原田マハの「独立記念日」を読んだ。
人と人との触れ合い、繋がり、出会い
短編だけど、少しずつ繋がっている。
一つのストーリーが終わった後も、
その先を覗き見してるような、
登場人物の人生が続いていく感じが、
現実ではできないからこそ読みがいがあった。
最後のお話しを読み終わった後、
「まさしく、こういう本が読んでみたかったんだ!」
と思わず心の中で叫んだほどだ。
でもこのコロナ禍、
人と人との繋がりが減った。
いや、接客業からIT業界に転職したせいかもしれない。
どちらにしろ、最近話す人といえば、
家族と職場の人。
そこに人生のターニングポイントとなるような人との出会いは(今のところまだ)ないし、
人との繋がりを楽しめることも少ない。
相手の笑顔がマスクで見えないからだろうか。
コロナ前は、接客業をしていた時は、
良いことも悪いことも含めて、人との出会いの面白さに気づき始めていた頃だった。
それでも今も、全く人と会わないわけじゃない。
出社はするから、会社の人とたくさんではないけれど、業務内容くらいは話す。
電車に乗るから、そこで席を譲ったり、ぶつかるのを避けたり。
買い物も時々するから、店員さんとも、
「一括払いでいいですか?」
「はい」
くらいは言葉を交わす。
毎日会話するからこそ当たり前になっちゃってたけど、家族とも会話をする。
幸い、誰とも交流がないわけじゃない。
だったら、この小さな円の中の人たちとの会話だけでも大切にしようと思った。
今ある出会いを一つひとつ。
しっかり目を見て、聞いて、自分が考えたことを話す。
言葉のキャッチボール。
何気ない毎日で忘れてたこと。
コロナ禍ではあるけど、
だからこそ、
人との繋がりを大事にしよう。
小説の中の人たちのように、どこかで繋がってることを想像しながら。