録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

このブログは

このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

Lenovoより、低電圧版Zen3APU採用ノートPC発売

2021-06-04 15:03:27 | AMDブログ
このブログ程度の規模ではある意味書くことでもないかもしれませんが、少し前に「今のところZen3のモバイル向けはTDPの高いHモデルばかり」って書いてますが、それが早くも覆ったので書いておきます。

AMDのAPU採用が早いメーカーと言えばLenovo。もう少し枯れてバリエーションがそろってから選びたいなら他のメーカーでもいいのですが、早く使いたいならほぼLenovoしか選択肢がありません。そのLenovoからZen3の低電圧版APU、Uの付く100番台偶数モデルを採用したノートパソコンが発売になりました。


13.3インチでタッチには非対応のディスプレイしか選べませんが、代わりに解像度が1920x1200か2560x1600とサイズを考えれば非常に高解像度、安いHDパネルは使っていません。APUはRyzen7以外に5も選べ、メモリ8GBなどの最小構成なら9万円台、会員なら9万円を切る価格です。ただ、LenovoなのにThinkPadじゃなくてThinkBookなんですよねぇ、そこががっかりと思っていたら、会員向けメールにはThinkPadモデルの案内も記載されていました。現状会員向けサイト内でしか製品の情報は公開されていないのでリンクは貼らないでおきますが、会員なら今日から購入できます。

型番はTHINKPAD P14S GEN2 AMDモデル。ThinkBookと異なり、ディスプレイは14インチ、1920x1080しか選べませんがタッチ対応を選ぶことができます。メモリは16B固定、ただし追加はできます。今回はWWANも使えますが、まぁ使う人はいないかと思います、SIMは搭載できませんし。
一番変わっているのはAPUでして、ThinkPadらしい点ではありますが、またしてもPRO版のRyzen 7 PRO 5850UもしくはRyzen 5 PRO 5650Uとなっています。Zen2の時のRyzen 7 PRO 4750Uは同じ8コア16スレッドの4800Uと比べてクロックが100MHz・GPUが1コア少ない仕様になっていましたが、Zen3に関しては5850Uは5800Uと、5650Uは5600Uとまったく変わりません。そこにセキュリティ機能が強化されているだけなので、性能の差を気にせず安心して使えます。価格は会員価格&Ryzen 7のデフォで146000円ほどと若干高めですが、欲しい人には価値があるかと。わたしは先代のZen2搭載ThinkPadで性能面で特に不満がなく、かつ13.3インチというサイズが気に入っているので買い替えの予定はありません。昔14インチを買ってみたこともあるのですが、少しボディサイズが大きかったもので・・・。多分当時の14インチより今の14インチのほうがボディサイズは小さく作られていると思いますが、今使っている13.3インチPC(古めの12.5インチと同等サイズ)と同等ではないでしょうし。

AMDのAPU搭載ノートPCの登場が遅いのはIntelにも言われてましたね。発表時の性能はよくても、搭載機が出るまで時間がかかるのでそのころにはすでにIntelが機能面で追いついている(主にGPUのゲーム面のようですが)。Intelは新CPUを発表してからすぐに搭載機が発売されると。これはほぼ事実です。Intelは昔から世界中のPCメーカーを相手に機種の開発を手伝っており、ノウハウも技術者の数も十分、まして最近Apple.incという大口の顧客を実質失いましたから、余裕があるはずです。一方AMDは、特に小型PC開発サポートのノウハウも技術者の人数も足りず、どうしても遅くなります。さらにIntelは自社工場製造・AMDは混んでいるTSMC製造ということもあって、開発と量産両面でIntelCPUを使ったほうがメーカーにとっては作りやすいというのは間違いないと思います。AMD採用機がノートにせよ小型にせよ旧式採用機がいまだ現役を張っているケースが多いのはそのせいでしょうね。だからこそ動きには注目しておきたいところです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Zen3APUはパッケージでも販売! 

2021-06-01 19:22:44 | AMDブログ
単体CPUのRyzenがウケて以来、AMDのAPUに関する扱いが非常に悪いのが気になっておりました。基本的に一世代遅れ、Zen2の4000番台においては単体はPRO版がバルクだけ、無印やGEはごく一部の大手メーカーへのOEMのみ、という明らかに主力から外された扱い。単体CPUをほとんど出さずにAPUの明日を熱く語っていたAMDはどこへ行ったんだ? と問い詰めたくなる状況ですが、少しはマシになってきたのでしょうか、次のZen3のAPUに関してはやっとパッケージ版が出る、らしいです。


Ryzen7 5700GとRyzen5 5600Gの二つだけですが、8月にパッケージ版が発売予定。少なくとも北米では予価も発表されたので発売されるのは確実。おそらく日本でも発売されると思います、されるといいな。
5700Gという型番にちょっと首をかしげたくなる人もいるかもしれませんが、これは間違いなくZen3です。5700でCPUコアがZen2なのはモバイル/ノート向けだけになります。ノートは100番台が奇数だとZen2、偶数だとZen3と別物になっているので注意。ちなみに今のところZen3のモバイル向けはTDPの高いHモデルばかり、それもたいていGPUを別に搭載した実質単体CPUとして使われるケースが多い模様。低発熱のUモデルは奇数のZen2ばかりなので個人的には手を出す気なしです。この辺もAPU軽視の姿勢が見られます。
話戻しまして。
5700Gのお値段は単体CPUのRyzen 7 5800xとRyzen 5 5600xの中間となり、TDP65Wの単体CPUの代用品的なラインナップになる模様。つまり、かつての1700や2700のような単体のTDP65W Ryzenは出さない、ということになります。5800xが6万円オーバーと正直ちょっと高額なこともあり、それより低価格でTDP65WなRyzen7を待っていた、という人は少なくないんじゃないでしょうか。最近はようやくRyzenの品不足も解消されているようで、おそらくZen3発売当初ほどの入手困難にはならない、と思いたいですが、どうでしょうねぇ。十分なパフォーマンス、扱いやすい低TDP、内蔵GPUをFluid Motion Video専用などのサブ用途して使える、という単体CPU需要にも十分、あるいは現行のRyzen以上に応えられる性能がありますから、入手難になってもおかしくないと思ってしまいます。いち早く入手してわたししかやらないテスト、やりたいんですけど、難しいかなぁ。
Zen3APU自体はほかにも製品が予定されていますが、基本的にはPROの付くOEM用となってしまう模様。特にTDP35WのGEモデルは今のところPRO版のみとか。なんでGEを単体販売しないんですかねぇ。小型PCや動画再生用としてウケはいいと思うんですが。ゲーム向けばかりがCPU需要じゃないはずです。
今回の5000番台がおそらくGCN系のGPU採用では最後、次はFluid Motion Videoが使えないなど性能的に低下するRDNA系になる可能性が高いと思われます。だからこそ5000番台は押さえておきたいですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新APU、デスクトップ向けRyzen 5000番台情報公開

2021-04-15 09:43:40 | AMDブログ
前回、Intel新CPUのテストを「ほとんど終わっている」と書きましたが、実は全然終わってません・・・、思っていた以上に性能のブレ幅が大きく、ちょっとした外気温度やCPU負担後のアイドリング状態だけで結果が大きく異なるケースがいくつか見られたため、データ撮り直し状態です。なんとか今日中にデータだけでも完成させたい・・・と頑張ってます。

と、わき目も降らずにバタバタやっていた間に、AMDがコアをZen3に変更した新APUを正式に情報公開していました。情報としてはもう古いですが、記録として。


注目点は、まず3次キャッシュが前世代が単体CPU比で1/4の8MBだったのが、1/2の16MBまで引き上げられたこと。Zen3は8コア1ユニット単位で構成され、3次キャッシュを全コアで共用できることでマルチ性能を引き上げたのがウリの一つですので、増量は当然かつありがたいです。できれば同容量の32MBならもっとよかったのですが、それは差別化のために仕方のないところでしょうか。
二つ目は、最上位のRyzen 7 5700GでもTDPが65Wなところ。単体CPUのRyzenではTDP65Wは6コアのRyzen5 5600xしかなく、9はもちろん7でも冷却にはちょっと気を配る必要がありましたが、65Wならそこまで高性能な冷却でなくても十分なので、扱いやすいです。それでいてクロックはRyzen7 5800x比でブースト時の最大が100MHz低いだけ。挙動はいろいろ違うかも知れませんが、低発熱でも十分な性能が期待できます。
3つ目は、今回もOEM向けである点・・・。つまり販売があってもバルク扱いになるということ。これは相変わらず残念な点で、おそらく地方の店には回ってこないでしょう。ただ、販路が絞られている分単体CPUより買いやすいかも知れません。

APU5000番台にはZen2モデルが混じるという話もありましたが、今回のデスクトップ向けを見る限り、どうやらモバイルだけにとどまりそうです。おそらく全モデルでZen3+Vegaという構成になるでしょう。CPU性能はもちろんFluid motion Videoに心配することなく買うことができそうです。わたしとしてはZen3の大本命で、どうしてもいち早く欲しいAPUです。正直Ryzenの品不足から単体CPUの代用品として買われてしまい、通販には回ってこないのでは・・・という心配もしていたのですが、なんとかRyzen7だけは品不足から脱却しつつあるので、そこまで壮絶なことにはならずに済みそう。ただ、半導体自体が今年後半には品不足になる、という予想もありますのでそれに巻き込まれなければいいのですが。
発売日は不明。日本での需要は高いと思いますので、ぜひ一般向けに十分な供給を期待したいです。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お宝写真

2021-01-18 12:10:11 | AMDブログ
あまりよろしいことではないのですがウィルスと雪の影響で暇なので、倉庫の整理などをしておりましたところ、いくつか面白いものが出てきました。


あのAMDの旧世代CPU、FX 8350と8120のパッケージです。当時のFXパッケージはスチールだったのでこのように取っておけたのです、忘れてましたけど。一見ほぼ同じに見えますが、8120の方が少し大きいのです。
そういえば、だいぶ前に「FXのパッケージの蓋は廃品利用」という噂話を聞いたことがあります。その時は自分がパッケージを取っていたのを忘れていましたので調べませんでした。せっかくなので見てみましょう。


蓋の裏です。弁当箱のような被せた構造になっています。分離してみましょう。ちなみにこの際指の表皮をちょっと切って血が出ました(^^;) まだ少し痛いです。


こちら8350の裏蓋。FXパッケージのボディの再利用のようです。おそらく中国向けのパッケージでしょう。まぁこのくらいならいいんじゃないでしょうか。


一方こちらは8120.開ける際に少々歪んでおります。一見したところ真っ白なだけですが、よーく見るとかすかに文字が浮かんで見えるのです。





見えるかなぁ。いろいろやってみたんですが、蛍光灯の明かりに当ててみるのが一番見えるかなぁと。この文字、読んでみると一番大きな文字は「MINT」、周りには小さく「50MINTS」と「SUGARFREE」と書いてあるんです。

・・・・・・・・・どう見てもお菓子の蓋!
と、いうわけでFXのパッケージの裏蓋は廃品利用、という噂は本当でした。さすがに使用済みのゴミではなく、作ったけど使わなかったやつを再利用しただけだとは思いますが。これを「ドケチ」と見るか「環境に配慮した企業」と見るかはおまかせします。

こちらFX 8120の現物。ステッカーも出てきました。8120は割と短期間しか使わず、すぐに8350に買い替えちゃったので現物がキレイにとってあったんですね。

ちなみにFX 8350は行方不明・・・。酷使しすぎで壊れたのでさすがに処分したのか、と思います。代わりにさらに一世代前のPhenomIIを見つけましたので掲載します。
PhenomII x6 1055Tの第2世代、TDP95Wモデルで、当時のPhenomIIの中では1・2位を争う人気があったように記憶しています。2009年製ですからもう12年も前なんですねぇ。

傾向は違いますが、ピン札帯付き岩倉具視一束、なんてのも出てきました。さすがに透かし入りの方ですが、誰も知らない? 
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Zen3発表! 発売は11月5日に

2020-10-09 22:48:53 | AMDブログ
前から予告のあったAMDの新CPUが発表されました。CPUコアは従来のZen2からZen3になっているのが最大の特徴です。


パッと見で気になるのが1000番(Zen)→2000番(Zen+)→3000番台(Zen2)と大きくなっていたRyzenの型番が、4000番台を通り越して5000番台になっていることですが、これはAPUおよびモバイル向けAPUとの是正のためでしょう。なぜかAPUはデスクトップ/モバイルを問わず、単体CPUと比べコア世代+1000になっていました。2000番台がZen、3000番台がZen+、4000番台がZen2です。これはデスクトップ向け単体CPUが優先して発売されたためですが、おかげで型番の法則にズレが生じ、紛らわしくなっていたのでここらで一度そろえなおす必要があったと思われます。なので、それ以上の意味はないでしょう。
記事を見ると従来のL3キャッシュが二つに分かれ、CPU最大4コアの二つのユニットがそれぞれのL3キャッシュ16MBにアクセスする形になっていたのが、最大8コアまで同じL3キャッシュ32MB分にアクセスできるようになりました。これは今までの4コア1ユニット体制から8コア1ユニット体制に移行したことを意味します。全部のCPUコアでL3キャッシュを共有すると効率がアップするのは、4コア1ユニット(かつ1ユニット無効)構成でヒットしたRyzen3 3300xで証明済み。逆を言えば、「Zen3のIPC最大19%アップ」の機能の多くはこのL3キャッシュの仕様変更にあるような気がします。利用するコアが少ない場合は実質L3キャッシュ容量が二倍となり、こちらでもIPCが向上しますから。そうなると、動画エンコードの場合L3キャッシュに依存する部分がほかの用途と比べると低いと思われるため、そっちの能力の効果は思ったほどではないかも知れません。ただ、最近はGPUエンコードの性能強化がバカにできないレベルに達している(そっちの方が上、という人さえいます)ため、CPUでの動画エンコードの需要は以前より低くなっているかも知れません。もっとも、動画エンコード以外のCPU性能の評価など実用性のないただの数字上のお遊びに過ぎない(断言!!!)でしかないですが。
現状公開されているRyzen5000番台は16/12コアのRyzen9 5950x/5900xと8コアのRyzen7 5800xに6コアのRyzen5 3600xの4つのみ。少なくともこの4種類は発売されますが、それ以外は不明。正直ちょっと物足りません。特にRyzen7がTDP105Wのものしか用意されていないのは納得がいきません。今までのRyzen7は必ずTDP65Wモデルが同時発売されていたのに。これは単にまだ発表できないというだけのことなのか、それとも昔のAMDの悪いクセが出て、人気の出そうな低TDPモデルは少し後の発売にして先に高TDPモデルを売りさばいてしまおうと考えているのか・・・。正直過去の実績があるだけに(少なくともLlanoとKaveri、2回APUでやっています)否定はできません。もちろん最終的には低TDPも出てくるでしょうが、時期と用途によってはZen3のRyzen7を買うより先日発売になったTDP65WのRyzen9 3900を買った方が扱いやすくて高性能ということになるかも知れません。
4コアモデルが今回ないのも気になります。ひょっとしたら4コアは別製造で、Athlonブランド扱いになるのかも。

と、ちょっと辛口気味で紹介してみました。今回ゲーム以外の性能の向上の紹介がほとんどないのが気になるのです。ゲームだけが高性能PCの用途じゃないですから。まぁわたしとしては例によってZen2では待たせた分Zen3のAPUは早く出てくれ、を願うばかりなのですが。

それにしても、さすがにIntelも新コアの新デスクトップ向けCPUを出してくれないでしょうか。そろそろIntelのCPUじゃRyzenの比較用に力不足になりつつあるんですよ。6000番台から数えてもう5世代もCPUコアは変わらず、手元の2世代前のCore i7 8700がI5相当に落ちたとは言え、最新型とカタログスペックは同等というのはちょっと異常です。最近はGPUの開発の方が熱心みたいですが、CPUもぜひお願いしたいものです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ついに来た! ThinkPad x13 Gen1でモバイルRyzen7 PRO 4750Uを使う

2020-08-19 12:12:51 | AMDブログ
もう2か月以上も前に発売受け付け開始とほとんど同時に申し込んだRyzen7 PRO 4750U(以下4750U)搭載のノートパソコン、LenovoのThinkPad x13 Gen1。ですがなかなか届かず、問い合わせのメールを送ったところ、「WWANの部品が調達できないので出荷の目途がたたないキャンセルを受け付けるので購入をやめるかIntel機(こっちはWWAN対応部品があるそうな)に変えるかWWAN無効で改めて申し込むかしてくれ」と言われましたので、同じ4750U搭載でWWAN無効で申し込みしなおした、は前に書きました。その際にRep IDというお急ぎ番号を発行してもらったんですが、ウィルス騒ぎで人員の確保も大変だろうし、夏だし、それでもあと一か月くらいかかるかなぁと思っていたんですが、わずか10日営業日ほどしかたっていない昨日18日にもう届いていました。これは早い! Lenovoさんありがとう。
搭載されているAPUはモバイル向けのZen2をCPUコアとしたRyzen PRO 4750Uで、TDP15Wながら8コア16スレッドを実現しています。Zen2のモバイルAPUとしては上位に4800Hと4800Uがありますが、4800HはTDPが45WとcTDPを用いたデスクトップ並の数値なので主に筐体の大きなゲームノートPC向けの製品で、わたし向けとは言い難いものです。4800Uは4750Uよりクロックが基本/ブースト時ともに100MHz高いうえ、内蔵GPUコアが4750Uの7に対して8となっており、魅力的に見えますが、当時も現状も採用したノートパソコンが存在しません。HPから発売されたノートパソコンのRyzenもSMTの使われていない8コア・8スレッドの4700U止まりです。NECから発売されているノートパソコン、LAVIE N1585/AALに採用されたRyzen7 Extreme Editionという謎のAPUの仕様が数字面では4800Uと近い(ブースト時の最大クロックがさらに100MHz高くなっているらしい)ので実質Uシリーズの最上位かもしれませんが、PCのボディがデスクトップ代替品並みの大型というちょっと残念な仕様になっています。ある程度持ち歩けるサブ機のサイズで8コア16スレッドなPCが欲しい、という需要では現状わたしが買った4750U搭載のThinkPad x13 Gen1が唯一の選択肢でしょう。なお、この4750UもPROの型番がつくものであり、4750G同様セキュリティー機能を高めたビジネス用APUを使ったPCが今回のThinkPad x13 Gen1 AMDモデルです。もちろんホビー用として買って使っても全く問題ありません。



今まで使っていたBristolRidge搭載のA275とサイズを比べてみました。もちろん汚れている左側がA275です(笑)。右上の白い布はx13に挟まっていた保護用のやつですね。御覧のようにサイズはほとんど同じです。公開されている数値を見てもx13が約 311.9 x 217.2 x 16.9mm 、A275が約305.5x208.5x20.3mm 。若干広くなっている程度です。それでいて厚みは下げら、かつディスプレイサイズが12.5インチから13.3インチと大型化し、キーボード周りもA275より若干余裕がある気がします。ディスプレイのサイズが分かる写真も撮りたかったのですが、どう撮ってもディスプレイにわたしが写ってしまうのでやめました。


厚みを比べるとずいぶん薄くなっています。さらにA275はバッテリーが出っ張っていたのでさらに厚く感じます。ただ、これによってキーボードが斜めになったり、空いた隙間からケーブルを通すことができるといったメリットもあったので置きっぱなしの使い勝手は悪くなかったのですが。
x13ではこの薄さを実現するために、最近の薄型ノートではよくあるパターンなのですが、有線LANのコネクタがなくなっています。今やイーサネット規格の形状は邪魔者扱いなんですね。一応代用品として専用コネクタが用意され、変換アダプタが付属しています。が、これを持ち歩くのも効率悪いですし、面倒ですね。専用コネクタをつけるくらいならその分USBを増やし、USB接続のアダプタで対応がよかったと思います。
電源アダプタとの接続はやはり最近流行りのUSB TYPE-Cを使用。なのでおそらくですが、Lenovo製でないUSB PD対応機器からでも充電や給電使用ができるでしょう。電源アダプタは65W。A275では45W(Lenovo独自規格)だったので必要電力はちょっぴり増したのでしょうか。なお、電源アダプタを接続しなければUSBコネクタとして周辺機器との接続としても使えますが、そこまでして現状ノートPCでTYPE-C形状のUSBを使う必要はないでしょう。もちろん通常のTYPE-Aが二つありますし、電源供給用でないTYPE-Cがもう一つあります。ただ、先に書いたLAN専用コネクタとその二つ目のTYPE-Cが隣り合わせで少し引っ込んだ部分に設置されており、正直使いにくいです。挿すのはまだしも抜くのが思った以上に面倒です。この配置は現状本機一番の不満点で、なんとかしてほしかった。
公式サイトによると、背面に「microSDカードリーダー」があるとされています。なのでわたしはオプションにあるカードリーダーを選ばなかったのですが、実際届いてみるとこのリーダー、PC用として連想する指で押せば差し込まれ、もう一度押せばバネでピコッと飛び出してくるアレではなく、スマホでおなじみトレイ方式です。スマホ用のピンを穴に差し込むとそのトレイが出てきますが、おそらくnanoSIMをつけるであろう場所はふさがった形状になっていました。本来はこれを使ってルーターに頼ることのないネットアクセスができる機器になるはずだったのでしょうが、WWANは部品がないそうなので・・・。microSDカードの形状は開いていますのでカードを置いてトレイを差し込むと、認識されて読み書きができます。モバイルPCではよくあるメモリカードを増設HDDの代用品にするにはこれでもいいのでしょうが、データやり取り用にはちょっと使いにくいかな。頻繁に出し入れしたい場合はオプションのスマートカードリーダーを使った方がいいかも知れません。
画質は良好。長年使って汚れたA275と比べるからかも知れませんが、見やすいです。デフォルトでは文字サイズは150%でこれが推奨されていましたが、あまりいいとは言えないわたしの目でも125%で十分です。

さて、本体のことはここまでにして、いよいよ性能面での検証に入りましょう。なお、ここで出す数字はあくまでThinkPad x13 Gen1(AMD)での数字であって、Ryzen7 PRO 4750Uの性能と必ずしもイコールとは限りません。薄型ノートの場合、熱処理を優先して設計するので、CPUやGPUの性能をフルに引き出す調整になっているとは限らないからです。メモリは16GBでCPU-ZによるとDDR4でベース約1600MHz、チャンネルはDualとなっていますので、普通にDDR4-3200が8GBx2のDual接続になっていると思われます。
と、言っても、まずは数字では表せない動画再生機能、Fluid Motion Videoからです。ちなみに8月17日にドライバソフトが更新されているので20.8.2を使っています。
当然のようにデフォルト状態ではビデオのカスタム項目にFluid Motion Videoは出てきません。本当に扱いが悪くなったものです。ですが、「Blueskyのホームページ」さんからBluesky Frame Rate Converterを落としてきて設定に、Directshowから登録すると・・・。はい、バッチリ。モード1でもモード2でもFluid Motion Videoが効いていることが確認できました。4750Gの経験から驚きはしませんが、今回も声を大にして言いましょう。

Ryzen7 PRO 4750UをはじめとするAPU、コードネームRenoirでFluid Motion Videoは問題なく動作します!

まずはすっきり。これでノートでもRenoirはおすすめできます。
あとは計測しての性能。比較用としては、A275では力不足なのは明らか。ということで、4750Gの時に計測した4750GとRyzen5 3600のデータを引用します。Core i7 8700はもう不要でしょう。

CPU性能といえば当然動画エンコード。今回は前回一番8コアとの数字の差が出ていたHandBrakeのデータを使います。ついでに初代Zen採用のデスクトップ用APU、2400GでもH.264/AVCだけ計測してみました(H.265/HEVCは省略)。CBR4Mbps、CPUエンコード、元データ1440x1080・約40分・MPEG2-TS

H.264/AVC
4750G
17分08秒
3600
22分52秒
4750U
28分43秒
2400G
46分11秒

H.265/HEVC
4750G
43分39秒
3600
50分47秒
4750U
1時間11分26秒

事前の予想としてはもうちょっと3600に張り合う性能を見せるんじゃないかと思ってましたが、さすがに無理でしたね。それでもRyzen7 1700と張り合う程度の性能はありそうですし、もちろん第7世代かそれより前のIntelデスクトップ用i7よりは確実に上です。これがTDP15WのモバイルCPU、それも決して手の届かないほど高価なものではないわけですから、十分脅威です。

一応GPUのベンチ性能も出しておきましょう。ゲーム用はまたFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク1.3。条件はおなじく標準・1920x1080・ウィンドウですが、Lenovoソフトの仕様でこうしたゲーム系ソフトを起動させるとブーストがかかります。が、「ThinkPad x13 Gen1 AMDの性能」と考えることにしてブーストは有効なままにしておきました。

2400G
1627
4750G(CPU8コア)
2020
4750G(CPU4コア)
1905
4750U
1504

4750UのRADEON Graphic Coreは4750Gの8よりも少ない7しかありません。それにモバイル向け低発熱という条件が加わるのですから伸びがよくないのは仕方ない話です。が、ブーストの効果が少しあるとは言え、2400Gと比べるならそれほど悪くないと言えます。

続いてGPU PI。また1.3betaのOPEN_CL専用版です。1Mの64。

2400G 
1分58.428秒
4750G(CPU8コア)
1分37:982秒
4750G(CPU4コア)
1分38.106秒
4750U 
2分27:440秒

これはかなり見劣りしますね。ただ、GPU PIはCPUの補助が期待できず、クロックとコアの差がモロにでますからこんなもんでしょうか。

最後にA's Video ConverterによるVCNエンコード。そうそう、忘れてましたが設定としてハードウェアフィルタのインターレース解除(自動)をかけています。これを外すとエンコード時間が半分以下になりますが、実用性を考慮して有効にしてあります。H.264/AVCは不要と判断してH.265/HEVCのみ。

2400G
13分40秒
4750G(CPU8コア)
8分59秒
4750G(CPU4コア)
9分01秒
4750U
11分59秒

2400Gと4750Gの間の性能になりました。まさに妥当な速度です。

以上の手抜き検証になりますが、薄型モバイルノート向け、ということを考えれば十分高い性能と言っていいのではないでしょうか。単にノート向けということを考えればより高い性能の4800Hはもちろんあります。が、搭載機の多くがゲーム用として販売されており、別途GPUを搭載しています。そのため、内蔵GPUなら当然使えるだろうFluid Motion VideoがそれらのPCでは利用できるかどうか、使ってみないと分からないという欠点がありますのでノートPCでも最優先する要素はゲーム、という人でもなければUシリーズ搭載機を使った方がいいかと思います。軽いやつ、手持ちのだと「スーパーロボット大戦X」のようなものや、Androidエミュレーターのソシャゲとかなら十分動きます。特にソシャゲはバッテリー節約のためにも可能ならスマホは移動中の暇つぶし程度にしておいて家ではPCのエミュレーターで動かした方がいい、とわたしなんか思いますし(一部のエミュレーター絶対禁止!をうたっているやつは除きますが)。
ただ、4800Uというワンランク上が残っているのは気になります。後で搭載した新製品が出ないとは限りません。ハイクラス主義で上があるのは嫌だ、という人は待った方がいいかも知れませんが、ThinkPad x13 Gen1 AMD版は多くの人にお勧めできます。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高性能!!? 動画エンコードで見るRyzen7 PRO 4750Gレビュー

2020-08-15 15:15:41 | AMDブログ
先日購入したAMDの新APU、Ryzen7 PRO 4750G(以下4750G)、ある程度調査が終わりましたのでレビュー記事書きます。ただ、その前に雑談にお付き合いください。
今回は起動からちょっと苦労させられました。通販を頼んだツクモはAPUの単独販売は行っておらず、用意してあったマザーボードとのセット販売が条件でした。しかし、今のマザーボードって拡張スロット少ないんですよねぇ。各種シールドが貼ってあって堅牢さは感じるのですが、その分拡張スロットが削られてしまっています。拡張スロットつけるくらいならM.2.SSD用スロットを増やす、の方がマザーボードメーカーの方針みたいですね。ATX規格なのに3つ4つしかない、なんてのザラですし。あまり多くない選択肢の中で選んだのがASUSのROG STRIX B550-F GAMINGです。PCI-Expressx1x3、x16x2と昨今の中ではまぁまぁ多めなスロット数に加え、M.2.SSDスロット2つとSATAが6つ搭載されています。まぁ今回は今までRyzen7 1700を使っていたシステムからの入れ替えということもあってM.2.SSDは使わなかったんですが、まぁ次はそっちにしてその分HDDを増やそうと思います。
このマザー、組み立てていて一度謎な項目にぶち当たりました。マザーボードに電源コネクタを差し込むとき、今時のマザーはメインである24ピン以外に4ピン+4ピンの8ピンをCPU周辺に差し込みますよね。ところが、本マザーはそれ以外にもう一つ4ピンがあったんです。つまり4ピン+4ピン+4ピンの12ピン仕様になっていたという・・・。えー? 確かにわたしの自分でPC組み立てなんてCore i7 8700以来なのでだいぶ空いているんですが、いつの間にATX電源は新規格に移行したの? ・・・とかなり焦りました。結論からいいますと、最後の4ピンは使わなくても動きます。そもそも3つ目の4ピンに対応している電源は高価なものの一部が搭載しているのみで、一般的な電源は4ピン+4ピンまでのものばかりです。どうやら一部のハイクラスCPUを搭載するためには3つ目の4ピンが必要になるときがある、ということで搭載しているみたいですね。ご存じの通りAM4には16コア32スレッドというハイクラス向けCPUであるRyzen9 3950Xが存在しますので、それの搭載を想定した仕様になっていると思いますが・・・。考えてみたら4750Gだって8コアCPU+GPUなのでTDPはともかく必要電力としてはRyzen9に近い存在です。次世代のAPUでは3つ目の4ピンを必要とするようになるかもしれません。対応電源の低価格化を望みます。
ROG STRIX B550-F GAMINGはセット販売の対象だけあってちゃんと4750Gが動作します。が、Windows10のコンパネからは「4700G」の表記になっています。つまり初期BIOSでは動作はするものの、4750Gのデータを持っていないのでそのまま使うには若干不安になりますので、BIOSは更新した方がいいでしょう。0806を使うとちゃんと4750G表記になります。
あとは、移すHDDが多すぎてなかなか全部を認識させられなかったとか(前から言ってるけど、SATAの差込口をマザーと水平のものだけにするの、本気でやめてほしい。後でそこだけ差し直すのがわたしには本気で難しいので、垂直に戻してほしい(泣))おかげでWindows10が壊れて上書きインストールし直す必要があったとかまぁありがちなトラブルを経由してようやくテストが行えるようになりました。それでもIntelで組んだ時に比べるとトラブルは少なめです。体質的にAMDの方が相性がいいのかも知れません。


第一部:CPU編
お待たせしました。ここからが本文本番です。
今回のPCの仕様はAPUに4750G、マザーにROG STRIX B550-F GAMING。GPUは当然APU内蔵のものを使い、グラボはつけていません。メモリはDDR4の3200、8GBのものを2枚つけて16GBにしています。GPUへの割り当てはデフォルトで512MBとなっていましたのでそのまま利用。ちょっと少ない気もしますが、ビデオメモリを大量に使う作業をやらせる気がありませんので。現状のAPUはバルク販売のみのため、CPUクーラーは同梱されていません。今回はリテール購入を仮定してRyzen7 1700に付属していたリテールクーラーを流用しました。4750Gの一般向けである4700Gが発売されたとしたら、同じ組み合わせになる可能性は高いと思います。OSはWindows10 HOMEです。本機能力を動画機能を中心に検証してみます。
検証には比較対象があることが望ましいので手持ちの他PCを使います。本来ふさわしいのは4750Gと同じ8コア16スレッドであるRyzen7 3700xやCore i7 10700であろうかと思いますが、どちらも持っていませんしIntelシステムはマザーボードの入れ替えも必要になってしまいますので今回はパス。今まで使っていたものと同じ6コア12スレッドであるRyzen5 3600(以下3600)とCore i7 8700(8700)のシステムを使います。以前3600を検証した際にZen2のだいたいの仕様は分かっていますので昔から検証用に使っている1440x1080、約49分のMPEG2-TSファイルをH.264/AVC/4MbpsおよびH.265/HEVC/4Mbpsに変換することでテストします。可能な限りプリセットMedium/標準のCBRでオーディオ144Kbps(同条件が使えないソフトではVBRや160Kbpsを使用)、フレームレートはソースと同じで統一させました。後の処理は基本ソフトのデフォルトです。

まずはわたしが普段一番よく使っているMediaCoderから。バージョンは64ビットの0.8.61です。まずはH.264/AVCから

H.264/AVC
4750G 
775sec(12分55秒)
3600
868sec(14分28秒)
8700
984.7sec(16分24.7秒)

コア数で上回る4750Gがさすがの高い処理速度を見せました。ただ、3600もコア数はもちろんクロックも4750Gに劣りながら健闘をみせています。
続いてH.265/HEVCでテスト。H.264/AVCより重いエンコードになるので8コア16スレッドの威力が楽しみです。

H.265/HEVC
4750G
3397sec(56分37秒)
3600
3209.1sec(53分29.1秒)
8700
3451.1ec(57分31.1秒)

・・・・・・・・・・・・アレ?
どう考えてもおかしいので何度もやり直したのですが、誤差の範囲くらいしか結果は変わりません。コア・クロックともに劣る3600に負け、8700に近い値しか出ていません。もっとも前のテストの時はZen2はCoreにH.265/HEVCの時は負けていたのでその時と比べると3600が8700よりも圧倒的に早くなっている結果からみて、少なくともZen2への最適化が行われているのは間違いないのですが・・・。
で、試しにBIOSで4750Gのコア数をsixに落とし、6コア/12スレッドにして再度同じ条件でテストしてみました。結果は

3398秒(56分38秒)

8コアの時と全く同じじゃないかーい! つまり現在のMediaCoderのH.265/HEVCエンコードは8コア/16スレッドを生かせる設定になっていないということです。Zen2への最適化を優先するあまり、コア・スレッドへの割り当てを忘れてしまっているのでしょうか。バージョンアップを期待。
このままでは4750Gのテストになりませんので、他のソフトも使いましょう。次はHandBrakeの1.3.3。このソフトはしばらくバージョンアップを行っていません。もちろん4750Gは8コア/16スレッドに戻しています。

H.264/AVC
4750G
17分08秒
3600
22分52秒
8700
23分25秒

H.265/HEVC
4750G
43分39秒
3600
50分47秒
8700
50分39秒
(注:データが飛んでいたため、修正して追加しました)
3600と8700がほぼ互角の速さの一方で4750Gが8コアの力を見せつけ、一つだけレベルの違う結果となりました。これが期待通りのデータといえます。

続いてはXMedia Recode 3.5.1.3。ここはCBR設定ができませんのでVBRになっています。

H.264/AVC
4750G
11分24秒
3600 
13分55秒
8700
13分03秒

H.265/HEVC
4750G
40分06秒
3600
43分23秒
8700
43分54秒

どちらのケースでも4750Gが頭一つ抜けています。が、もう一つ物足りません。そもそもZen2の3600がH.264/AVCでCoreの8700で負け、H.265/HEVCで勝つというのはちょっと納得のいかない結果です。

続いてAviUtl+rigaya氏のプラグイン。読み込みは一旦d2vにして株の8ラインをクロップし、1440x1080に戻したうえで"バランス"設定をベースにビットレート等を調整してあります。音声は読み込ませていません。

H.264/AVC
4750G
26分49.1秒
3600
33分43.7秒
8700
41分42.3秒

H.265/HEVC
4750G
40分54.6秒
3600
44分59.4秒
8700
49分50.9秒

キレイなまでに4750G>3600>8700がほぼ等間隔な結果です。ここまでのスコアから見て、ひょっとしてZen2、少なくとも4750Gというのは思っていたより多コアが得意ではないのではないか、という気がしてきました。

次はTMPGEnc.VideoMasteringWorks7。手持ち唯一の完全市販品です。ですがここも最近バージョンアップしていません。最新のものでも今年4月のものです。

H.264/AVC
4750G
17分36秒
3600
23分29秒
8700
25分03秒

H.265/HEVC
4750G
41分08秒
3600 
48分29秒
8700
47分22秒

CPUでの総評として外れますが、ここまでの印象は良くも悪くもRyzenの影響力が大きくなってしまった、ということです。ちょっと前までソフトメーカーや開発者はAMDを無視してIntelだけ注目してソフトを開発・調整すればいい立場でした。極端な話AMD製CPU・APUでまともに動作しなくても構わなかったのです。「安定してるIntelを使わない方が悪い」で済みました。ですが、もはやその理屈は通用しません。特に日本のDIY市場ではAMDのRyzenがIntelのCoreより販売台数が上にあって久しい状態です。今Ryzenを無視するのは「手抜き」扱いされかねません。IntelのCoreとはどうしてもクセが違うため、Ryzen特にZen2向けに調整しようとするも意外と難航し、結果MediaCoderはちょっとひどいにしても他もシングルコア性能が重視されて思ったより4750Gと3600の差が出なかった、という気がします。むしろ全然調整のためのバージョンアップが行われていないソフトの方が4750Gの多コア性が発揮されているという皮肉な結果となっています。もうちょっと混乱は続きそうです。
動画エンコードに関して言えば、4750GをはじめとするRenoirの欠点であるL3キャッシュの少なさの影響は少なめで8コアの力は、あくまでソフトによりますが、発揮できる可能性は高いです。この機会に使うソフトを見直すのもいいかも知れません。


第二部:GPU編
APUのもう一つの重要な機能、それはGPUです。もともとAPUはGPUとCPUの連動性を高くし、GPUにCPUの演算を手伝わせることで高いパフォーマンスを出させることを目的としたCPUなのです。まぁ実際にはGPUに演算をやらせるにしてもCPUとのやり取りをなるべく頻繁に行わず、いったんGPU側に丸投げするものばかり~グラボ別装着のPCだとそうしないと遠いPCI-Expressの道を行き来してデータをやり取りする、というクソ遅くなるだけのソフトになってしまう~なのでその理念は生かされていませんが。
それでもGPUを内蔵することでグラボを不要にし、それでいて必要十分な性能を、という需要に一番はまる可能性が高いのはAMDのAPUであることに間違いはありません。わたしなんぞグラボの重さにスロットが耐えられず、接触が不安定になったことがあってからなるべくグラボは使わないのがいい、と考えている次第でありますから。
ただ、新APUの最上位である4750Gですら構成するRADEON Coreは8コアに抑えられ、従来GPUの11コアより少なくなっています。細部の改良やクロックの上昇、CPUの性能アップで補えている、というのがAMDの主張のようですがはてさてどうなるか。ここからは比較対象を先々代APUのRyzen5 2400Gに変更します。また、CPU強化のハンデを少しでも抑えるため、4750GのCPUを4コア・8スレッド&メモリを2666に落としたものも並列で計測します。

まずはGPUで計算を行うGPU PI。ただ、現在公開されている3.2や3.3はどう使っていいかわからず(無能なんです・・・)エラーを吐くばかりだったので、以前落とした1.3Beta版のOPEN_CL専用版が残っていたのでそちらを利用します。Batch Sizeは1M、Reducation Sizeは64としておきます。

4750G
1分37.982秒
4750G(4コア)
1分38.106秒
2400G
1分58.428秒

コア数の差をものともせず、4750Gが2400Gを下しました。CPU側のコア数削減後も影響は軽微・誤差の範囲と呼べるものです。

一応計測は必要、ということでゲーム系ベンチ。いつもならドラクエベンチでいいだろ、とやっておくのですがあいにくとこちらもエラー連発で動作しませんでした。代わりにFFベンチこと「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」1.3を使います。まともに動かないのは承知の上で、デフォルトの"標準""1920x1080""ウィンドゥ"で計測しました。

4750G
2020
4750G(4コア)
1905
2400G
1627

これはゲーム性能も確実に上がっている、とみていいでしょう。ただ、CPU性能の影響も少なくないため、CPUコア/GPUコアとも減る4350Gなどは2400G/3400Gと差のない性能しか出せないのでは? という疑問は出ます。大きなCPUクーラーの使えない小型機で少しはゲームもやる、という需要なら旧型APUも十分選択肢に残るように思われます。

続いてGPUエンコード。「Blueskyのホームページ」で公開されているRADEON向けエンコードソフトの鉄板、A's Video Converterを使ってCPUテストにも使った動画ファイルをやはり同等の条件でエンコードします。H.264/AVCはもう意味がないとは思いつつ一応計測しました。

H.264/AVC
4750G
8分50秒
4750G(4コア)
8分54秒
2400G
13分40秒

H.265/HEVC
4750G
8分59秒
4750G(4コア)
9分01秒
2400G
13分40秒

VCNによるエンコード機能が強化された、という話は聞いていましたが、予想以上に圧倒的でした。VCNを多用するのでRenoirに乗り換える、は十分アリです。

最後にGPU性能のデザートとしてとっておいた機能を調べてみましょう。それはFluid Motion Video。Kaveriに搭載されていらいAPU・RADEONのユニークな機能として動画再生を頻繁に行う人間に愛されてきた能力ですが、AMDとしてはGPUはゲームのベンチスコアが優先でそれを損なう機能は邪魔、という方向に修正を始めたらしく、単体RADEONの主力であるRDNAアーキテクチャではFluid Motion Videoは搭載されていない、という話が出ています(未確認)。それを踏まえてか、Asciiの動画配信では「RenoirでもFluid Motion Videoは使えない」とはっきり語られていて、わたしに大きなショックを与えました。ただ、発売前だったので余計なことは言えない、とりあえずできないということにしておく、という雰囲気もなくはなかったので最後の期待をこめ、今回Fluid Motion Videoの有効がよくわかる動画を再生してみました。ドライバはもちろん落としたての8月4日版、20.8.1 です。
前のRyzen7 1700+RX550の設定はそのまま残してあったのでとりあえずMPC-HCに放り込んでみたところ、フィルタは有効になっていたのにFluid Motion Videoは有効になっていませんでした。ただ、これは想定内。先のA's Video Converterと同じ公開先、「Blueskyのホームページ」さんにあるBluesky Frame Rate Converterを落とし、Directshowへの登録も行ったところ、無事Fluid Motion Videoは有効になり、モード2でも再生できました! やはり「できるとは言えない」だけだったようです。しかし、もうとっくに発売されて一般個人が検証できる製品なのですから、声を大にして言いましょう!!!

Ryzen7 PRO 4750GをはじめとするAPU、コードネームRenoirでFluid Motion Videoは問題なく動作します!

ので、安心して購入できます。多分モバイル用も問題ないでしょうね。

とりあえず、4750Gは「ソフトによるものの動画エンコード能力は高い」「動画再生能力も高い」の二点を満たしていました。"買い"か"買い"でないか、で言えばRenoirは買い、現状出ているPRO版はうーん、というところでしょうか。一応PROでない4700Gなどの一般向けや低発熱のGEが控えているからです。Asciiの動画では「発売されない」ようなことも言っていましたが、これもFluid Motion Videoと同じで「現状では言えない」からそう言っているだけ、という気もします。待てる人なら待った方がいいと思います。うまくいけばB550でなくて古いマザーでも動くBIOSが提供されるかも知れませんし。
この先、Zen3対応のAPUは出るか、そしてそれは期待できるものになるのか、となるとこれはなんとも言えません。Zen3対応が出たとしてもその時はGPUがRDNA準拠になってしまい、Fluid Motion Videoが消される可能性は十分あるからです。ただ、APUがPRO版を優先して発売されたということは、AMDとしてはAPUは今までのようなホビー用途よりIntelCPUのリプレースを狙うビジネス向けを優先して展開する可能性が高い、ということです。業務用RADEONであるRADEON PROがRDNAではなくGCNアーキテクチャに基づいたものが販売されていることからも、RDNAがゲーム向けでしかないことはAMDも承知の上。一応APUとしてGPUとの連動性を重視する用途もないわけではない以上、次世代APUがまだGCNを採用する可能性もなきにしもあらず、です。それよりRDNAがちゃんと改良されてFluid Motion Videoの復活をはじめとするGCN系の長所を組み込んでくれ、それを次世代APUに採用してくれるのが一番いいのですが。
少なくともRenoirはいいものです。ハイクラスの7が欲しい人はPROでもさっさと買うべし、下位の小型PC向けが欲しい人は頑張って待つべし、でしょうか。

追記:
わたしの環境だけかも知れませんが、ブラウザでYoutubeを見たときのみ動画に異常が見られます。EdgeやChromeでは一瞬止まるだけですが、Operaでは使い手から見て右手側が停止・左手側が乱れるという現象が起こっています。今のところ4750Gだけで、RXや2400Gはもちろん4750Gと同じドライバで動いているはずの4750Uでも起こっていません。とりあえずハードウェアアクセラレーションを切ることで安定したYoutube再生ができていますので、同じケースの方は参考にしてください。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

デスクトップ用APU、8月8日に発売

2020-07-22 09:31:56 | AMDブログ

先月申し込んだ新APUノートPCですが、実はまだ届いてません。注文してからもう一か月半、46日もたっているのに音沙汰なし・・・。実は注文入ってないんじゃないか、と疑ってLenovoサイトチェックしてみると、ちゃんと注文は受けてあります。ただ、現在に至っても"Ordered"から先に進んでおりません。まぁウィルス騒ぎのせいで工場の人員を減らしているのかも知れませんし、少しは大目に見ないとダメなんでしょうが、多少割高ですがすでに量販店の店頭にZen2APU搭載のノートパソコンが並んでいるのを見るとちょっとガッカリします。H版はともかくU版のSMT対応機、誰よりも早く使いたかったんだけどなぁ。
このままではノートよりこっちの方が早く買えるのでは・・・。という気がしてきたのがデスクトップ向けAPU。AMDより発売が8月8日と予告されたではないですか。


ちなみにGPUを内蔵しないCPUのZen2発売は昨年の7月7日でした。それからちょうど一年一か月一日遅れでAPUの登場です。相変わらずゾロ目の好きなメーカーです。
気になるのが「トレー販売」という点でしょう。大昔、CPUはこうしたトレーに載って保管されたものを買う、バルク買いが当たり前でしたが、IntelがCPUクーラー付きのリテール品を販売するようになってからその文化は廃れ、バルク品を購入する機会はほとんどなくなって久しいので、久々に聞いた感じです。これはリテール品が登場しないというわけではなく、個人向けよりショップやメーカーの完成品の販売解禁の方を優先、という意味でしょう。その部品をバルク品としておろしてもいい、ということなんだと思います。
第二の注意点は型番のみが公開され、その仕様がいまだ公式には未公開という点です。記事内では"Ryzen 7 4750Gが8コア/16スレッド、Ryzen 5 4650Gが6コア/12スレッド、Ryzen 3 4350Gが4コア/8スレッドになると思われる "とのことです。値段はそれぞれ3万9980円、2万6980円、1万9980円になるため、価格から推測するに4750GのCPU部分はRyzen7 3700xに、4650GはRyzen5 3600にそれぞれ若干劣る程度になりそうです、L3キャッシュが控えめという噂ですし。4350Gは今人気の3300x・・・ではなく3100相当くらいかな。実験するのならここら辺が一番面白そうです。ただ、買うにはちょっと・・・ねぇ。今回のAPU、特に4750GはIntelのCore i7 10700と張り合える性能になりそうなので、買うのならこちらにしてみたいですし。二昔前だったらAMDはわたしらブロガーに声をかけてくれてテスト用APUの提供なんてのもあったんですが、現在のようにAMD製品が売れるようになってからは死にゆくテキスト組より華やかな動画組に乗り換えてしまったようで、提供先もYouTuberになっちゃってますからねぇ。まぁ初代Zenコア採用のRyzen機を複数台もっているので、そのうち2台くらいZen2APUに差し替えてもいいんですが、地方だとトレー品の入手性は悪そうですし。

ただ、それらの性能を見たいとなると比較対象が今のRyzen 5 3600やCore i7 8700ではちと物足りない。Intel機も10700に買い替えようかなぁ。うーん、時と金が・・・。

追記:22日になって、突然impressに具体的な仕様が公開されました。どうやら22日になるまで情報解禁はしないようにという通達がAMD側からあったものと思われます。


ただリテール版の予告はなく、それどころか"リテール版の用意はない"というあやしい一言さえある始末。うーん、あくまで「8月8日には」という意味であってAPUのリテールは今後一切用意されない、という意味ではないと思われます。需要は決して低くないと思いますので。
事前に予告のあった「4x50G」はセキュリティ機能を強化されたPRO版でした。一般向けには従来通り「4x00G」となります。ただ、モバイル向けと違い、通常のCPU/GPU部分に差はないようですので、待ちきれない人はバルク版に手を出してもいいかも。
注目の最上位、Ryzen7 4700Gはやはり8コア/16スレッド、かつクロックが単体のRyzen7 3700xと同じです! ただし、表に掲載されているキャッシュはAPUは12MBとなっています。おそらく単体RyzenのL3キャッシュのことを指していると思われますので、こちらの32MBと比べるとそこだけ見劣りします。とはいえ、十分でしょう(注:L2とL3の合計だそうです。これは少し少ない気もします)。これまた事前に言われていたことですが、GPUのコア数が手持ち2400Gの11に対して4700Gでも8と減らされています。さすがに入りきらなかったのでしょうか。ただ、GPUのクロックも上昇という話も以前出ていましたし細部の改良はあるでしょうからその分少なくとも同程度の性能は出せる、と思いたいですね。
基本性能は十分以上備えて、それでいてTDPは4700Gですら45~65W(KaveriからおなじみのcTDPで調整と思われます)、GEに至っては35Wとかなり低め。ミドルタワーからMiniITXの小型モデルまで幅広い利用が期待できます。

ずっと昔からAPU推しのわたしですが、従来のミドルロー以下、という位置づけと違い、CPU部分だけ見ても現行のミドルハイクラスまで引き上げてきた性能にはなかなか感慨深いものがあります。昨年の第3世代Ryzen発売時からZen+APUでなくこのZen2APUが出ていたら単体CPUは買わなかったのですが・・・。まぁまだお互いの市場の喰い合いを恐れてのことだったのでしょう。一方のIntelがすでにGPU無効化のFシリーズを最初から当たり前のように出してくるところを見るに、次はほとんど同時でも問題ないのではないか、と思うのですが。

追記2:
昨日22日、AMDより動画配信があったので視聴したところ、そこで今回のAPUに関して触れられました。リテールに関してはまだ情報を出すことが禁止期間なのか、一言も触れられていませんでしたが、8日に発売される4750GなどのPRO版APUに関しては「日本ではAPUの人気が高いため、AMDジャパンがAMD本部と交渉して単品販売を許可してもらった」とのことです。どうやら4700Gなどの販売はまだ時間がかかりそうですね。impressの記事などで「リテール販売はない」とあったのはあくまでPRO版の話であり、他のAPUは出る出ないの情報すらまだ出せないだけのようです。
また、今回のPRO版APUは「動作はX570かB550のみ」と語られていました。物理的・電気的に従来のマザーで動作しないということはないはずなので、おそらくBIOSの関係、一般版ならともかくOEM専用のPRO版ではマザーボードメーカーから対応BIOSが提供されるとは限らないため、とりあえずZen2用チップセットしか動かないことにしておこう、という腹が感じられました。PRO版購入予定の人は注意しましょう。

01:05:30よりRyzen PROの情報

追記3:
asciiの動画配信によると「コンシューマ向けもOEMのみ」「Fluid Motion Videoはなし(デフォルトでは)」と、残念を通り越した改悪発言が次々と・・・。本気かよ、とAMDに怒鳴り込みたくなる内容でした。ただ、あのasciiですから的外れなことを言っている可能性も無きにしも非ず、に掛けるしかないでしょう。
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新Ryzen採用ノートPCついに登場! 欠点は一つ

2020-05-26 22:17:57 | AMDブログ
全国で非常事態宣言が解除されました。これで経済的な問題の一部がなんとかなるかも知れないのでそっち面ではほっと一息。ただ、遊びの面だとまだ県をまたぐような安近短旅行ははばかれる日が少し続くんでしょうかねぇ。ああ、見たかったなぁ、映画「三大怪獣グルメ」 このご時世に6月6日に公開が決定しましたが、東京の一会場のみ。あとは順次公開とはいえ、予定会場が東京以外は愛知・大阪・岡山しかないんですよ。地元のミニシアターは真面目であまりコメディ感満載の映画はやらないから追加上映の会場としては期待できないだろうなぁ。DVD待つか。

と、動けさえすれば・・・と残念感を味わっている一方でついに全俺待望の新製品が出ることになりました。Lenovoから新Ryzen採用のThinkPadが登場します!!

レノボがThinkPadシリーズで第10世代Core搭載 X1 CarbonやX、Tなど6モデル発表

記事の表題には第10世代Coreのことしか書いていませんが、記事内にはしっかり「AMDのRyzen 7 PRO 4750U、Ryzen 5 PRO 4650U、Ryzen 3 PRO 4450Uも用意されている」とあるのです。米国版の発表はHPの方が早かったので日本でもHPが先か、という予想もあったのですが、やはりAMD採用では実績のあるLenovoが最初でした。しかも旧Ryzenの時のようなIdeaPad先行ではなく、最初からThinkPadです。わたしはデスクトップでもトラックポイント付きのThinkPadキーボードを愛用しているのでトラックポイント無のキーボードはなるべく避けたい(右手でトラックボール、左手でトラックポイントという二刀流で使ってます)人間なので、大歓迎。さらにはやはりわたし好みである13.3インチのモバイルクラスを用意、言うことがありません。残念ながら現状ではまだLenovoサイトには情報がなく、BTOがどの程度選択できるか分からないのですが、1920x1080のIPSディスプレイや16GBのメモリくらいは選択できるのではないでしょうか。
強いて難点を言うのならRyzenと言ってもビジネス向けのPROシリーズのため、Ryzen 7 4800Uがなく4750Uが最上位になってしまうというところでしょうか。ただ、両者の差はクロックが前者の方が100MHz高いくらいでちゃんと8コア16スレッドが使えるのでさほど問題はないでしょう。もちろん選択できれば、の話ですが、一応記事内では13.3インチモデルのx13の欄に4750Uとありますので、多分大丈夫でしょう。
欠点は一つ。値段です。記事内には「AMDモデルが税抜16万2000円~」とあります。おそらく最下位モデルの値段でしょう。わたしはハイクラスの構成にしたいので、それだと20万円を超えてもおかしくありません。正直高い・・・というしかありません。わたしは過去にもAMDのAPU採用ノートパソコンを買ったことがありますが、それは税金送料を加えてなお10万円を大きく超えないものでした。そのせいもあってやはりAMDモデルと言えば安い、が頭にあるため、予想金額はかなり高額に感じてしまいます。Lenovoなのでこの値段はタテマエ、大幅な値引きが行われるクーポンが出ることを期待しましょう。

つまり、わたしは購入予定です。商売の先行きを考えると高額な買い物は少々不安ではありますが、物欲はありますしねぇ。今更うれしくないですが先日年齢を一つ重ねたばかりですし、一年に一回か二回は贅沢な買い物をしてもいいかと(例のアレ期待だろ、とか言わないでね)。購入できた暁には、わたしのやり方で性能を調べるのが楽しみです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新Ryzen3で位置づけの悪くなったAPU

2020-05-24 23:12:13 | AMDブログ
わたしはIntel系CPUをここ最近は一世代置きに買っています。2代目3代目4代目のCoreは連続かつ複数買ったのですが、そのあとは第6世代(6700)→第8世代(8700)と一台ずつ買っています。その流れからすると此度のCorei 10000番台の第10世代は"買い"なはずですが、今回の世代は6000番台から始まるCPUアーキテクチャの最終世代という噂なので、結局違いは対応チップセットとクロックとコア数だけなのかなぁと思うと、もう一つ物欲がわきません。モバイル用第10世代のようにCPUと内蔵GPUが新アーキならいじってみたいのですが。せめて同じマザーが使えればなぁ、新LGAでマザーごと買い替えないと使えないのは同じアーキのCPUではマイナス用途ではないでしょうか。今回はパスして次世代に期待。

それにぶつけるようにAMDを新Ryzenを発売してきました。とはいえ、新アーキテクチャではなくすでに定評のあるZen2の下位モデルではありますが。

第3世代Ryzenの低価格モデル「Ryzen 3 3100」「Ryzen 3 3300X」が発売

過去のZenおよびZen+世代のRyzenではRyzen3は4コア4スレッドの型番とされ、4コア8スレッドはRyzen5という扱いでした。ただ、Ryzen5には当然6コア/12スレッドも混在していたため紛らわしいゾーンになっていたのですが、今回の発売で4コアは3、6コアは5、8コアは7、それ以上は9と分かりやすくなりました。4コア8スレッドに3100の型番を充てた点からみて、おそらく4コア4スレッドのCPUは登場しないでしょう。その分は例の約一万円で6コア12スレッドのRyzen5 1600AFが埋めるのかと。
これによってAPUが非常に中途半端な位置づけになってしまいました。Zen+コアということもあってRyzen5 3400Gが4コア8スレッド、Ryzen3 3200Gが4コア4スレッドといろいろ見劣りする上に旧世代の紛らわしさを残す中身になってしまいました。まぁ3200GはGPU内蔵で12000円強と十分安いのでまだ存在価値がありますが、3400Gは2万円以上するのでRyzenで一番コスパの悪いモデルという扱いになってしまっています。
AMDがAPUの扱いが悪くなっているのはドライバの不備などから見ても薄々感づいていました。個人的には今回のRyzen3のようなCPUはGPUを内蔵したAPUも用意してほしい、と思ったのですが、やはり少しでも安くするための措置でしょうか。
APUは単体CPUとの差別化のため、今後はAthlon型番の低消費電力下位モデルやモバイル向けだけに用意されるようになってしまうのでしょうか。ある程度のパフォーマンスモデルに採用されなくなると、APUという呼び方(アクセラレーテッドプロセッスユニット)さえしなくなるかも知れません。ただ、それでもわたしはまだZen2で8コアなAPUの登場を期待しています、差別化のためSMT無効でもいいですから。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする