ついこの前まで紅葉で錦に色づいていた中川も、今日は一面の雪化粧。
自然の不思議と驚異、四季のある喜びと不安に似た気持ちが入り混じって、しばし言葉を失くし見つめてしまいます。
少し陽が射すとたちまち溶けていく軽い雪。宗蓮寺へ行く坂道も、日中は行きかう車があるので凍りつくことはありません。
山茶花もすっぽり綿帽子。
中川の町並みを見下ろせば、屋根を生クリームで綺麗にデコレーションしたお菓子の家みたい。(何故か食べ物と結びつきます^^)
四季折々、その姿を変えて見る者を魅了する宗蓮寺。いつにも増してひっそりとした佇まい、今日はどんな情景を見せてくれるのでしょうか。
今月初めまで真っ赤な葉をつけていた紅葉はまるで樹氷のよう。遠くから見ると満開の白い花が咲いているのかと錯覚します。
自然の織り成すアート?あみだくじ?石と石の隙間にだけ、雪が残ってこんな面白い石畳に。踏まないように歩かなくちゃ。
本堂の奥から見せていただくお庭は、本当にいくつものスクリーンを持っているかのようです。
ご住職も今日は毛糸の帽子で、「寒い、寒い」。
観音さまは雪の帽子に雪のショール、雪のひざかけとチョッピリ寒そうです。
絵画のような北山杉の風景。まるで色をなくしてしまうような雪のトッピング。
和でありながらどこかファンタジーの世界、妖精が飛び出してきそうな気配がします。
鳥が食べた「赤い実」は千両、それとも南天?
宿命を背負っているようなその姿は、冬の庭園に欠かせない脇役さんです。
やはり主役は歴史ある台杉でしょうか。少し前の紅葉と見比べてみて下さい。
これぞ咲き誇る冬の華。どんな舞台美術でも作り上げることは出来ない、自然の美でしょう。
寒そうな雪空をまっすぐに見上げる北山杉たち。
時おり風が吹くとパサパサと言う音を立てて、枝から雪がこぼれ落ちていきます。
細く、長く、緻密に。
そんな使命をもって生きる北山丸太を今日、雪の中で見つめていると、ただ美しいだけではなく「健気」という言葉が浮かんできました。
白い雪の華に包まれた北山杉の里。もうすぐ2011年が終わろうとしています。
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