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「国産ワクチン」開発、進捗は?(2)

国内3例目の治験へ
KMバイオロジクスは、新型コロナのワクチンについて、感染力を失ったウイルスを使った「不活化ワクチン」の第1/2相臨床試験を3月にも始める。月内に試験の実施届けを提出する計画で、国内のワクチンとしてはアンジェスと塩野義製薬に続き3例目の臨床試験となる。KMバイオロジクスが取り組む不活化ワクチンは、病原性のあるウイルスを基に開発・製造する。実用例が多く、効果や副反応の知見が多い点がメリットだ。ただ、安全性の評価に時間を要し、高い管理基準の施設も必要だ。
 『アストラゼネカ』から原液をもらう形で充填(じゅうてん)や包装などを行う製造化を担うことにもなっている。
 KMバイオロジクスの社長は「不活化ワクチンは、インフルエンザや日本脳炎などで実績がある。接種を受ける側の安心感につながる」と説明した。

 日本人になじみがある不活化ワクチンの実用化で、接種を受ける側の選択肢が広がる意義は大きい。
より多くの人へワクチン接種を進めるには、安全性や有効性を示すことに加え、安心感も重要な要素だ。ただ、ワクチンは程度の差はあっても副反応のリスクはつきまとう。欧米製も日本製も副反応についての情報を明確に開示することが接種を浸透させる大前提になる。
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