カナダにいらっしゃい!

カナダ留学・クリティカルシンキング専門家。Canadian Prairie/EcoCabin在住。 

大学は自分の才能を伸ばすところ- 適性のない専攻は一生の無駄

2021-10-26 08:26:42 | カナダ留学

カナダの大学出願が始まり、また日本の大学に進学する生徒も前に前に進む季節となりました。

色々相談を受けるにつけ、気になって仕方のないことがあります。

 

「この大学のこの学部にしようと思うんですが。。。」

「この学部かこっちか、どちらがいいと思いますか?」

「何を勉強すると就職に有利ですか?」

「カナダの大学を出るとカナダで就職は簡単ですか?」

 

これらの質問に大きく欠けていることがあります。

わかりますか?

 

生徒本人の才能と、適性です。

自分がどんな才能があり、何をすることに動機があり、何を学ぶと楽しくて仕方がないか。

その専門性を高めるところが大学、そして、大学で極めた自分だけの専門知識とスキルを使うのが社会。

 

自分が何を持って生まれ、何に優れているかも知らずに大学を決めたり、専攻を決めたり。

よくそんな無謀なことが出来ると、毎年呆れて見ています。

 

カナダのGrade12は相当異なります。

カナダの小学校から、いや幼稚園からの教育カリキュラムに深く組み込まれている”Who I am”を見つける訓練。

自分には生まれながらにどんなギフト・才能があり、それをどう伸ばすことが将来の自分につながるのか。

 

他の人より優れた才能は必ずみんなにある、それを見つけ、伸ばす準備をするのが、中学までの教育。

カナダの高校では、自分の才能・適性に合わせコース選択をし、社会での活動も自分の才能をより確かめるためのもの。

カナダのGrade12に「どこの大学で何を学びたいか」を聞いてみて下さい。

恐ろしく自分をよく知っており、論理的かつ明快で驚きますよ。

 

そんな課程がすっ飛んでしまっている日本の高校生がかわいそうになる季節でもあります。

留学している日本人高校生も、いきなりGrade10からカナダの教育に割り込んだ形です。

土台のない梯子にいきなり飛びついて、グラグラしています。

落下する高校留学生が多いわけも分かりますか?

 

カナダの子どもたちがGrade9までで丁寧に見つけてきた才能・適性などは知らないまま。

自分を知らないまま、闇雲に、いや日本の親が日本の常識で考えた進路を目指してしまいます。

自分には実は向いていない可能性が高い進路に。

 

アメリカの心理学者Gardnerが1983年に発表した説、“Multiple Intelligence”.

 

人間の生まれ持った才能はみんな一斉の学校テストでは測れない。

人間それぞれの知性・性能はみんな同じ、ひとつのカテゴリーではないから。

 

人間のIntelligenceは大きく8つのカテゴリーに分かれます。

一体どこに自分がいるのかを知ることは限りなく大切。

 

前述のように、それを見極めることが小・中・高校の教育であるはずですが、日本はご存知のように「みんな一緒」「みんな一緒の基準」で単一の暗記テストのみで生徒個々の能力を決めつけてしまっています。

 そこが根本的な間違いです。

 

子供の特性は、生まれ持ったDNAにより、ひとりひとり全く異なります。 

8つのIntelligenceとは:

* Linguistic 

言語を使うこと、言語の音声・スピーチ、単語の意味を理解し効果的に使うこと、実際社会ではどのような言語を使えるか、などの知性に長けている。 

例・歴代の有名作家など、「書く」「語る」ことを通じ人に影響を与える人

* Musical 

音の周波数による違い(absolute pitch)、リズム理解、音の特性(timbre)を本能的に理解出来る

(練習によるものではなく、生まれながらに備わっている特性) 

例・歴代の世界的な音楽家など、聴衆を引きつける音を作れるMusicianもこの分類
  (ただ、単に歌が少しうまい、ピアノを小さなときから習っているなどは、Musical Intelligenceには当たりません)

* Logical-mathematical 

数字、量、分類、因果関係などの理解力が高い、数字でストーリーを語れる才能 

例・アインシュタインなどScientists

(数字はストーリー。 何を見ても数字で理解しようとする。 などの日常に心当たりのある人はこのIntelligenceがあるかも。)

* Spatial 

脳の視覚と知覚との連動が優れている、3Dイメージを脳の中だけで作りそれを動し、変化させる 

例・芸術家(ピカソなど)、建築家

(スマホの2D画面をみつめて育つ子供たち、本来のSpatial Intelligenceは開かないかも知れないと危惧しています。)

* Bodily-kinesthetic 

脳からの司令通りに自分の身体を動かせる能力、物を手で扱う類稀な特性 

例・ダンサー、秀でたスポーツ選手(カナダのホッケーOilersのMcDavidなど)

(音楽などと同様、DNAによる脳の仕組みが全く違う人たち。)

* Interpersonal 

他の人の気分、感情、目的、動機を感じ取る能力に秀で、その特性を使い社会に貢献出来る 

例・人類のために戦う偉人(ガンジー、ロシアのNavanlyなど)

(グループの空気を読むなどの低レベルではないことにご注意。多くの世界企業が求めているEmpathyを持つ人がこれに当たります。 残念ながら、練習しても身につくものではありません。)

* Intrapersonal 

自分自身の気分、感情、目的、動機を深く理解出来る 

例・哲学者、起業家(Bill Gates, Steve Jobs など)

(実例の名前を見ただけで、どんな才能を指すかわかりますよね。)

* Naturalist 

自然界に存在するものを認識し分類でき、自然界を敏感に理解する知力 

例・ダーウィン

(日本の子供に実は多い特性だと観察しています。 しかし、残念なことに中学からの暗記詰め込み教育のため、科学に興味を失う子供が多く、結局この才能は埋没しているケースを多々見て来ました。)

____________________ 

さぁ、あなたはどのIntelligenceを持って生まれて来ましたか?

何度も言いますが、猛練習をして身につけたものではありませんよ。

親に連れて行かれた習い事でもありません。

生まれながらに持っている特性です。

 

育つ過程で、「あれ、これやると楽しい。普通にやっただけで他の子よりよく出来る!」と興奮した才能です。

それを知ること。 大学進学は、それを専門的に伸ばすことであると知ること。

 

’Who I am’を知るだけで、あなたの人生はとてつもなく生産性が高く、しかも楽しくて仕方ないものとなりますよ。

逆は、ご想像にお任せします。

 

カナダクラブ生のみなさん、あなたの’Who I am’を覗いてみたいですか?

心理学の手法を使い、希望者には’Who I am’個人セッションをやってみようかなとも考えています。

みんな一斉の受験勉強よりはるかに効果がありかも。

 

本当のIntelligenceが花開かない人生なんて、残念すぎますよね。

 

自分を知っていますか?

じゃぁ、カナダにいらっしゃい!

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