開発・ハコモノやめてコロナ対策の充実を－太田市6月議会

 
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●市議団news/No6/2020年7月26日号 

プロバスケチームの体育館に54.5億円

  プロバスケットボールチーム、クレインサンダーズの本拠地にと市長が言う、54.5億円、5,000人規模の体育館建設では、市長が４月20日付市広報のコラムで、企業版ふるさと納税30億円が確定しているかのように述べた問題を追及。その根拠をただすと、文書はないが「確定」と市長は強弁するだけでした。

維持費は人件費を除き7,000万円

　体育館の維持費は人件費を除き年7,000万円で人件費は未定。クレインサンダーズの今の本拠地とされる前橋市民体育館でのクレインサンダーズの集客数は、昨シーズンで平均1,376人、最高2,541人、最低803人とされます。

　建設後にクレインサンダーズが年間何試合利用するのか、他のプロチームが年間何試合利用するのか、どんな種目で年間何試合利用されるのか、集客数は年間何人の見込みなのか。すべてが未定で、ハコモノ建設が目的としか思えません。

　しかも市長は、今まで体育館は避難所と言ってきましたが、質問には、行政センターなど基幹避難所の物資保管拠点と答弁。言ってることがコロコロ変わります。

　新型コロナで赤字になる企業の増加も見込まれ、企業版ふるさと納税30億円がなければ、建設費は国補助10億円を受けても市負担は44.5億円。中止すべきですが、せめて延期してその予算をコロナ対策にと求めても、市長は建設にこだわる姿勢を変えませんでした。

民間再開発ビルには補助金23億円

　2地区で総事業費75.7億円の民間再開発ビルへの22.9億円の補助（国・市各々11.45億円）は、浜町のボーリング場跡地周辺と太田駅南口の三井住友銀行北で計画が進行中です。

またもや関東建設を優遇

　南口の土地は関東建設工業のもので、またもや関東建設優遇。浜町の再開発ビルも、16年の南口での再開発ビル同様に関東建設のものになる懸念もあり、この補助事業で仕事が入るのは一部の業者です。

　今求められるのは、コロナで苦しむ全ての業者の苦しみを取り除くことです。しかし市長は、改める姿勢を示しませんでした。

コロナ対策は全ての市民と業者を対象に

　市が新型コロナ対策として売上がいくらかでも減った業者に給付する10万円は、家賃・借地料のかかる業者と自己所有店舗・事業所のある業者で、卸・小売、飲食・生活関連サービス業が対象です。

税の滞納があっても、市外在住でも対象外

　建設関連サービスを売る業者は対象外。経営者が市外在住の場合や市税・国保税に滞納があっても対象外です。コロナで減収している全業者を対象とすることが求められます。

※家賃・借地料のかかる業者への10万円は6月末で申請を締め切り、自己所有店舗・事業所のある業者向けの10万円は7月末で申請を締め切ってしまいました。

　業者からは、「国の持続化給付金や県の休業協力金を受取った場合は市の業者向け10万円は受取れないと勘違いしていた。持続化給付金や休業協力金と一緒に市の10万円ももらえるなら、申請を再開してほしい」という複数の声が私や市に寄せられています。私もすでに、申請の再開を求めています。

ひとり親家庭の大学生への10万円
自宅外通学生のみ

　市がひとり親家庭の大学生などに給付する10万円も対象は自宅外通学生で、自宅からの通学生は対象外。質問では、経済的事情から電車で２時間以上かけて通学する大学生もいることを紹介し、自宅からの通学生も含め、ふたり親家庭の高校生、中学生、小学生、未就学の子どもたちへの給付を求めました。

　しかし市長は、どんな対策でも一定の枠が必要と答弁。これではコロナによる苦しみの格差を拡大することになります。

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