僕はお酒も弱いし度胸もないので、一人でスナックとかバーとかに行くことはない。
(とても喉が渇いてビールが飲みたくて、居酒屋に一人で行ったことはあるけど)
お酒が嫌な出来事をうやむやにしてくれたらいいなと思うし、そういう事が出来る人は羨ましく思う。
今回の「こばな詞」はそんな願望の表れかもしれないです。
磨かれていく「小噺」感もお楽しみいただければと。
--------------- キ リ ト リ ---------------
「魔法のコーヒー牛乳」 詞 Kosuke Yamada
どうしても涙が枯れないから
行く当てもなくお家を飛び出したの
泣いてるの人にバレるのが気恥ずかしいから
眼鏡をしてマスクもして
初めて降りた寂れた駅の古びたネオン街
薄暗い煤けたバーの扉を開けてみたの
マスターは白く長い髭のお爺さん
他にお客さんは猫以外誰もいない
物心ついてから今日までお酒なんて
嗜むどころか舐めた事すらないから
飲んだ後の私から何が出るかわからないけれど
今日はトコトン飲みたい気分なんだからね
お仕事で大ポカブチかまして
タコ課長から大目玉を食らったの
慰めてくれる親友や
抱きしめてくれる彼もいない独りぼっち
こういう時は独り寂しくお酒におぼれる
それぐらいテレビドラマで嫌というほど観たわ
マスターがボソッと問いかける
「お嬢さん何にいたしましょう?」ハスキーな声が素敵
物心ついてから今日までお酒なんて
嗜むどころか舐めた事すらないから
飲んだ後の私から何が出るからわからないけれど
今日はトコトン飲みたい気分なんだからね
変装の眼鏡もマスクも取り「強い奴を」と
ドラマの様なセリフ
マスターが置いて行ったのは
「コーヒー牛乳?」マスターってアレなのかしら?
一口飲むとまさに甘い「コーヒー牛乳」
私は強いお酒が飲みたい気分なのよ
マスターはカウンターの端で笑ってる
喧嘩は買わなきゃと三秒で飲み干したわ
なんかフワフワしていい気分だわ
こんな気分生まれて初めてでしゅ
「お嬢さんそろそろお目覚めかな?」
夢うつつにハスキーボイスが 私眠っちゃったのね
だけどとても心中が穏やかだわ
頭痛はするけど アレは絶対魔法のコーヒー牛乳よ
マスターはカッコよくてお茶目な魔法使い
ここはマスターの魔法のお城なんだわ
感謝を述べ手を振ってお城を出た
振り向くと壁に光るネオンが「大丈夫」って瞬いてた
--------------- キ リ ト リ ---------------
ネタバラしとかは無粋だし、すぐわかると思うけど写真を貼りたいスタイル。
これって、とても甘くておいしいけど、僕にはかなりきついお酒。
ストレートだと20度らしい。
牛乳50%だと10度になるのかな?
飲むと気持ち悪くなるよ。だから普通のコーヒー牛乳を飲むのだ。
お洒落に言うと「冷たいCafé Au Lait」冷たいのフランス語を調べないのがナウい。
僕はコーヒーでも紅茶でも、ほとんど何でも冷たい飲み物しか飲まないです。
そして氷を食べるのが大好きなのです。でも貧血じゃないです。
もう一個。
どうでもいいのですが、この「こばな詞」に出てくるお店のマスターの名前ですが。
「大丈夫」と書いて「ますらお」と読みます。
自分の名前をお店の名前にしたという裏設定です。
詞的には「だいじょうぶ」の文字数の方がしっくりくるのでそのままで。
ではでは。
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