仏像彫刻と共に歩む侊慶の記録

仏師 紺野 侊慶の記録

善光寺仁王像3

2012年01月15日 | 仏像を訪ねて
制作工程



この大きさの仁王像だと大きく8つの工程に分かれます。

図面粘土原型制作木取り粗彫り小作り整理仕上げ

・緑は親方が作業をします。

・赤は弟子が作業をする事が多い工程です

青は親方と弟子との共同作業になります。
(小作りは、小さい彫刻だと親方だけが作業を行ないますが、この大きさでは、一人で出来ないため共同で行なったと思われます。)



・図面
この作業でどの様な形にするかをきめ、本体や台座などのバランスを決めます。

・粘土
図面をもとに360°から見た姿を制作し、形を完成させます。

・原型制作
完成予定の大きさを縮小した比率で、実際に木で制作します。これを行なうことにより部分ごとの制作が可能になり大人数で制作が可能になります。

・木取り
木を製材し余分な部分を大まかにカットします。

・粗彫り
原型をもとに大まかな形まで追い込みます。

・小作り
ここで完成に近い状態まで追い込みます。ここには一番時間をかける工程です。

・整理
仕上げをしやすい状態まで行ないます。鑿跡(のみあと)を大まかに並べ表面の凸凹を無くします。

・仕上げ
整理で行なった作業をより細かく削り、細かな歪みを無くします。最後の仕上がりを決める作業です。


続く


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