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マドレーヌの本 読了しました

2022-11-11 | 
失われた時を求めて1-14 マルセル・プルースト作 吉川 一義訳 <岩波文庫版>
文庫で全14冊、7月下旬から図書館で2冊ずつ借りて読み始め、10月末に読み終わりました。
100年ほど前に書かれた本です。一つの文が長く何ページにもわたって改行がなかったりしますが、こなれた読みやすい訳文で、適度な注釈(図版、写真、絵画等を含む)が理解を助けてくれ、飽きずに最後まで読むことができました。
内容は当時の貴族やブルジョアの社交界での会話、それに続く考察がメインで、ストーリーを追うものではなく、テーマは人間精神、記憶や睡眠や恋愛、音楽・文学・絵画・建築などの芸術や生活とあらゆる面にわたり、時代も前後したりするので注意していないと読み飛ばしてしまいそうなところもありました。
二癖も三癖もある魅力的な人物がたくさん出てくるので、変人の私には面白かったです。多事多忙の中で気分転換のために読んでいたのですが、旅をしたような、何やらいい経験をさせてもらったような気がします。
人名がたくさん出てくる本は苦手、という方にはおすすめしません。読んでみようと思われる方は、岩波文庫版の訳者による以下の本を先に読んでみてください。時代背景などが予習できます。
『失われた時を求めて』への招待 吉川 一義 岩波新書 新赤版
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