事件簿は「お賽銭どろぼう」、第二の事件簿は「ハトどろぼう」そして、第三の完結編は・・・・・・・・、
ただの「どろぼう」です・・・。 ...................例によって、ちょっと長くなります................................... 。
しかも、第一の事件簿から第三の事件簿まで、実は時代と逆行してます。つまり、今回の完結編が一番幼い頃なんです。
時は僕が小学校2年生の頃、同級生のK君と広場で遊んでいたら、第二の事件簿で「オーシャンズ12」のジョージ・クルーニーみたいに見事な(?)司令塔ぶりを発揮した中島君がやってきました。中島君はたしか中学生になったばかりだったと思いますが、その頃から町内のボスでしたから、僕らは少々緊張ぎみに話してました。そしたら中島君が、
『お前達、今なんか欲しいもん、あるや?』・・・って言うんで、
「僕はぶ~ふ~う~の、う~の人形が欲しいデス!」 とか、「ミッキーマウスのズボンが欲しいデス!」 とか答えてたら、中島君は急に遠くを見つめ、
『おらぁ~、コンバースのバスシューが欲しいとよ~!』
と、まるで寅さんみたいな口調で”ふぅ~!”と一つため息をつきました。
「コンパスなら僕の筆箱にあるよ!やろうか?」「うん!おれの欲しいコンバースがお前の筆箱にあるもんね~?・・て、それは”コンパス”だろうがっ!」・・・なんてボケ・ツッコミはありませんでしたが、 中島君が続けました。
『で、今回の作戦ばってんが・・・。』
・・・・・・中島君は近くの電線を見上げながら、ジョージ・クルーニーよろしく作戦を語り出しました。
1時間後、司令塔の中島君と僕、それにK君の『オーシャンズ3』のメンバーは、町はずれの雑草の生い茂った空き地にいました。その一画に、周りにフェンスを張り巡らした小さな小屋があります。その小屋はK電力のもので『立ち入り禁止』の看板が貼ってありますし、フェンスの入り口には頑丈なカギがついてます。 しかし、司令塔の中島君が自らそのフェンスをよじ登り、フェンスの中に飛び降りました。そして小屋のドアをひねると、・・・簡単に開きました。 (K電力さんもちょっと不用心すぎます) 中島君は中に入り、電線の束を抱えて出てきました。しかし重くてフェンスの上まで持ち上げられません。・・・ここで僕とK君の登場です。
中島君はその電線にロープをくくりつけ、逆側のロープの先端をフェンスの外へ投げ出しました。そのロープを僕ら2人が引っ張り、電線がフェンスの上まで上がったところでフェンスの間から中島君にロープを渡し、中島君がフェンスにくくりつけ固定します。そして中島君はフェンスの外へ出て、そのロープを引っ張り電線が外に落ちてきます。(なんと綿密な頭脳溢れる仕事でしょう。僕らは中島君の作戦に酔いしれてました。 )
その後、その作業を4回ほど繰り返し、僕らは用意していた中島君ちのリヤカーに新品の電線を乗せ、意気揚々と押し出しました。・・・・そうです、この電線を町内のS地金屋さんに持って行けばお金がもらえます。・・・と言うことは、
これは、『ただのどろぼう』です。『ぬすっと』デス。
しかし、僕とK君は中島君のあまりにも大胆かつ、頭脳的な作戦に”どろぼう”という言葉を忘れていました。 とにかく、S地金屋さんはすぐ近くです。僕らは顔に満面の笑みを浮かべながら、リヤカーを押しました。
でも、やっぱり悪事は予定通りにはいきません。道の向こうから
『もしもしおばちゃん』が歩いてきます。。。。 「もしもしおばちゃん」とは、僕の母の友達で当時の電電公社に勤めてました。(・・・だから、「もしもしおばちゃん」です。 )いつもうちに遊びに来る時は、おみやげを持ってきてくれるんで僕はもしもしおばちゃんが大好きでした。 しかしここで会うのはヤバイ。僕は顔をそむけながらリヤカーを押してました。でもおばちゃんは僕をめざとく見つけ、
『あらっ、お手伝いネ!。おりこうさんね~!』 ......
おばちゃんは、そう言うと去っていきました。 「ふぅ~っ」 僕らは深呼吸をして足早に先を急ぎました。 そしてやっとS地金屋さんに着きました。 と、中島君が
『俺はここにはバレとるけん、あとはお前達で行って、おばちゃんに”この電線ば、買って!”って言え!』と言って走り去っていきました。 ............そうか!僕らの本当の仕事はコレだったんだ!
僕らは心細くなりましたが、もう店の前です。思い切って店に入り、
『おばちゃ~ん!この電線ば買ぉて下さい~っ!』
僕らは叫びました。 すると、中からおばちゃんが出てきて”新品の”電線をちらっと見たかと思うと、なにやら電話をかけ出しました。 そして受話器を置いたおばちゃんは、
『おつかれさ~ん!おばちゃんはお母さんと友達だけん、お金はお母さんに持って行くね~』・・・・
いくら小学生でも、・・・悟りました
『ばっ、バレタ~』
後はお決まりのコースです。家に帰っておやじにグーで殴られ、 おふくろには、ケツを叩かれ、 晩飯ヌキで、押し入れに閉じこめられました。
後で聞いたんですが、うちのおふくろともしもしおばちゃんとS地金屋のおばちゃんは大親友で、僕らが店に行く前に、もしもしおばちゃんからおふくろに連絡が入って、おふくろからS地金屋のおばちゃんに連絡が入ってて、最初からバレバレだったみたいで・・・。
やっぱ、中島君より、大人の方が頭良かったな~・・・・。
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●『前科3犯の珈琲屋<第1の事件簿>』
●『前科3犯の珈琲屋<第2の事件簿>』
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