【出産記録】
4月16日 16:56
2785gの赤ん坊 爆誕。
長男を保育園に預けて
10:30に夫と産婦人科へ。
新型コロナウイルスの影響で夫は玄関まで。
私は一人、検尿・血圧測定・体重測定。
12㌔増にて終結…
今日は妙に患者さんが多い。
座る場所の確保も大変。
昨日最後の妊婦健診はがら空きだったのに。
私はラッキーだったのね。
と、座る場所を探しながら思う。
その後、消毒のため内診室に案内され膣内洗浄。
茶色い消毒液で下着汚れる。
直ぐに診察室に呼ばれ、夫も来た。
改めて帝王切開のリスク等の説明があり
ここで夫とさようなら。
私は助産師さんと2階のロビーへ。
「今日だけで6人退院。昨日は9人退院。少し静かよ(笑)」
「今やびまるさんの部屋は掃除中だから先に色々しちゃおっか」
沢山の助産師さんと御挨拶。
こっちはみーんな覚えてるけど
助産師さんはふりだし顔。
そりゃそうだ。
分娩室に案内される。
「先に浣腸するね(笑)五分は耐えてね」
え…五分は無理。
「ゆーっくり入れるから1分は稼ぐ!4分は耐えて」
ぬーーーーん、厳しい…
結果、3分でギブアップ(ダメじゃん)!
ゆっくり御手洗を済ませてシャワールームへ。
うわ、なんか嫌に懐かしい。
陣痛に耐えながら
シャワーを浴びなければならなかった
長男の出産を思い出した。
『ここ、前回のとこと一緒ですか?』
「ここは出産を控えたママが入るシャワー室よ、あー前回もここかもね!」
うわー、なんか…嫌やわぁ。
辛かった記憶が一気に舞い戻ってくる。
「ゆっくりどーぞ」
でも今回は陣痛も来てないし
楽しんで入ってやるぜ☆と
気持ちを切り替えてシャワーを回すと…
ボディシャワー(身体の方にあたる奴)が
冷たく出てきた!
ヒャッホゥ( ᷇࿀ ᷆ و)و
それからまーーー
ゆったりゆったりシャワーを堪能。
気持ちいいなーホントお風呂、最高。
HOUSE OF ROSEのボディソープは
シトラスの良い香り。
これ今度買おー…
なんて思いながらおしまい。
鏡を見て
少しだけま新しい妊娠線を増やした
真ん丸なお腹に目をやる。
『今日、逢えるね』
シャワーを終えて
また分娩室に戻ると
違う助産師さんが部屋を案内してくれた。
202-1
帝王切開だから
最初は必ず手術室から程近い相部屋だ。
長男の時もここだった。
なんだか嬉しい。
「モニターと点滴いきますからね。13:30くらいかな。それまでのんびりしててね」
時計を見ると11:51の文字。
ああ、これはゲーム出来ますやん。
その前にもう一度御手洗〜(苦笑)
部屋を出たら、唐揚げのいい匂い。
辛いぞ。
絶賛絶食中のやびまるには辛すぎるぞ。
戻ってきてため息をひとつ。
本当に今日出産なのかしら。
昨日32週くらいじゃなかったっけ?
本当に?なーんて無意味な思考を巡らせてみる。
そうする事で気持ちを高めてみたかった。
5個もある鞄の中から
ガサゴソと取り出したのはまず
延長コード。
これは前回の出産で学んだ事。
とにかく手術後は動けない。
手元にケータイ、iPad、パソコン…
とにかく電気供給が欲しいのだ。
全てセットしてベッドに座る。
うん、完璧。
そして膝の上にiPadを置き
テラスハウスを観ながら
ケータイでガーデンスケイプを起動する。
夢中でパズルをしていたら
もう助産師さんが来た。
「大丈夫?怖くない?笑笑」
えー、怖いですよ(笑)
なんて雑談しながら太い点滴の針をブシュッ。
私は元来、針を刺されるところを見ることが出来ない。
今回もバッチリ天井を見ている間に刺してもらった。
「あ、いかん。ちょっと、あー」
え、なになに?
ちらっと見ると私の腕が血でいっぱい。
ギョッ!
「ベッドが血だらけだ、ごめんね。ちょっと待ってねー」
ふきふき。
「この点滴は明日までお友達だから仲良くしてね」
ふきふき。
すごい、やたらシーツの血を拭いてる。
「血ってね、〇〇(ごめん忘れた)で拭くと取れるのよ」
ふきふきふきふき。
面白い助産師さん。
ふと名札に目をやると
看護師さんだった(笑)←どっちでもいい
モニター、お腹にペチッ。
ドゴンっ!デゴチッ…デゴチッ…デゴチッ…(伶くんの心拍音)
何度聞いても可愛い音だ。
『この点滴ってなんですか?』
「あ、これ?水分補給〜!」
「私もね、去年手術したんだけどさ、点滴かと思ったらOS-1口から飲めって言われて!点滴の方が楽よね、勝手に脱水防止してくれるから。飲むのって結構辛いよ!ははは!では」
やっぱり面白い看護師さんだ。
モニターを付けながら動画を撮る。
そしてまたゲームをしようとしたら妹から
「かまいたちチャンネル観て!(4、5回目)」
と言われて中断。
動画を見て1人で笑う。
その間も生理痛みたいなのがズンズンくる。
30分ほどモニターを付けて、おしまい。
『お腹、痛いです』
看護師さんに言うと
「浣腸したからね。赤ちゃんにはストレスなのよね。それでもう出たいなーって思わせるのよ(笑)でなきゃお母さんのお腹の中が気持ちいいに決まってる。そんなの出てきたくないじゃん?」
なるほど。しかし痛いものだ。
「次来る時はもう、お迎えよ(笑)覚悟はいい?」
時計を見ると14時。
まだまだ、ある。と余裕すら感じた。
Netflixをバチェラーに切り替えてまたゲーム。
異常に眠い。
そうか
昨日は23:30に寝て2時に起きて
1人でリビングに降りて
朝までドキュメンタルを観てた。
落ち着かなかったもんね。
そりゃ眠いはずだわ。
うーん、なんならこのまま寝てしまおうか。
ウトウト…とし始めた時
「やびまるさーん!準備始めますね」
なんだかイキナリ騒がしくなった。
手術着の看護師さんやらなんやら
バタバタしてる。
ここでやっと、ゴクリ…
あ、私本日出産ですね。と確信した。(遅いわ)
色んな人を目で追ってると
すぐ時間がやってきた。
「それでは向かいましょう」
点滴を引っ張られながら手術室まで歩く。
途中で他の助産師さんとすれ違う。
「頑張ってね!!!」
あぁ、良い人。好き。
手術室に入ると助産師さんの中でも
好印象の方が出迎えてくれた。
「やびまるさん。赤ちゃん、私が取り上げます。宜しくね!」
「それではまずは下着を脱いで。それからハイ、羽織も。」
完全なる裸。
でもこの期に及んで恥ずかしいとかは一切ない。
「仰向けに寝ましょう。心拍聞きます、はいOK。尿管刺します、痛いよー力抜いて!力!抜いて!」
フユーーーー。
深呼吸するも、しっかり激痛。
痛いし気持ち悪い。うぐぐ。
「左向きましょう。麻酔科医の先生が来られたら背中に処置していきますからね」
こっからめちゃくちゃ長い。
全然先生、来ないの(笑)
尿管刺さってるから足の置き場もわかんなくて
なんか足突っ張ってるから疲れるし
緊張してるしさっきから妙に眠いし!!
その間も助産師さん達の
賑やかな談笑が飛び交う。
「今日すごいね!みんな苗字に山がつくね!あはははは」
「そんな偶然ある?凄いね!」
「やびまるさん、もってるねー!」
よく分かんないけど一緒に笑ってみせた。
体感で30分くらい経って先生が来た。
「お待たせねー!それでは頭をここに置いて。おへそ見て、そう。丸くなるよー。消毒しーます」
カチャカチャ塗り塗り。
「はい、痛み止めからいきます、チクッとするよ」
ぢぐっ
いや、まだ余裕。
「はい、次に管を入れていきますね、痛いよ、危ないから決して仰け反らないでね」
ぶぢゅっっっつつ
ぬわぁああああああああん(なんか背中で拡がってく感じの激痛)
ゴーーーーー痛いーーーー!!!
思わず助産師さんにしがみつく。
ハァハァ…でも、まだ余裕。
「はい、も少し痛いよーチクーーーッ」
ノフーーーーー!!
この辺りからなんか変な気分になってきた。
「やびまるさーん」
…ん?目の前に担当の先生らしき人。
(メガネ外してるから声で認識)
「頑張ったね、あとは可愛い赤ちゃんに会うだけね」
先生って本当良い人。好き。
気付いたら周りに沢山、助産師さんや看護師さん。
そして理事長先生が来た。
「やびまるさーんガンバリマショー」
カタコトの理事長先生が定位置につく。
執刀医は担当医の先生、補助が理事長先生のようだ。
麻酔が効いてるかなんか塗り塗りされながら
「ここは?冷たい?痛い?」
と何度か聞かれた。
部分麻酔だから下半身だけ変な感覚だ。
はい、大丈夫です。
感覚を慎重に応えてゆく。
……と、なぜかここから記憶が無い。
「……さーん。やびまるさーーーん」
「赤ちゃん、産まれましたよーーー」
はぁぁあああああ?!?!
え、待ってマジで?!
産声も聞いてないし、えってかなんで私寝てんの?!?
「えっ?えっ?!えっ!」
そうとう焦った。
本当に全く記憶が無いのだ。
『え、もう赤ちゃん……』
「あはははは、もう産まれたよ!男の子!おめでとう」
『ちょっと待って、私寝ちゃいました?!』
「うん、寝ちゃいましたね(笑)」
えーーーーー
麻酔が効いたからでもなく、ただただ睡眠不足がゆえに気持ちよくなって1番大事なタイミングで私、爆睡してしまいました。
「あはは(笑)まあまあ!落ち込まないで!今からあと処置入るねー」
唖然としていると
何故か他の先生も入ってきた。
産婦人科の先生が勢揃いだ。
『お!なんか贅沢ですね、わたし』
と意味不明なことを言ったことだけは覚えてる。
先生たちは私のお腹を縫いながら
『え、10万円入ったらどうしますー?』
『ソウネー、使い道コマルネー』
『外食に使いましょうか、経済を回さなきゃねHAHAHA』
もうめっちゃくちゃ談笑してる。
新型コロナウイルスの支援は
国民1人に10万円で決まった感じなのだろうか?
と思いながら助産師さんに以前
理事長先生をデパートで見た事
寝てしまって悲しい事
この後どうなるのかを一生懸命話していた。
そしてカラカラに乗せられて部屋に戻ってくると、夫がいた。
「やびまるちゃーーーん、おめでとうー」
嬉しくて色々話した。
痒い鼻もかいてもらった。
そしてここから、地獄の後陣痛が始まるんだけどこれはまた次の機会に。