一昨日WOWOWで「トレーニング デイ」を観ました(一部ネタバレしますので、ご注意ください)。
トレーニング デイ 特別版 [DVD] [DVD] (2010) デンゼル・ワシントン; イーサン・ホーク; スコット・グレン; トム・ベレンジャー | |
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アカデミー賞間近ということで、デンゼル・ワシントンがアカデミー主演男優賞を受賞した本作が放映されたと思うのですが、そのデンゼル・ワシントンが演じるのはイメージとは異なるまさかのギャングスタ・ラッパー・コップ?!
たまたまチャンネルを付けただけだったのですが、これは観とかないといけないと思い、一気に引きずり込まれました。
最初は秩序 ≒ 正義なイーサン・ホーク演じる新人刑事にデンゼル・ワシントン演じるギャングスタ・ラッパーならぬギャングスタ・コップが混沌の正義を教えるダークヒーローな刑事ドラマかと思っていました。
さながらギャングスタ刑事の愛車のシボレーのモンテカルロは、バットマンのバットモービルかと(近くで遊んでいた息子も、スイッチ入れた時には秘密兵器が仕込んであると思ったぐらいでした)。
ところが、ギャングスタ刑事はいきなり新人刑事にキメさせて、見える景色はサイケデリック。
その向こう、すなわちモンテカルロが向かう先々はゴッサム・シティもビックリな、カオスな街並み。
そして、向かった目的はいずれも欲、捜査と称してやってることは強盗、挙句の果てには銃撃戦、、、。
デンゼル・ワシントンなので、ギャングスタ刑事の行動や言動は正義のための必要悪、ブラックユーモアかと思っていました。
途中までは。
ところが、これがミスリードで、ただのクソッタレな悪党、、、。
最終的にはギャングスタ刑事による訓練日を終えた新人刑事が教官の言う通り狼となり、狼に追い詰められたギャングスタ刑事はその象徴たるモンテカルロと命運を共にする訳ですが、、、。
そこに至るまでのデンゼル・ワシントンとイーサン・ホークの演技、特にデンゼル・ワシントンの狼みたいな体が実は追われる羊で、最終的に追い詰められた悲壮感漂う姿はアカデミー主演男優賞も納得でした。
また、訓練日の背景となった、混沌の恐怖の描写も見事でした。