9月議会では、現在も使えている新田保健センターと昨年廃止された尾島保健センター、新田の3つの行政センターを1カ所に統廃合し、新田の図書館を移転する西複合拠点施設の用地約1万3千平方メートルを3.3億円で購入する議案が日本共産党以外によって可決されました。
建設事業費22.6億円
この施設の建設事業費は用地取得費を含めて22.6億円とされますが、地域住民の身近にあった保健センターや行政センターを地域住民から遠くなる1カ所に統廃合するもので、地域住民の生活の利便性向上に逆行するハコモノ建設でしかありません。
たしかに木崎行政センターは築32年、生品行政センターは築30年、新田保健センターは築29年、新田図書館は築42年が経過しています。しかし綿内行政センターは建設から15年しか経過していません。新田の3つの行政センターを統廃合しても、現在の3つの公民館機能はただちに廃止するわけにはいかず、解体・撤去にも多額の費用が必要となります。
既存施設の老朽化が進んでいるというなら、地域住民の身近にあるそれぞれの公共施設の改修・建て替えこそが求められます。地域住民の生活の利便性向上という点では、クルマに乗れない高齢者の増加、クルマに乗れない障がい者、子どもたちの生活の利便性向上も考えなければなりません。
新体育館には82.5億円もかけるのに
既存施設の老朽化に伴い、それぞれの公共施設の改修・建て替えには、多額の予算が必要となり、既存施設には多額の維持管理費が必要となります。
しかし、それらの費用を考えるなら、本当に企業版ふるさと納税44億円が確実に市に入るかどうかも不明なままに、82.5億円もかけて群馬クレインサンダーズの本拠地となる新体育館の建設を進めていることととの整合性がつきません。さらに新体育館建設を進めながらも、既存の運動公園体育館では、昨年10月からサンダーズが本拠地とすることに合わせ、雨漏り、照明、床の修繕に6千万円以上もの税金を投入したことによる二重投資との整合性もつきません。
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