柴高の毎日

8月1日より、goo blogでの公式ブログに移行しました。

図書室大改造

2018-03-07 16:17:00 | 図書室
 ここ2、3日の間に、某府立高校の閉校にともないその学校が所有していた5500冊あまりの本が搬入された。

 まさに「図書室大改造」。
















「シンプル・イズ・ベスト」一理あり

2017-08-08 00:04:00 | 図書室
 昨日に続いて再び大型書店の文庫本売り場に足を運ぶ。あらためて見ると表紙のあまりの美しさに驚くばかり。いわゆる「萌系」で少女マンガチックではあるが、CGを駆使したであろう背景や光線の美術的センスはあまりに本格的。

 そんな目移りする中、一番のお気に入りは「神様の御用人」シリーズ。フランス印象派の巨匠委・ルノワールのような木漏れ日の表現が秀逸。

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 中でもこの雄大な風景は素晴らしい。実際にこんな高台にある鳥居は神戸・鷹取山の高取神社しか知らないが、日本のどこかがモデルになっているのかも。この神社の参道の石段に座って、いつまでも海を見ていたい気持ちになる。

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『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』

 ブログで何度も取り上げたが、今もなお題名を正しく言えない自分はやっぱり老いているのだろうか。

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『天使は奇跡を希う』

 筆者の「七月隆文」氏は大阪府出身。ライトノベル作家。京都精華大学美術学部卒業で、自身が著した『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』でも主人公は京都精華大学の学生という設定。

 この表紙は「青春」ちゅう感じでええなあ。本校タペストリーの候補に加えたいぐらいだが、残念ながら後ろの女子生徒が自転車の立乗りをしとるのでこの構図は却下やなあ。「希う」をどう読むか分からない人は、すぐに調べるか調べないかで進路の合否が決まるかもしれないぞ。

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『雨あがりの印刷所』

 これも「ライトノベル」の範疇(はんちゅう)だが、発売元の「メディアワークス文庫」は、「ライトノベル」を読んだ若い世代が社会人になっても読み続けてほしいとの趣旨で設立された文庫本専門の会社。ゆえに表紙はどれもこれも若者向けで凝りまくっている。

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『雨の降る日は学校に行かない』

 ありました、ありました、突っ込みがいのある題名です。さっそく突っ込みます。

「そんなん言うたらアカン」「雨でもちゃんと学校こなあかん」

「俺も行きたない」

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 ということでいろいろ見て回ったが、みんなキレすぎてよく似ている。若者向けはこれでいいかもしれないが、年齢のせいか目移りして反対に今一つピンとこなかった。

 そんな中、異彩を放っていたのがこれ。先日のブログで紹介した「天王寺七坂」を舞台にした『幻坂』の著者「有栖川有栖(ありすがわありす)」氏の作品だ。有栖川氏は大阪市東住吉区生まれの大阪育ち。推理作家として多くの作品を発表するかたわら、どういう関係からそうなったか知らないが、なんと少路高校と東豊中高校が統合した千里青雲高校(総合学科)の校歌を作詞している。

 「シンプル・イズ・ベスト」という言葉はあながち間違ってはいないように思う。
 
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 ということで自分もシンプルなやつを作ってみた。



図書室にて『キミスイ』を発見!!

2017-08-07 11:27:00 | 図書室
 図書室にてブログで話題にした本を発見。みんな借りて読むべし。図書室オリジナルキャラクター「ブックマくん」が出迎えてくれる。







 「おすすめの本」には「結婚」をテーマにした本が並んでいた。2006(平成18)年に話題となった阿部寛主演のテレビドラマ『結婚できない男』のノベライズ本もあって、思わず懐かしくなって立ち読みした。



 単行本の『君の膵臓をたべたい』や新海誠の2作を発見。



 以前ブログの「生徒に見てほしい映画」で紹介した『ブラック会社に勤めてるんだが、もう僕は限界かも知れない』の単行本を発見。他に『もしドラ』&『ぼく明日』&『ここさけ』もあったんや。



 この2冊は自分の超おススメ本。半藤一利の本はたいてい分かりやすいが、特に『幕末史』はその複雑な相関関係を分かりやすく説明している。

 『初恋に恋した女』(南條範夫)は与謝野晶子の人生を描いている。多くの人が思う「与謝野晶子」のイメージはあの有名な「柔肌の・・・」を詠んだ「20歳」ぐらいの時のものだが、その後「63歳」で生涯を終えるまでの人生はあまり知られていない。まさに「ゴッドマザー」的な人生であったことを、この小説はありのまま教えてくれる。



 文芸部の同人誌「ルウチカ」。なぜこの名前なのか一度部長に聞いてみよう。



 今日は台風5号による「暴風警報」発令で生徒たちは全員帰宅。雨が吹き荒れる「学園の森」に人の姿はなかった。



ボクは文庫本の表紙を真上から撮影したかった

2017-08-06 00:00:00 | 図書室
 昨日、小説の題名についてあれやこれやと語ったこともあり、本日書店に行って改めて「題名」や「表紙デザイン」だけにスポットをあてて調査した。

 「シンプル・イズ・ベスト」的なひと昔前の「表紙デザイン」と比べて個性的でむちゃくちゃセンスがあり、若者でなくてもなんか読みたくなるようなワクワク感がある。素晴らしい。以下その名作の数々。


 略称『キミスイ』。『ぼく明日』みたいに映画化されてんねや。「映画のロケ地はどこやろか」「まさかなあ」と思いながら調べてみたら、またまた「京都」やないですか。ポスター写真や2人の通学シーンで登場する橋が、伏見区にある「伏見であい橋」で橋には珍しく「三叉路」になっているらしい。絶対「聖地巡礼」のカップルで人気出るやろな。

 京阪「中書島駅」から徒歩10分というから、周辺の酒蔵や「寺田屋」ともからませて、観光学のフィールドワーク「聖地巡礼の魅力を探る」なんかテーマにしてチャレンジしてもええかも。

 他に、アニメ「ケイオン」でも登場した「豊郷町立豊郷小学校」や、「滋賀大学」「八日市駅」「彦根」など、「滋賀県」がロケ地として多用されているようだ。

 今や全国の自治体にとって「聖地巡礼」は無視できない観光コンテンツで、自治体みずから音頭を取って映画やドラマのロケ地誘致に力を入れている。おそらく「滋賀県」も「フィルムコミッション」的な組織があって、その準備をしたと思われる。

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 昨日話題にした『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の「岩井俊二」氏は、これとは別に『少年たちは花火を横から見たかった』を書いていた。作者はよほど花火に拘り(こだわり)があるようだが、横から見たかったかもしれんけど「どうやって横から見るねん」とつっこんでおこう。

 これも「中身を読まんとって題名にケチをつけるな」の類(たぐい)かもしれない。

 それにも増して目が釘付けになったのが右隣の『幻坂』。帯に「古き大阪を知る、天王寺七坂」「その中には、この世の外へつながる坂があるかもしれない」とあり、9月下旬にある「1年生基礎社会フィールドワーク」で「天王寺七坂」を担当する自分としては、読まずしてどうするねんと即購入した。

 ブログを見ている1年生諸君の中で「天王寺七坂(もしくは上町台地などと紹介されているかも)」に参加する人は、できればこの小説を読んでほしいと思う。過去3年連続担当しているが、一度も「この世の外へつながる坂」は見たことがないので楽しみだ。

 フィールドワーク全コース中、もっとも長距離&高低差を歩くコースで途中「大江神社」などでは「蚊」にも悩まされるが、大丈夫、「虫よけスプレー」は用意している。

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 この表紙はきれい。素晴らしい。美術系やイラスト系を志す本校生徒で、もしかしたら将来、本の表紙や装丁を担当する人がいるかもしれないが、これなんか大いに参考になるのでは。

 なんか年甲斐もなく若かりし頃をほろ苦く思い出してしまった(涙)( ;∀;)

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 「広角」「魚眼」的な背景と「鳥の目線」が印象的。これも参考になるんとちゃいますか。

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 ご存知『君の名は。』の表紙。上とは反対の「虫の目線」がいい。校内装飾のタペストリーの参考になる。正門あたりから「虫の目線」で描く白亜の校舎とセンペルセコイアを背景なんてマジしびれる。女子のスカートが短すぎるのはあかんなあ。

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 最近は「上」「下」2巻の表紙も凝りまくっている。これに「中」が入って3巻にあったらどうするんやろ。こんな凝られたら全部買わざるを得んよなあ。

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 さて後日、ブログで話題にした小説がどれだけ本校図書室にあるのかレポートしてみたい。柴島の図書室は予想以上に話題の書籍に対応してますよ。

中身を読まんとって題名にケチをつけるな!!

2017-08-05 01:09:00 | 図書室
 少し刺激的なタイトルだが、これは自分自身を諭しているもので気にせんといてください。

 先日のブログで図書室前に掲示してある『君の膵臓をたべたい』(住野よる)のポスターを撮影して、「俺は食べたないなあ」とコメントを入れた。

 「ほんまに最近けったいな題名の小説が多いなあ」とひと昔前の「ぼやき漫才・人生幸朗&生恵幸子」的にぼやくことが多いが、よくよく考えたらそんな小説を読んだことがない。ポスターから察するに、題名から直接連想するような「猟奇的」な内容でないことはわかる。

 「これはあかん」と思い立ち、本日『君の膵臓をたべたい』を本屋で少し立ち読みしたが、「俺は食べたないなあ」とコメントを入れた自分の浅はかさが恥ずかしくなった。

 とは言うものの、題名にぼやきを入れたい小説が多いのは確かで、最近の傾向みたいだ。ということで、とりあえず一度はぼやいてみてからこの夏休みにでも読んでみよかと思うのである。

 それでは「ぼやき」を開始します。

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(七月隆文)

 「どやってすんねん!!」

 『君の名は。』でもあった「時空を超える」的な内容は、初老である自分の最も不得意とする分野。よって「ぼやき」の格好の材料として授業でも使わせてもらったが、なんとなんと「京都」が舞台ということを知ってからにわかに観光学の授業でリスペクトするようになり、映画のビデオまで購入しちゃいました。小説はまだ読んでません。

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(テレビアニメの脚本・岡田麿里により小説化)

 「ほんなら誰か教えたれよっ」「今はスマホでなんでも分かるやないか」

 以前ブログで同じようにぼやいた記憶がある。アニメも小説も知りません。どんな内容なんでしょうか。

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(岩井俊二)

 「そんなん、下から見たら火傷するやろっ」「遠くから見るにきまっとるやろ」

 『君の名は。』的なイケてる文庫本の表紙に魅せられた。校内を飾るタペストリーはこんなんもええなあ。

『僕は何度でも、きみに初めての恋をする。』(沖田円)

 「そんなん初めての恋とは言えまへんで」

 文庫本の表紙からこれはおそらく「ライトノベル」なんだろう。「ライトノベル」はぼやく対象には入れないつもりだったが、つっこみがいがある題名だったので特別に紹介した。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(岩崎夏海)

 以下「新潮社」のホームページより

 ある日突然、女子マネージャーになった主人公の川島みなみは、都立程久保高校の野球部を「甲子園に連れていく」と決めた。でもいったい、どうやって? 世界で一番読まれた経営学書『マネジメント』の理論を頼りに、みなみは野球部を変革して行く。「真摯さ」とは何か、顧客は誰か、組織の成長とは……。ドラッカーの教えを実践し、甲子園出場をめざして奮闘する高校生の青春物語!

 初版は2009年。ベストセラーとなりマンガ、テレビアニメ、映画にもなった名作である。これだけは読んだことがある。もしも読んでなかったら「そんなん、読んでる高校生、なかなかおらんで」と突っ込みを入れていたかも。しかしその面白さを知っているので、突っ込む気はまったくない。

(追記)

 「ライトノベル」という分野があるらしい。その定義は不明確らしいが、ターゲットは若年層で「萌系」の表紙や挿絵が共通しているという。

 ぼやきを入れたくなる小説の題名は長いのが多いが、「ライトノベル」の分野でも2008年に『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』という妹に失礼極まりないのが大ヒットしてから説明口調の題名が増加したという。

 今回紹介したのは、書店の「文庫本」コーナーにあるようなもので、「ライトノベル」コーナーにはなさそうなものに限定した。