雪浦歴史ロマン探訪4回目は、「雪浦郷土料理がね汁&無農薬合鴨新米を食す」
「がね汁」は、雪浦くんちの夜の直来(なおらい)という無礼講の宴会でふるまわれる特別なご馳走。雪浦に昔から伝わる料理ですが、今では、これを作る家庭も減ってきています。
(10月30日の長崎新聞の記事)
「つがね」といわれる雪浦のモクズガニ。前日から、きれいな水に生かしておいて、泥を吐かせておきました。
このカニを深い寸胴鍋にいれて、一気に棒でつぶしていきます。
一見残酷に見えますが、冷凍したり、熱湯にいれたりするよりも残酷ではないよ
ひたすらつぶし続ける。
参加者みんなで、順番に・・・。
・・・水を加えて、ザルで濾して・・・。
また残ったものを細かくつぶして・・・・。
味噌を加えて、混ぜながら、またつぶして・・・。
濾してみると、こんな感じ。
こうして濾した汁を・・・
計って鍋に移します。
今回は、6リットルの汁。これを、そっと加熱していきます。
川添酢造さんの工場で作ったため、こんなに立派なガスコンロ!!
カニのたんぱく質と、味噌のにがり成分が混ざり合い・・・
やがて、豆腐のようなふわっとしたものが浮いてきます。まさにカニで作る寄豆腐
汁の温度が90度くらいになり、ふわふわしたもので表面が覆われたら出来上がり
表面は、濃厚でカニの風味いっぱいのふわふわの豆腐。口の中にフッと広がり、トロッととろける。汁はすっきりと澄んでいて、体中にうまみが染みます
贅沢な一品。カニを爪の先から内臓から全ていただく、命を丸ごといただく、素晴らしい料理。収穫の秋に、命に感謝していただく、昔から変わらぬ想いと味。
源さん農園の合鴨で育てた最高の新米と一緒にいただきました。
今回のカニは、15匹くらい。これで30人分くらいは作れます。塩分濃度は1パーセントくらいが基準。今回は、水を加えながら濾して、全体を6リットルにして、味噌を700グラムほど入れました。
今回の参加者は20名。長崎市や諫早市からの参加者の他、地元の方の参加もありました。
また来年も、この時期に企画していきたいと思います。どうぞ、お楽しみに。
ヤフーニュースにも載せていただきました。(クリックしてください)
おなかも心も満たす 伝統の「がね汁」