小林泰三(こばやしやすみ)さんの本を読んだのは初めてです。『ΑΩ』を選んだのは、単に図書館の本で状態が良かったから。(図書館の本はけっこう傷んでいるのが多いのですよね、もう少し丁寧に扱ってほしいものです)興味としては短編集を読んでみたかったんですよね。最初に。
ハードSFと帯のあったので(元町図書館は帯を表紙ウラに貼ってくれてます、これは親切だなあと感心しているのです)、ふむ、これは面白いかも…。と読み進めて、あちゃあ。ものすごいぐちゃぐちゃ、血飛沫、肉片が飛びかう内容。まあ、私はスプラッタは大丈夫な人なので、面白かったのですが。想像するとけっこうえぐいかも。
こういうのがホラーって言ってもねえ。あんまり怖くは無いんです。私としては、ぞくぞくするのがホラーなんですが。気持ち悪いっていう分類はホラーと思えなくて。で、例えば、洋物の映画なんかのホラーてどっちかっていうと、このグチャグチャが多くて、体の芯から冷えるというホラーはあまりないでしょ? で全然大丈夫なのですが、アジアのホラーって、背筋ゾクゾクものが多いから、怖いんですよね。
私と息子はそこが違うんです。息子はスプラッタがだめで、私は背中ゾクゾクがだめで、ホラーは趣味が合いません。
プラズマ生命体の「ガ」(自分の名前が思い出せない規制がかかっている)が敵の「影」を追って地球に到達。そこで大事故を起こして、地球の生物と共生せざるを得なくなるという筋です。かなり丁寧に書かれているところは、とってもグットです。でも、まったく内容は消化できません。ま、仕方ないか。
ハードSFって、たくさんあるようであまりないように思います。ファンタジータイプのほうが多いかな。未知の世界を書くことができるのは本当に想像力の高い人に限られるのでしょうかね。だから、私はハードSFにあこがれます。きっと私には絶対書けないだろうから…。