吾輩は黄金色のアマガエルである。
産まれたばかりで、名前はまだない。
今年は雨が少なくて、水場はこの家の女主が孫のために、キッチンハイターで磨き上げ、追い出された次第。
3年前から吾輩たちはこの地を宿にトノサマガエルやシュレーゲルアオガエルと棲み分けておるのである。
女主はこのお日様のもとで金色に光る吾輩の背中がお気に入りである。
人様に自慢気に見せるのは、常に吾輩の背中の画像である。
『お顔がみたいね』というご希望を叶えたくて、翌朝畑にレッツ・ゴー
『黄金カエル🐸さぁ〜ん』
『呼んだぁ~
吾輩は少し黄緑がかってるじゃろ
お日様が当たると金色が冴えるぜ』
『なんか文句ある!?』
全身金色のあいつはとっとと出かけやがったからな。
吾輩に勝手にがっかりせんといて〜。
虚しくてお日様を睨む吾輩であった。