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以前、カミさんのブログに描いた過去記事を、再編集しております。
※本文中、登場する「チャビ」とは私で、「ルナ」とはカミさんのことです。
俺の周りでは、なにかと変なことが起こる。
そんな変わった出来事を、ちょこっと紹介。
数年前の夏の深夜・・・。
俺が仕事部屋で仕事をしていると、
寝室で寝ていたはずのルナが
「ななな、なんか居る~(汗)」
と、引きつった顔をして、助けを求めてきた・・・。
ウチの裏には川が流れている。
川といっても雨水用のもので
幅3m、深さ3m位で、コンクリで囲まれた小さな川。
水深も、普段は2~3cmって感じ。
川を下った先は、巨大な緑地公園の地下にある
「見えないダム」とやらの中へ。
上流は上流で、道路や建物の地下に入っている。
要するに、ウチの近辺200m位だけ、地上に面しているんだね。
「川に、なんか変なのが居るんだよぉ~」 (((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
「まさか、ははっ。 こんなところに何か居るわけ・・・」
パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、
「!!!、ほっ、本当だ、なんか居る!!!」∑(◎Д◎)
「でっ、でしょ? さっきから行ったり来たりしてるんだよぉ~」(≧Д≦;)
このまま放ってもおけないので、懐中電灯を取り出し確認することに…。
パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、パシャ、
「また来た!」
音がする方へライトを向けると・・・
「ははっ、なぁんだ、犬だぁ♪」(;´▽`A``
「な、なぁ~んだぁ」(* ̄o ̄)=3
「だけどどうやって入ったんだ…?」
「どうすんのぉ~?」
「う~ん、・・・やっぱりレスキュー?」
「消防署?」
「だって、このまま地下ダムへ行っちゃったらやばいし、
コンクリに囲まれてるから、自力じゃ出れないでしょ…」
ってことで、119番。
が!
通報して詳細を説明すると
「え~・・・、そういうのは管轄ではないので・・・
動物用の機材も無いですし・・・」
と、困惑したご返事。
あ、あれ?こんな時「世界まる見え」とかではレスキュー隊が…
日本じゃ違うの…?
よく、地方からのニュースとかでも、消防団が救助してるのを
やってるぢゃないかぁ~!!
こちらも戸惑っていると
「保健所に連絡してみてください。」だって。
「こんな時間に、やっているわけ無いですよぉ」と、返すと
「そ、そうですね…
う~ん困ったなぁ、救助している間に火事があったらマズイですし…」
確かに、そりゃそうだ
・
・
・
「わかりました!行きましょう!!」
はあ? か、火事は? …まあ、どうにかするのか?
「あ、はい、お願いします」(恐縮)
TVと違って、現実の動物レスキューは、諸問題をはらんでいるんですね。
かなり意外でした。
数分後、外でカッチャ、カッチャと装備した人の走る音が…
どうやら来たようだ。
ルナは
「こんなスッピンで、人になんか会えないから、チャビちゃん行って来て」
と、寝てしまった。(笑)
外に出て通報者だと名乗ると
「はっ!現場はどちらでありますか!」
「えっとですね…、こちらの方に…」
って、お前ら何考えてんだ!!∑(゜Д゜|||)
デカい特殊車両が3台に、隊員が10名も居るではないか!!!!!
火事はどーすんだ、火事は…? 俺、知らね~ぞ(汗)
この川に降りれそうな唯一の場所、
すぐ近くの公園に隣接した橋へ案内し、レスキュー開始。
5人が川に降り、上流に2名、下流に2名、その中間に1名配置、
挟み込み作戦だ。
中間に配置された隊員の上空の橋には、隊長さんと俺が待機。
隊長さんは、ここから無線で作戦指示をする。
俺はここに居なくてもいいと思うんだけど、成り行きで…
「作戦開始!」(;`O´)/
隊長さんがマイクに向かって叫ぶ。
本当に作戦開始って言うんだ・・・(;´▽`A``
静かな住宅街で、赤色灯がチカチカしている中
これだけ大勢の人間がワイワイ、ガヤガヤ、ガチャガチャやってるもんだから
ネグリジェ姿のおばさんや、パジャマ姿のおじさんが
いったい火事はどこ?と、ぞろぞろ出てきた。
どんどん騒ぎが大きくなってゆく。
下は下で、大声で
「そっちへ行ったぞ!」
「だめだ!また、そっちだぁ!」
と右往左往している。
隊員の輪の中に一般人は俺だけ。
うう…、お、俺は放火犯でもなんでもないんですよ~。
犬一匹のために、こんなに大勢で凄い事になっちゃってるのも
俺のせいじゃないんですよ~。
なんか、はずかしい…。
関係ない振りしたくなってきたぁ…
そうこうしていると、遠くの方で
「確保ぉ!!!!」と叫び声。
暗闇の中から現れた隊員の胸元には、
毛が濡れ、キューンとしょんぼりした様子で
おとなしくなっている犬が抱かれていた。
にわかに拍手が、ちょこっとだけ沸いた。
中には、初めて状況を把握し
「ケッ! なんだよ、このくそ夜中に犬かぁ」
と、怒っている人もいたけど、
まあ、しかたがないよね…
さっきまで火事だと思い、ありえないほど不安だったんだから。
すると
犬を抱いた隊員さんは、急に立ち止まり、そまま固まってしまった。
どうしたのか隊長さんに尋ねると
「ああ、あれは、これから現状写真を撮るんですよ。規則なんで…」
なるほど、んで、写真班を待っているのね(笑)
「は~い、確保したシーン」パシャッ!(*^‐[○])-☆
「は~い、今度はこっちへ来てぇ、目線こっち」パシャッ!(*^‐[○])-☆
「は~い、ワンちゃんこっちへ向けてぇ」パシャッ!(*^‐[○])-☆
「は~い、はしご登るシーン」パシャッ!(*^‐[○])-☆
と撮影が始まる…
ハハハ、なんか、滑稽に見えてきた。(;^_^A
TVとかでは、拍手喝さいの中、皆が抱き合い大団円みたいな感じだったのに。
撮影中、隊長さんが
「あの犬はおとなしくて、本当にお利口さんだねえ。
ウチにも柴犬が居るんだけど、柴犬ってのは馬鹿でしょうがない。
俺を見るたびに噛み付きやがるし、うるさくて
いうことなんか、聞きゃーしねー。
柴犬はダメだ、柴犬は」( ̄д ̄#)
と、撮影会を見守りながらも、なんだかコバカにした顔つきで愚痴を言い始めた。
「ははは・・・(汗)」
でも柴犬って、頭良かったんじゃなかったっけ?
「それに比べて、あれは何犬だぁ?
・・・ん?
!!!!!!!!!!しっ、柴犬だぁ!!!」
llllll(-_-;)llllll おい、おい。
「ん、んー、なんだ、えー…、柴犬にも賢いのがいるんだなぁ…」
あんたんとこのが、特別なんじゃね~か?
しかし、・・・・(*^m^*)ププッ
無事、救助されたワンちゃん。
で、どうすんだ?
TVと違って涙ながらに抱きつく飼い主なんて居やしないし…。
「隊長さん、この犬は、どうされるんですか?」
「んー、そうだねぇ…、署で飼う訳にもいかないんで
ここら辺で放しましょう。
このワンちゃん、頭良さそうだし、首輪付いてるから家に帰るでしょう。」
「へ?ちょっ、ちょっと待っ・・・」
放しちゃったよ…。
ワンちゃんは「こんなとこ、もうこりごりだぁ~!!」
と、ハヘハヘ言いながらダッシュで逃げてった。
「ほ~ら、すっ飛んで行った。
もう、こんな所に入るんじゃないぞ~!」
って、なに「さわやかさん」してんだ。
放しちゃっていいのか?いいのか?ええ?
まあ、今更遅いけど・・・。
ウチに戻ると、こんな大騒ぎになっているとは露知らず
ルナは爆睡していた。
*・'゜☆。.:*:・'゜☆・:*:.。.:*:・'゜:*・'゜☆。.:*:・'゜☆・:*:.。.:*:・'゜:*
翌日、ピンポーンと誰か来た。
ドアを開けると昨晩のワンちゃんが!
飼い主さんと思われる御婦人と一緒に来ていた。
でも、なぜ?????
「消防の方が鑑札の番号から調べて、連絡してくださいまして…」
なるほど!
昨晩、犬を放す前に鑑札の番号を控えておいたのかぁ!!!
「このワンちゃん、お名前は?」
「獅子丸っていいます。
忍者ハットリ君の…、ほら、おでこに同じ模様が…」
「ぶはははははっ(_≧∇≦)ノ彡☆ ホントだぁ」
わざわざ、お礼を言いに来てくれたんですね~。
何でも朝起きて、新聞を取りに外へ行くと
門の前でク~ン、ク~ン鳴いてたそうです。
ホント帰れてよかったよ。
ここら辺で迷っていたら、それこそ保健所に通報されちゃうもん。
よかった、よかった…(〃⌒ー⌒〃)
最近、どこのTV局も
「泣いてる動物は居ねが~」
と、なまはげ状態で、視聴率を稼げる救助動物を探しているのも
どうかと思うが・・・。
先日、夜明けにやっていた「崖っぷち犬」の生中継の時も、
パーソナリティーがレポーターに
「9時に救助再開なんて待てない!
あなた、そこから携帯で通報して呼びなさい!」
などと無責任な事を、公の放送で言っていたが、
今後、救助劇と惨事が重ならないことを祈る今日この頃でした。
やっぱり動物専用の
救急組織作ったほうがいいと思いますねww
動物愛護団体があるくらいなんだし
もう少し動物大切にして欲しいです;;
実験とか見てられません;;
でもその救急士かっこいいですね笑
犬も飼い主さんのところまで行けてよかったです
若干感動しちゃいました笑
日本には、動物をレスキューするシステムが無いことに
正直驚きました。
それと同時に、TVの報道などの影響をいつの間にか
受けていることも知らされました。
普段、24時間自宅にいるので、
なるべくそういった大きな影響力のある媒体へは、
客観的に接するように心がけているんですけどね…
知らず知らずの内に、固定概念を
植え込まれていってしまうんですね~(笑)