ZZR1400 PHANTOM Ninja 黒影

愛馬ZZR1400と、日々思うこと (゜o。∀。o゜)

変わった体験 過去記事より

2007年09月09日 03時16分19秒 | その他
 
以前、カミさんのブログに描いた過去記事を、再編集しております。
※本文中、登場する「チャビ」とは私で、「ルナ」とはカミさんのことです。




俺の周りでは、なにかと変なことが起こる。
そんな変わった出来事を、ちょこっと紹介。



数年前の夏の深夜・・・。

俺が仕事部屋で仕事をしていると、
寝室で寝ていたはずのルナが

「ななな、なんか居る~(汗)」
と、引きつった顔をして、助けを求めてきた・・・。

ウチの裏には川が流れている。
川といっても雨水用のもので
幅3m、深さ3m位で、コンクリで囲まれた小さな川。
水深も、普段は2~3cmって感じ。
川を下った先は、巨大な緑地公園の地下にある
「見えないダム」とやらの中へ。
上流は上流で、道路や建物の地下に入っている。
要するに、ウチの近辺200m位だけ、地上に面しているんだね。


「川に、なんか変なのが居るんだよぉ~」 (((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
「まさか、ははっ。 こんなところに何か居るわけ・・・」

パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、

「!!!、ほっ、本当だ、なんか居る!!!」∑(◎Д◎)
「でっ、でしょ? さっきから行ったり来たりしてるんだよぉ~」(≧Д≦;)

このまま放ってもおけないので、懐中電灯を取り出し確認することに…。




パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、

「また来た!」
音がする方へライトを向けると・・・

「ははっ、なぁんだ、犬だぁ♪」(;´▽`A``
「な、なぁ~んだぁ」(* ̄o ̄)=3
「だけどどうやって入ったんだ…?」

「どうすんのぉ~?」
「う~ん、・・・やっぱりレスキュー?」
「消防署?」
「だって、このまま地下ダムへ行っちゃったらやばいし、
 コンクリに囲まれてるから、自力じゃ出れないでしょ…」


ってことで、119番



が!

通報して詳細を説明すると
「え~・・・、そういうのは管轄ではないので・・・
 動物用の機材も無いですし・・・」

と、困惑したご返事。

あ、あれ?こんな時「世界まる見え」とかではレスキュー隊が…
日本じゃ違うの…?
よく、地方からのニュースとかでも、消防団が救助してるのを
やってるぢゃないかぁ~!!

こちらも戸惑っていると

「保健所に連絡してみてください。」だって。
「こんな時間に、やっているわけ無いですよぉ」と、返すと
「そ、そうですね…
 う~ん困ったなぁ、救助している間に火事があったらマズイですし…」


確かに、そりゃそうだ



「わかりました!行きましょう!!」

はあ? か、火事は? …まあ、どうにかするのか?

「あ、はい、お願いします」(恐縮)


TVと違って、現実の動物レスキューは、諸問題をはらんでいるんですね。
かなり意外でした。





数分後、外でカッチャ、カッチャと装備した人の走る音が…
どうやら来たようだ。

ルナは
「こんなスッピンで、人になんか会えないから、チャビちゃん行って来て」
と、寝てしまった。(笑)

外に出て通報者だと名乗ると
「はっ!現場はどちらでありますか!」
「えっとですね…、こちらの方に…」

って、お前ら何考えてんだ!!∑(゜Д゜|||)
デカい特殊車両が3台に、隊員が10名も居るではないか!!!!!


火事はどーすんだ、火事は…? 俺、知らね~ぞ(汗)



この川に降りれそうな唯一の場所、
すぐ近くの公園に隣接した橋へ案内し、レスキュー開始。

5人が川に降り、上流に2名、下流に2名、その中間に1名配置、
挟み込み作戦だ。
中間に配置された隊員の上空の橋には、隊長さんと俺が待機。
隊長さんは、ここから無線で作戦指示をする。

俺はここに居なくてもいいと思うんだけど、成り行きで…



「作戦開始!」(;`O´)/
隊長さんがマイクに向かって叫ぶ。

本当に作戦開始って言うんだ・・・(;´▽`A``


静かな住宅街で、赤色灯がチカチカしている中
これだけ大勢の人間がワイワイ、ガヤガヤ、ガチャガチャやってるもんだから
ネグリジェ姿のおばさんや、パジャマ姿のおじさんが
いったい火事はどこ?と、ぞろぞろ出てきた。
どんどん騒ぎが大きくなってゆく。

下は下で、大声で
「そっちへ行ったぞ!」
「だめだ!また、そっちだぁ!」

と右往左往している。

隊員の輪の中に一般人は俺だけ。

うう…、お、俺は放火犯でもなんでもないんですよ~。
犬一匹のために、こんなに大勢で凄い事になっちゃってるのも
俺のせいじゃないんですよ~。
なんか、はずかしい…。
関係ない振りしたくなってきたぁ…




そうこうしていると、遠くの方で
「確保ぉ!!!!」と叫び声。

暗闇の中から現れた隊員の胸元には、
毛が濡れ、キューンとしょんぼりした様子で
おとなしくなっている犬が抱かれていた。

にわかに拍手が、ちょこっとだけ沸いた。
中には、初めて状況を把握し
「ケッ! なんだよ、このくそ夜中に犬かぁ」
と、怒っている人もいたけど、
まあ、しかたがないよね…
さっきまで火事だと思い、ありえないほど不安だったんだから。


すると
犬を抱いた隊員さんは、急に立ち止まり、そまま固まってしまった。
どうしたのか隊長さんに尋ねると
「ああ、あれは、これから現状写真を撮るんですよ。規則なんで…」

なるほど、んで、写真班を待っているのね(笑)



「は~い、確保したシーン」パシャッ!(*^‐[○])-☆
「は~い、今度はこっちへ来てぇ、目線こっち」パシャッ!(*^‐[○])-☆
「は~い、ワンちゃんこっちへ向けてぇ」パシャッ!(*^‐[○])-☆
「は~い、はしご登るシーン」パシャッ!(*^‐[○])-☆
と撮影が始まる…

ハハハ、なんか、滑稽に見えてきた。(;^_^A
TVとかでは、拍手喝さいの中、皆が抱き合い大団円みたいな感じだったのに。

撮影中、隊長さんが
「あの犬はおとなしくて、本当にお利口さんだねえ。
 ウチにも柴犬が居るんだけど、柴犬ってのは馬鹿でしょうがない。
 俺を見るたびに噛み付きやがるし、うるさくて
 いうことなんか、聞きゃーしねー。
 柴犬はダメだ、柴犬は」( ̄д ̄#)

と、撮影会を見守りながらも、なんだかコバカにした顔つきで愚痴を言い始めた。

「ははは・・・(汗)」
でも柴犬って、頭良かったんじゃなかったっけ?

「それに比べて、あれは何犬だぁ?
 ・・・ん?
 !!!!!!!!!!しっ、柴犬だぁ!!!」


llllll(-_-;)llllll おい、おい。

「ん、んー、なんだ、えー…、柴犬にも賢いのがいるんだなぁ…」

あんたんとこのが、特別なんじゃね~か?
しかし、・・・・(*^m^*)ププッ




無事、救助されたワンちゃん。
で、どうすんだ?
TVと違って涙ながらに抱きつく飼い主なんて居やしないし…。

「隊長さん、この犬は、どうされるんですか?」
「んー、そうだねぇ…、署で飼う訳にもいかないんで
 ここら辺で放しましょう。
 このワンちゃん、頭良さそうだし、首輪付いてるから家に帰るでしょう。」


「へ?ちょっ、ちょっと待っ・・・」
放しちゃったよ…。

ワンちゃんは「こんなとこ、もうこりごりだぁ~!!」
と、ハヘハヘ言いながらダッシュで逃げてった。
「ほ~ら、すっ飛んで行った。
 もう、こんな所に入るんじゃないぞ~!」


って、なに「さわやかさん」してんだ。
放しちゃっていいのか?いいのか?ええ?
まあ、今更遅いけど・・・。



ウチに戻ると、こんな大騒ぎになっているとは露知らず
ルナは爆睡していた。



*・'゜☆。.:*:・'゜☆・:*:.。.:*:・'゜:*・'゜☆。.:*:・'゜☆・:*:.。.:*:・'゜:*



翌日、ピンポーンと誰か来た。
ドアを開けると昨晩のワンちゃんが!
飼い主さんと思われる御婦人と一緒に来ていた。
でも、なぜ?????

「消防の方が鑑札の番号から調べて、連絡してくださいまして…」

なるほど!
昨晩、犬を放す前に鑑札の番号を控えておいたのかぁ!!!

「このワンちゃん、お名前は?」
「獅子丸っていいます。
 忍者ハットリ君の…、ほら、おでこに同じ模様が…」

「ぶはははははっ(_≧∇≦)ノ彡☆ ホントだぁ」
わざわざ、お礼を言いに来てくれたんですね~。

何でも朝起きて、新聞を取りに外へ行くと
門の前でク~ン、ク~ン鳴いてたそうです。

ホント帰れてよかったよ。
ここら辺で迷っていたら、それこそ保健所に通報されちゃうもん。

よかった、よかった…(〃⌒ー⌒〃)




最近、どこのTV局も
「泣いてる動物は居ねが~」
と、なまはげ状態で、視聴率を稼げる救助動物を探しているのも
どうかと思うが・・・。
先日、夜明けにやっていた「崖っぷち犬」の生中継の時も、
パーソナリティーがレポーターに
「9時に救助再開なんて待てない!
 あなた、そこから携帯で通報して呼びなさい!」
などと無責任な事を、公の放送で言っていたが、
今後、救助劇と惨事が重ならないことを祈る今日この頃でした。


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2 コメント

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Unknown (かんち)
2007-09-09 11:41:36
ん~
やっぱり動物専用の
救急組織作ったほうがいいと思いますねww

動物愛護団体があるくらいなんだし
もう少し動物大切にして欲しいです;;
実験とか見てられません;;

でもその救急士かっこいいですね笑

犬も飼い主さんのところまで行けてよかったです
若干感動しちゃいました笑

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( ̄~ ̄;) (黒影)
2007-09-10 10:15:12
>かんちさん

日本には、動物をレスキューするシステムが無いことに
正直驚きました。
それと同時に、TVの報道などの影響をいつの間にか
受けていることも知らされました。

普段、24時間自宅にいるので、
なるべくそういった大きな影響力のある媒体へは、
客観的に接するように心がけているんですけどね…

知らず知らずの内に、固定概念を
植え込まれていってしまうんですね~(笑)
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