タクシーに変動運賃、天気・客足に応じて設定…国交省が検討
国土交通省は、タクシー運賃を天気や曜日、客足などに応じて変動させる新しい制度を導入する検討に入った。ダイナミック・プライシングとも呼ばれる仕組みで、需要が少ない時に運賃を下げ、多い時に上げる。タクシー利用客数の全体的な底上げが期待できる反面、交通弱者や運転手への影響も指摘される。
国交省は年内に実証実験を始め、運転手やタクシー会社の収入の変化、利用客の使い勝手を検証し、適正な料金水準など制度の概要を早期に示す。雨天や大規模イベントの開催時、終電後といった利用客が多い時は運賃を高く設定する一方、客が少ない平日の日中などは安くなる方向だ。
実際の走行距離と乗車時間で運賃が決まる従来のメーターは使用せず、全地球測位システム(GPS)のデータに基づき走行距離を計算する新メーターを導入する。利用客は事前にスマートフォンなどで予約し、その段階で示された運賃を割高と考えればキャンセルで良い。