親から子へ繋がれる命の連鎖。
遺伝子ってどこまで決まっているのでしょうか。言い換えます、遺伝子によってどれほど人は統御されているのでしょうか。
例えば、形体などは遺伝子によって左右されるとは思います。私はこの世代で女としては大柄で、165センチあります。元夫も175センチでしが、息子は170センチそこそこです。なんだか、縦に伸びる時期が終わったような…、彼は気にしていますが、親よりは大きくなって欲しいものだと言うと、「親より全ての子供が大きくなったら、際限がないだろうに」と言います。まあね。
不思議なのは、記憶を辿るでなく、理科系が好きだとか、手先が器用で工芸の部分で才能がありそうだとか、英語が不出来だとか、車に乗ることが大嫌いだとか…、どうも、受け継がれるものは不可解だということです。
もし、言って聞かせていれば、元夫の気質を受け継ぐということは考えられますが、私はほとんど言ってない。だから、どうして、夫と同じく理科系が好きになるのか、工芸がうまいのか、車の免許はいらないとか言うのかが分からないのですよね。
ひょっとして、遺伝子にはそういった、先代の日常的な好き嫌いとかの情報も書き込まれているのか? どこに、どのように、どうやって……。
夫のギャンブル好きだったことも書き込まれていたら……ちょっと困る。まあ、半分の確立で私の嫌い遺伝子も入ってるはずだけど。
子供は要らないとおっしゃる向きのあるようですが、生物として生を受けたからには、次世代に継ぐのが使命でしょう。人間以外の生き物は皆そうしている訳で…。人間も例外ではないように感じます。
昔から私はこの人間という生物をこの地球の生態系では「鬼子」だと思ってきました。
生まれた星を食いつぶすような種は、鬼、のようなものです。どうしてそんな種を許しているのか、本気で悩んだ時期もあります。生態系の頂点に立つ、人間が、劣悪な種としての遺伝子を残すことが本当にいいことなのかなあと。
ちょいと、次元が上滑り…。
誰かのSF短編集に、(作者忘れました、なにせ、読んだのがかなり昔だったので)神様が、地球の生物全体の意思にそって、一つの願い事をかなえてくれるというのがありました。神様は生物の総意に従って、その望みをかなえました。すなわち、人間という種を滅ぼすという願いをです。
人間は滅ぼされるべき存在であると、他の種から思われていたというわけです。
どんどん、地球の生態系は崩れていきます。絶滅していく種のなんと多いことか。失われた遺伝子は、還ることはないでしょう。たとえ、そのうちの一つを復活させることができたとしても、一個体のみのことに終わるのでしょうから。
でも、なぜかこの地球という生命体の自浄能力というものを、ほんのりと、不確かなまま信じている私がいます。なにせ、ちょっと、地球がくしゃみをしただけで、何万人と人が死ぬのですから。増えすぎた退廃した種である人間は、多分、ぶるりと地球が身震いしただけで、相当数が失われるだろうと…。
ねずみなどのように危険を察知する能力はとうに、人間にはありません。
その時がきたら、潔く、無に帰そうと思う私です。(何、言ってんだか~ははは)