朝起きると、天高く昇ってゆく 朝顔の蔓と葉と花が2階の窓ガラス越しに 見えた。
アレレ、今年は朝顔植えた覚えはないのに。
「ご主人様、お目覚めですか。」
ギョギョッ・・、見知らぬ美しい女性が 三つ指ついて枕元に座っている。
「申し遅れました。私はナツ、夏姫。この朝顔の 咲くころにしかこの辺に来ることが出来ないので 朝顔姫とも云われております。ひと夏ご主人様 の傍で、お世話をさせてくださいまし。」
竹から産まれた「かぐや姫」、桃から産れた 「桃太郎」なんてのがあったけど、朝顔から 産まれた「朝顔姫」なんてのがあったかな?
男にとって、夢みたいな話。 今年の夏は、どのような夏になるので」しょうか。
杉田4丁目ラパン裏手に位置する与安家の 天までとどけの朝顔の花柱。