口語短歌
「ロワール川 世界遺産の 登録に 歴史ある街 シノンの古城」
中世の面影を残す芸術と歴史の街、シノンです。ロワール渓谷の古城と聞いて、皆さんは何を連想しますか?この地域が「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」としてユネスコ世界遺産に登録された理由はそれだけではありません。ロワール川の流域の素晴らしい景色はもちろん、トゥールやブロワなどのような歴史のある街の数々があるからです。これから紹介するシノンもその中の一つです。
ジャンヌ・ダルクが駆け抜けた街
シノン駅からまっすぐ伸びる道に沿って歩いて行くと、騎馬像が視界に入って来ます。ここはジャンヌ・ダルク広場。その名の通り、フランス国民のヒロインの銅像が建てられている場所です。実はシノンはジャンヌ・ダルクが1429年にフランス国王シャルル7世に面会した場所。この出会いによってフランスの運命は大きく動き出すことになります。
口語短歌
「託された ジャンヌダルクは 祖国愛 獅子奮迅の 活躍示す」
ジャンヌダルク銅像
当時イングランドとの百年戦争真っ只中だったフランスは劣勢を強いられていました。13歳の時にフランスからイングランド軍を追い出すようにとの神のお告げを聞いたジャンヌ・ダルクはシャルル7世に会いにシノンに向かいます。ようやく面会を果たすと少女は王にイギリスに包囲されていたオルレアンを救うために小さな軍隊を与えるように求めます。そのエネルギーとカリスマ、そして何より神に選ばれた者としての信念が状況を一変させ、オルレアンを解放することに成功させました。
王家の要塞、シノン城へ
口語短歌
「要塞は 城壁と塔 そびえ立ち 深い空堀 堅固な守り」
丘の上にあるシノン城はジャンヌ・ダルクと当時シャルル7世が滞在していた場所でもあります。イングランドとの百年戦争などもあり政情が不安定で、そのためにどちらかというと当時の城といえば要塞的要素が強いのが一般的でした。シノン城もその例外ではなく、深い空堀を隔ててそびえ立つ城壁には城の守りを固めるためにいくつかの塔が配置されています。矢狭間や石落としなど日本の戦国時代以降の城に共通する防衛システムがありました。
口語短歌
「支配者は 戦略的な 要衝地 シノン攻略 凌ぎを削る」
ポワトゥー、アンジューそしてトゥレーヌの3つの州の交わるシノンは戦略的に重要な場所と考えられ古代より常に時の支配者に渇望されてきました。13世紀初頭にはフランス王フィリップ2世の手に落ちるとその後はフランス領となります。フィリップ2世が城の敷地の中に建築を命じたクドレーの主塔は後にジャンヌ・ダルクが城を訪れた際の宿となりました。
この景色をジャンヌ・ダルクをはじめとする歴史的人物が眺めたものと思われます。
参照
https://tourismejaponais.com/2017/02/28/chinon/
「2021年軽井沢レイクガーデンに咲いた薔薇たち」
「ポールゴーギャン」2021年10月7日撮影
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