言語存在論
野間 秀樹 (著)

野間秀樹さんはハングルの教育の分野で活躍しているだけでなく、
言語学の研究や、こうした哲学的な考察も展開する強みをもった学者です。
言語とは何か、言語はどのようにして生まれ、どのようにして語られるのか、意味はどのようにして形成されるのか。
興味深いテーマが展開されるようです。
注目の野心作でしょう。ぜひ読んでみたい。
単行本: 436ページ
出版社: 東京大学出版会 (2018/11/24)
言語: 日本語
ISBN-10: 4130860542
ISBN-13: 978-4130860543
内容紹介
言語がいかに存在するのか、これまで問いとして立てられてこなかった視座から言語を思考する試みである。言語学的な立場を貫きつつも、談話論やテクスト論、文字論などと呼ばれる、既存の言語学とその境界を越えて、言語をめぐるさまざまな思考、そして〈知〉のあり方に迫る野心作。
【主要目次】
第1章 言語存在論とは何か――言語場へ
1 言語存在論と言語の学
2 言語場論
3 日本語は在るのか?――「何々語」の内実と輪郭
4 言語場と〈文脈〉
第2章 言語の存在様式と表現様式
1 音と光――言語の存在様式としての〈話されたことば〉と〈書かれたことば〉
2 言語の存在様式と表現様式
3 〈話されたことば〉から〈書かれたことば〉へ
4 〈書かれたことば〉はいかに生まれるのか――正音エクリチュール革命
第3章 音が意味と〈なる〉とき、光が意味と〈なる〉とき
1 言語に係わる意味
2 〈書かれたことば〉が意味となるとき
3 〈話されたことば〉が意味となるとき
4 ことばは意味となったり、ならなかったりする
5 〈意味が通じる〉ことから出発する虚構の形而上学
6 発話者と受話者の〈意味〉はなぜ異なるのか
7 〈意味するもの〉と〈意味されるもの〉の統一という擬制
第4章 〈話されたことば〉と〈書かれたことば〉
1 〈話されたことば〉と〈書かれたことば〉の仕掛け
2 オト=言語として在り、ヒカリ=文字として在る
3 〈話されたことば〉と〈書かれたことば〉の〈時間〉
4 〈形音義トライアングル〉の仕掛け
5 引用論
6 〈話されたことば〉の複数の話し手と複数の聞き手
7 〈書かれたことば〉におけるテクストの書き換えと重層的産出
8 IT革命と言語の存在様式、表現様式の変容――新たな言語場
9 言語の存在様式と表現様式の区別が言語教育へ突きつけるもの
第5章 発話論・文論――言語場から
1 言語存在論という問いから言語の内を見る
2 談話とテクスト、そして発話
3 文とはいかなる単位か
4 単語(word)の桎梏、文(sentence)の桎梏
5 言語を語る〈文〉の病
第6章 主述論・省略論――言語化するということ
1 〈主語―述語文〉中心主義の桎梏
2 言語事実における〈主語文〉と〈非主語文〉、〈述語文〉と〈非述語文〉
3 〈省略〉論――言語化されるということ
4 ことばが話し手の「意図」や「目的」の結果だという目的論的言語観
第7章 真偽論・時制論・命名論――言語的対象世界の実践的産出
1 言語外現実――真偽論の陥穽
2 〈非文〉と真偽値、〈非文〉と自然さ
3 「普通の文」と「普通でない文」は連なった広野に在る
4 〈不自然〉を胚胎する言語――意味の二項対立が融解する
5 空想も嘘も矛盾も語る言語――言語が描き出すもの
6 自らに背理する言語――言語は自らのうちに異質なものを蔵す=言語の自己背理性
7 言語存在論が問う時制論
8 命名論――名づけから言語的対象世界の実践的産出へ
第8章 動態としての言語・動態としての意味
1 〈言語静態観〉の桎梏
2 間言語的煩悶――言語の間で動くものたち
3 動態としての意味、〈意味同一性〉という物神化
4 〈教え=学ぶ〉言語――言語の本源的な共生性
著者について
野間秀樹:言語学者/前明治学院大学教養教育センター客員教授
野間秀樹さんには次のような多数の著書があります。
■対照言語学, 類型論, 語彙史, 文法史, 文字史, 共和国・延辺・中央アジアの朝鮮語, 宗教と言語
野間秀樹編著
くろしお出版 2018.1 韓国語教育論講座 / 野間秀樹編著 第3巻
■日本語とハングル
野間秀樹著
文藝春秋 2014.4 文春新書 973
■韓国・朝鮮の知を読む
野間秀樹編 ; 金石範 [ほか執筆]
クオン 2014.2
■韓国語をいかに学ぶか : 日本語話者のために
野間秀樹著
平凡社 2014.6 平凡社新書 737
■文法論・談話論・言語行動論・表現論・社会言語学・民族語教育論
野間秀樹編著
くろしお出版 2012.10 韓国語教育論講座 / 野間秀樹編著 第2巻
■きらきら韓国語
野間秀樹 [ほか] 著
同学社 2010.6
■ハングルの誕生 : 音 (おん) から文字を創る
野間秀樹著
平凡社 2010.5 平凡社新書 523
■はばたけ!韓国語
野間秀樹, 村田寛, 金珍娥著
朝日出版社 2008.3 第2版
■文化論, 文学・映画・漫画・メディア・飲食論, 歴史学, 翻訳論, 言語存在論, 文献解題
野間秀樹編著
くろしお出版 2008.1 韓国語教育論講座 / 野間秀樹編著 第4巻
■はばたけ!韓国語
野間秀樹, 村田寛, 金珍娥著
朝日出版社 2007.4
■韓国語教育論講座
野間秀樹編著
くろしお出版 2007.4-
■総論・教育史・方言・音論・表記論・語彙論・辞書論・造語論
野間秀樹編著
くろしお出版 2007.4 韓国語教育論講座 / 野間秀樹編著 第1巻
■韓国語
野間秀樹, 金珍娥著
白水社 2007.11 ニューエクスプレス
■新・至福の朝鮮語
野間秀樹著
朝日出版社 2007.5
■絶妙のハングル : 直訳を超える! : 入門を終えたら
野間秀樹著
日本放送出版協会 2007.2 CD BOOK . NHKラジオハングル講座||NHK ラジオ ハングル コウザ
■韓国語
野間秀樹著
ナツメ社 2005.7 暮らしの単語集
■Viva!中級韓国語
野間秀樹, 金珍娥共著
朝日出版社 2004.10
■朝鮮半島の文字「ハングル」と言葉
野間秀樹監修 ; こどもくらぶ著
小峰書店 2004.4 世界の文字と言葉入門 3
■韓国語
野間秀樹著
ナツメ社 1999.6 暮らしの単語集
野間 秀樹 (著)

野間秀樹さんはハングルの教育の分野で活躍しているだけでなく、
言語学の研究や、こうした哲学的な考察も展開する強みをもった学者です。
言語とは何か、言語はどのようにして生まれ、どのようにして語られるのか、意味はどのようにして形成されるのか。
興味深いテーマが展開されるようです。
注目の野心作でしょう。ぜひ読んでみたい。
単行本: 436ページ
出版社: 東京大学出版会 (2018/11/24)
言語: 日本語
ISBN-10: 4130860542
ISBN-13: 978-4130860543
内容紹介
言語がいかに存在するのか、これまで問いとして立てられてこなかった視座から言語を思考する試みである。言語学的な立場を貫きつつも、談話論やテクスト論、文字論などと呼ばれる、既存の言語学とその境界を越えて、言語をめぐるさまざまな思考、そして〈知〉のあり方に迫る野心作。
【主要目次】
第1章 言語存在論とは何か――言語場へ
1 言語存在論と言語の学
2 言語場論
3 日本語は在るのか?――「何々語」の内実と輪郭
4 言語場と〈文脈〉
第2章 言語の存在様式と表現様式
1 音と光――言語の存在様式としての〈話されたことば〉と〈書かれたことば〉
2 言語の存在様式と表現様式
3 〈話されたことば〉から〈書かれたことば〉へ
4 〈書かれたことば〉はいかに生まれるのか――正音エクリチュール革命
第3章 音が意味と〈なる〉とき、光が意味と〈なる〉とき
1 言語に係わる意味
2 〈書かれたことば〉が意味となるとき
3 〈話されたことば〉が意味となるとき
4 ことばは意味となったり、ならなかったりする
5 〈意味が通じる〉ことから出発する虚構の形而上学
6 発話者と受話者の〈意味〉はなぜ異なるのか
7 〈意味するもの〉と〈意味されるもの〉の統一という擬制
第4章 〈話されたことば〉と〈書かれたことば〉
1 〈話されたことば〉と〈書かれたことば〉の仕掛け
2 オト=言語として在り、ヒカリ=文字として在る
3 〈話されたことば〉と〈書かれたことば〉の〈時間〉
4 〈形音義トライアングル〉の仕掛け
5 引用論
6 〈話されたことば〉の複数の話し手と複数の聞き手
7 〈書かれたことば〉におけるテクストの書き換えと重層的産出
8 IT革命と言語の存在様式、表現様式の変容――新たな言語場
9 言語の存在様式と表現様式の区別が言語教育へ突きつけるもの
第5章 発話論・文論――言語場から
1 言語存在論という問いから言語の内を見る
2 談話とテクスト、そして発話
3 文とはいかなる単位か
4 単語(word)の桎梏、文(sentence)の桎梏
5 言語を語る〈文〉の病
第6章 主述論・省略論――言語化するということ
1 〈主語―述語文〉中心主義の桎梏
2 言語事実における〈主語文〉と〈非主語文〉、〈述語文〉と〈非述語文〉
3 〈省略〉論――言語化されるということ
4 ことばが話し手の「意図」や「目的」の結果だという目的論的言語観
第7章 真偽論・時制論・命名論――言語的対象世界の実践的産出
1 言語外現実――真偽論の陥穽
2 〈非文〉と真偽値、〈非文〉と自然さ
3 「普通の文」と「普通でない文」は連なった広野に在る
4 〈不自然〉を胚胎する言語――意味の二項対立が融解する
5 空想も嘘も矛盾も語る言語――言語が描き出すもの
6 自らに背理する言語――言語は自らのうちに異質なものを蔵す=言語の自己背理性
7 言語存在論が問う時制論
8 命名論――名づけから言語的対象世界の実践的産出へ
第8章 動態としての言語・動態としての意味
1 〈言語静態観〉の桎梏
2 間言語的煩悶――言語の間で動くものたち
3 動態としての意味、〈意味同一性〉という物神化
4 〈教え=学ぶ〉言語――言語の本源的な共生性
著者について
野間秀樹:言語学者/前明治学院大学教養教育センター客員教授
野間秀樹さんには次のような多数の著書があります。
■対照言語学, 類型論, 語彙史, 文法史, 文字史, 共和国・延辺・中央アジアの朝鮮語, 宗教と言語
野間秀樹編著
くろしお出版 2018.1 韓国語教育論講座 / 野間秀樹編著 第3巻
■日本語とハングル
野間秀樹著
文藝春秋 2014.4 文春新書 973
■韓国・朝鮮の知を読む
野間秀樹編 ; 金石範 [ほか執筆]
クオン 2014.2
■韓国語をいかに学ぶか : 日本語話者のために
野間秀樹著
平凡社 2014.6 平凡社新書 737
■文法論・談話論・言語行動論・表現論・社会言語学・民族語教育論
野間秀樹編著
くろしお出版 2012.10 韓国語教育論講座 / 野間秀樹編著 第2巻
■きらきら韓国語
野間秀樹 [ほか] 著
同学社 2010.6
■ハングルの誕生 : 音 (おん) から文字を創る
野間秀樹著
平凡社 2010.5 平凡社新書 523
■はばたけ!韓国語
野間秀樹, 村田寛, 金珍娥著
朝日出版社 2008.3 第2版
■文化論, 文学・映画・漫画・メディア・飲食論, 歴史学, 翻訳論, 言語存在論, 文献解題
野間秀樹編著
くろしお出版 2008.1 韓国語教育論講座 / 野間秀樹編著 第4巻
■はばたけ!韓国語
野間秀樹, 村田寛, 金珍娥著
朝日出版社 2007.4
■韓国語教育論講座
野間秀樹編著
くろしお出版 2007.4-
■総論・教育史・方言・音論・表記論・語彙論・辞書論・造語論
野間秀樹編著
くろしお出版 2007.4 韓国語教育論講座 / 野間秀樹編著 第1巻
■韓国語
野間秀樹, 金珍娥著
白水社 2007.11 ニューエクスプレス
■新・至福の朝鮮語
野間秀樹著
朝日出版社 2007.5
■絶妙のハングル : 直訳を超える! : 入門を終えたら
野間秀樹著
日本放送出版協会 2007.2 CD BOOK . NHKラジオハングル講座||NHK ラジオ ハングル コウザ
■韓国語
野間秀樹著
ナツメ社 2005.7 暮らしの単語集
■Viva!中級韓国語
野間秀樹, 金珍娥共著
朝日出版社 2004.10
■朝鮮半島の文字「ハングル」と言葉
野間秀樹監修 ; こどもくらぶ著
小峰書店 2004.4 世界の文字と言葉入門 3
■韓国語
野間秀樹著
ナツメ社 1999.6 暮らしの単語集
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