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タイの沼は海ですか?

今さら『怪物』を見た

WOWOWで録画したのを見ました。
と言ってももう、先月の話だわ。😳💦
なので、ちょい記憶が怪しいが……覚えてる範囲で感想を書いておこう。


まずですね、この映画、よく言われてる事だと思うのですが、カンヌ国際映画祭でのクィア・パルム賞受賞が盛大なネタバレなんですよね。😅

これ、どうなんだろうね?
制作側としては……。

はい。そうですこの映画、LGBTQ作品にカテゴライズされちゃいました。

受賞を知った上で見始めたので、ある程度先は読めてしまう。
それでも、そこをどう描くのか、対象人物が小学生(ローティーン)ということもあり少し警戒(心配)しながら見ました。


以下、ネタバレありの感想です。







見ながら一番に思ったことは、人は自分が見たいものを見て、信じたいものを信じるってこと。(あるよねー💧)

母親、教師、校長、児童、それぞれの視点で時系列を切り貼りしながら、ある期間の出来事が描かれていきます。この、時系列の切り貼りはちょっと混乱するけど、『無名』を見た後だとかなり親切な表現だと思いましたw。街でのビル火災が起点になっているのでわかりやすいです。

たとえ我が子であっても、小学校高学年ともなれば、本当の気持ちはなかなかわからない。起こった出来事すべてを把握出来ない。そんなもどかしさを母親視点では描いていきます。
そこでは担任教師はめちゃくちゃな人物なんですよね。面談の途中で飴なめちゃうような……。挙動不審だし。
教師の視点では、実はそんな人物ではないことが描かれる。間の悪さはあったけど、子どもに対して真摯に向き合おうとしている、普通の教師なんですよ。
校長は一番つかみどころのない人物に思えたけれど、彼女なりの事情を抱えていて、根っからの悪人とは思えない。むしろ心的なケアが必要な人なのでは?
そして、子どもたち。彼らならではの約束があり反故があり、思春期の性や自我の目覚めがあり……。幼いせいで生きている世界の狭さが彼らを徐々に追い込んでいく。

本当のその人はその人にしかわからない。いや、その人だって自分のことを全部わかっているかといえば、そうとも言い切れないのでは??🤔

それなのに、わかったように言ってしまう噂レベルの人物評。
そこに真の悪意はないかもしれないけれど、非常に危うい、厄介なものだと思いました。


怪物だーれだ?


ってプロモーションでも印象に残る台詞でしたけど、怪物は誰(人物)…というよりも、もの(事象)であるような気がします。


怪物なーんだ?


この答えならわかりやすいです。
人を一面でしか見ない、見ようとしないこと。
表層的なものを信じてしまうこと。
真実を見ようとしない探ろうとしないこと。
それでいいや、と思ってしまうこと。

どうでしょうか?
誰のこころの中にもありそうな、陥りやすそうな事象です……。😓

それでも、エンディングは私には希望あるものに見えました。子どもの持つ生命力というかエネルギーが、この世界を心底嫌いにはさせない描き方だと思いました。
当初心配だったクイアの部分も、まだ幼いキャストに対する配慮が最優先にされていたように感じます。(ゆえに、多少演技のぎこちなさというか、わかりにくさがあるかもしれないけれど💦)
坂元裕二氏の脚本も、【語りすぎてなくて】良かったです。


あ。
ただ一人、星川くんの父親はちょっと救いようのない悪人のように描かれてますね。
でも、でもね、これも子どもの目を通した見方なんですよ。あの父親にも他の事情があるのかも……。幼い頃虐待されていたとかね。実は自分の行動を悔やんで苦しんでいたりとか……。描かれていないだけで、そのへんはわからないんです。

皆さまはどう思われましたか?




ちなみにこの映画で星川くん役を演じた柊木陽太くん。
個人的に楽しみに見てたNHK夜ドラ『VRおじさんの初恋』で、葵くんを演じてた子なんですね。彼は良いです!これからが楽しみな注目すべき俳優さんです。😊✨











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