風もだいぶ緩んできて、確実に春の訪れを感じます。
風が気持ちイイな~なんて思いながらお店の前を掃除してたら、ハンドボール部らしき小学生が何チームも練習してます。
うちの店の前は体育館とか文化ホールとかの複合施設なんで、土日はなにかしらスポーツの試合やイベントが開催されてます。
どうやら今日は、ハンドボールの試合があるらしい・・・。
ということで、例によって想い出しました。
僕が中学の頃です。
ある日、新しく赴任された体育のI先生から体育教官室に10人くらいの男子が呼び出されました。もちろん僕もその中の一人です。
そして、I先生は開口一番、
「明日から、2ヶ月後に迫った県大会に向け、放課後練習を始めるっ!」
「はぁ~?」
みんな意味が判りません・・・。
「先生!何の練習ですか?」
柔道部ですが、得意技は跳び蹴りというA君が聞きました。
I先生はニヤリと笑って、叫びました。
「当たり前たぁ!ハンドボールだろうがっ! お前らは今日からハンドボール部員ゾ!」
しかし、集まったメンバーは、大半が部活に所属してます。
実際僕も、バスケ部・合唱部・放送部、はたまた生徒会の選挙管理委員長という大役を仰せつかったばかりでした。
実は、I先生の専門はハンドボール。
しかし、うちの中学にはハンドボール部なんてありません。
そこで、そのI先生は体育の授業でハンドボールの試合をやって、少しは見込みがある奴または、なにかしら戦力になりそ~な奴の目星を付け、呼び出したと言うわけです。
I先生が続けました。
「お前らの部長の先生方には、もう話してある。県大会まで2ヶ月間、お前らは即席のハンドボール部員ゾっ!帰ったらかあちゃんと~ちゃんにも言っとけ!」
訳の分からないまま、その日僕らはハンドボール部員になっちゃいました・・・・。
そして、その翌日からI先生の猛練習が始まりました。
メンバーは俗に言う「悪ガキ」ばかりでしたが、何故か練習は楽しく、キツイ中でもみんな暗くなるまで練習して、練習が終わっても当時流行ってたスカイプレーや、倒れ込みシュートみたいな派手なプレーの練習をしてました。
そして、いよいよ県大会の1週間前、I先生が練習の前に
「今日は、試合用のユニフォームを配る。」
って言いだして、エンジ色のユニフォームを配り始めました。
「へぇ~即席のチームでもユニフォームのあっとたい!」
なんて言いながらも、みんなうれしそうです。
しかし、よく見るとそれは女子バスケ部のユニフォームでした・・・。
「先生、こりゃ~女子バスケのじゃ~なかですかぁ!」って言ったら、
「あったり前たぁ!わざわざ買うもんか!バスケから借りてきた。」
ですと・・・・。
しかし、そうと判れば今度は違う方に興味が・・・・・。
「あっ、この番号は、○○子のユニフォームばい!あいつはボインだけん、やっぱ胸のところが余っとる」
とか「あっ、これは□△美が着てるやつバイ。ヨカ匂いのするぅ~」
なんて、みんな大会のことは完全に忘れてました・・・。
そして県大会当日、なんと初戦の相手は優勝候補のD中学。
I先生の言葉は、ただ一言
「相手はエリート、お前らは雑草たっ!雑草の強さば見せつけてやれっ!」
ぼくら「やさぐれ雑草チーム」は女子の妖しい芳香のするエンジのユニフォームを身にまとい、コートに散っていきました・・・。
試合の結果ですかぁ?・・・・聞きたいですかぁ?
結論から言えば、雑草は雑草でした・・・・。
最初からD中学に適当にあしらわれ、思うようにプレー出来ない僕らは次第にキレてきて、
ついにゴールキーパーの柔道部のA君が、ノーマークでシュートしてきた相手の選手に跳び蹴りを食らわせ、退場・・・。
他には誰もゴールキーパーの練習をしてなかったんで、面白いように点を入れられ、ボロ負けでした・・・。
試合後のI先生の一言は、
「まぁ、あんなもんだろな!でもよ~頑張ったナ!」・・・・でした。
しかし、僕らは悔しくて、悔しくて・・・ポロポロ涙がこぼれました。
帰りのバスの中、夕日がキレイだったのだけ覚えています。
そして翌日、まだ敗戦のショックが抜けきれず傷心のまま学校に行きました。
そしたら、朝のホームルームで担任の先生が笑いながら
「おい、井上!お前に賞状が届いとるゾ」
なんて言い出しました。
「はぁ?」
僕は何のことか判らず、もらった賞状を見たら、
栄光をたたえて
優 勝
○▲中学校 ハンドボール部 殿
貴殿は、ハンドボール郡大会において
見事に優勝されましたことを証するとともに
ここにその栄光を称えます。
って書いてありました。
そうかっ!僕らが住んでる地域には他の中学にもハンドボール部自体が無かったんで、郡大会は自動的に優勝になってました・・・・・。
クラスのみんなから拍手をもらって、なにやら複雑な気持ちで照れ笑いをしたのを覚えています・・・・。
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