トヨタが3月に開催されるジュネーブモータショーにおいて、カローラ スポーツのGR SPORTを初公開すると発表しました。
トヨタはGAZOO Racingの下でG'zとして展開していきたスポーツカーブランドの名称を2017年の9月にGRに変更しましたが、G'zのままの方が良かったと思います。
アクアのG'zはよく見かけてましたが、アクアのGRはあまり見かけないですし。
もちろんそれはアクア自身がモデル末期の影響もあるかと思いますが、、、。
あと、G'zからGRに変わって、ヴィッツのラインナップからそれまでスポーツグレードを担ってきたRSの名前がなくなったのが寂しいです。
FRで2ドアもしくはハイパワーターボプラス4WD、この条件にあらずんばクルマにあらずなメディアには無視されてきたと思うのです、トヨタが初代のヴィッツから設定したRSは。
ただ、ヴィッツが登場して20年、それまでの2ドアのFFのクーペ、すなわちレビンやトレノに変わって良くも悪くもRSがスポーツカーの代名詞だったと私は思います。
また、欧州車だけを持ち上げるつもりはありませんが、生まれながらのスポーツカーであるイタリア車にアウトバーンのあるドイツ車やモナコに近いフランス車にとってはハッチバックのスポーツグレード ≒ スポーツカーで、まさしくそれは日本車ではヴィッツのRSが相当していたと思います。
そしてそれはスズキのスイフトスポーツも生み出し、ホンダもRSの記号をスポーツグレードに据えることになっていった訳で。
ただ、ホンダに関して言えば、それまでのタイプR、もっとさかのぼればタイプSやSiRの記号をRSに置き換えたのはブランドとして安直な気はずっとしていますが。
メーカーとしてのプライドはないのかと。
話は脱線してしまいましたが、ヴィッツのRSとVWのポロのGTIとのメディアの温度差は今も変わらず大きいと思います。
今も変わらずと書いた通り、その差はダウンサイジングターボによって、欧州車勢が日本車の小さなスポーツカーよりも上回るパワーを手に入れる前からの話です。
そして、この温度差に触れずにこの20年間を振り返って走りたくなるクルマを作っていなかったと総括してしまうのは、安易な気がします。
そこに情熱がなかったら、そもそもヴィッツにRSは設定されていなかったと思いますし、わざわざTVCMまで流して宣伝することはしなかったと思いますし。
そのRSの記号をヴィッツ誕生20年を前にGRに置き換わってしまったのは、やっぱりちょっと残念です。
もちろんG'z / GRがミニバンやSUVとスポーツカーの要素とは無縁だった部分の需要も担っていて、そのニーズに応えるのも必要だと思います。