so far, not so bad

"unselfconsciousness"

『新聞記者』を見た

2019-07-14 22:21:45 | 映画

久し振りに日本映画が面白かった。

しばらくすればテレビであるさ、と、映画館で実写の日本映画を見る事はほとんど無かった。 一番最近では何だったろう、途中が抜けているかもしれないが、ひょっとしたら『踊る大捜査線』のレインボウブリッジくらいまでさかのぼるかもしれない。

でも今回は見に行きたかった。 直感的に、今、映画館で見なきゃ、と思った。

 

ケチを付ければ色々ある。

 ・内調側と新聞社側の対比をさせたかったんだろう、それを映像でやった。内調側は普通に据え置きで、新聞社側はハンディを使ったのか揺れる画面が多かった。何かをしたかったのは分かるけど、残念ながらやはり揺れる画面は見づらい。そして対比以上に揺らして何を表現したかったのかが(もしあれば、だが)分からなかった。

・主人公の新聞記者がハンドローションだかなんだかの液体を手に取って塗るシーンが度々出るが、何なのか分からないし示唆も無い。(最終盤に記事を書くシーンがあり、記事を書く前にそれをするので、彼女の何らかのルーチンか儀式のようなものか、と最大譲歩して思ったりはするが…。)

・ラストシーン、これも何かを意図しているのだろうけど、分からなすぎる。そしてそこでぶち切るのもどうかと思う。

・原作者がこれも度々流されるテレビ番組に出て、取材の在り方を説く。鼻につく。

 

でも、そういうのが気にはなるけど、それを差し引いても面白い。

落ち着いた色彩の画面、脇のキャスティング(田中哲司、北村有起哉、西田尚美。いいねっ!)、BGMの無いシーン、俯瞰の構図。

メインキャスト二人の話を少しずつ無理なく出合わせる所、言い過ぎないセリフ(特に内調側の、三手先くらいまでほのめかす一言)、何度も振り返って突っ走り過ぎない展開。

 

これは見て損はしないと思う。

選挙前でタイミングもいい感じ。


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