そうこうしているうちに説明会当日。
期待と不安が入り交じったような感覚のまま、電車に揺られて東大の駒場キャンパスに向かいました。
東京大学に入るのはそれが初めての経験でした。テレビでしか見たことが無い校舎に少々圧倒されながら、全体説明会の会場に到着しました。
相関基礎科学系は、厳密には「総合文化研究科広域科学専攻相関基礎科学系」という位置づけになります。
広域科学、の名が示すように、ここではあらゆる科学の分野の横断的な研究、例えば物理と生物の知識を両方必要とするような科学が研究されていました。
自分が知らない分野の研究に、こんなに面白そうな研究がされているのかと、すぐに不安は吹き飛びました。
全体説明が終わった後、自分が興味を持った研究室に行って、先生方から詳しくお話を聞きました。
自分が今まで学んできた学問が、他の科学と融合すると、そんなことができるのかと凄まじいカルチャーショックと感動を受けました。
ついでに研究室の新しさや実験器具の豊富さにも圧倒されました。
こうして、説明会が終わる頃にはすっかり東大院の受験を決めていました。