長崎県波佐見町に出張があり、その帰りにかねてより見たかったものがあり佐賀県武雄市に宿泊しました。
梅が見頃であれば、この美術館に併設されている日本庭園「慧洲園」が目的の一つでした。
でも見頃を過ぎてしまっていたため、陽光美術館だけにしました。
ここはホームページによると、日中文化交流の懸け橋になることを願い、日本磁器発祥の地である佐賀において、そのルーツである中国陶磁器を展示している、とあります。
でも今回のメインは「横山大観」です。
横山大観は近代日本画壇の巨匠であり、今日「朦朧体(もうろうたい)」と呼ばれる、線描を抑えた独特の没線描法を確立。
今回、初めて本物を目にし、全体にピンと張りつめた緊張感が漂っているように感じました。
1)「美保の富士」

2)「蓬莱山」 瑞光と共に描かれた富士山は蓬莱山の彼方に聳え、幽玄伸びを感じさせる。

3)「富士霊峰」 雲海と松、何度も描かれたパターン。

4)「不藎山」 不藎(ふじん)とは尽きないという意味もある。

5)「茄子」 富士、鷹に次ぐ縁起物。

6)「死而不亡者、壽」 -死して滅びざる者は壽(いのちながし)ー
晩年の大観はこの言葉を繰り返し口にし、死んでもいい、死して滅びないものを残せればと言い続けた。
それは己に向けた言葉であり、同時に苦楽を共にした無二の友・菱田春草へ向けた賛辞であったのかも知れない。

この書が大観の精神性を表しているのでしょうか。
ホームページには一目見てみたいと思わせる収蔵品が紹介されています。
機会があればぜひこの目で見てみたいと思います。