夜の点検

ワイヤーカットという機械のメリットのひとつは夜中に自動運転で加工を安全に進めてくれること。

入社時は忙しくワイヤーが止まっている日なんてないくらいでした。

ただし円滑に工程を進めるため夜中に機械がとまってはいけないから22時、23時くらいに機械を確認するという作業が必須です。

ワイヤーの担当になってから夜に会社にいくことは私の仕事になりました。

最初は何にも貢献できることがないのでせめてチェックだけでも貢献できるならという思いでした。

少しずつ出来るようになってくると責任が出てくるためそれはそれで自分の加工だという意識でチェックです。

休日前夜に機械をセットして休日にワークをとる。

昔、工場長が私に「お前が取るからセットしとけって社長にいわれたんやけど良いの？」と聞かれたりもした。

正直なところ「いやいや明日予定あるし」と思いましたが、立場上断れるわけも無く「良いですよ」と応えるしかない。

そんな感じなので独身時代は彼女とのデートもワイヤーかけてるから予定が急遽変更なんて当たり前です。

結婚して家を買うにしてもワイヤーの担当ということで会社の近所を選ばざるを得ない。

本当は環境の良い地域が希望ですが、夜中、休日に出ることが必須の機械の担当ということでそんな願いは却下となります。

まぁ周りは好きなところに買ったら良いやんと言いますが、実際に担当者となればそんなことは無理なことは端から分かっている。。。

たった5分確認作業のために夜中に車で数キロ運転とか無理です。

現実にいまの弊社の状況でもし私が遠くに家を購入していたら、何かしらのトラブルが絶対に起こっていたでしょう。

当たり前に会社は営業していますが、実は結構なものを犠牲にしている人がいることを考えないといけないと思います。

もし、この仕事を社員さんがやるとなるとそういう待遇なら受け入れてくれるか悩みます。