古い写真は元々なぜか大好物
とくに今と昔を見比べたり
古地図に思いを馳せたり
もう元には戻らないのに
わかっているのに
わかっているからこそ
思いを馳せる
最近古い写真を持って
おそらく此処だろうという場所へ行ってみた
写っているのは両親
父は17年前に
母はこの年末に旅立って行きました
残されたはたくさんの母の持ち物
出てきた写真
これを持ってその場所を
確かめずにはいられなかった
おそらくたぶん見つけられないだろうという写真はこれだった
場所は京都・円山公園なのはわかっていた
でも背景に手がかりが何もない
ここに私も座れるか…
向かって右側は母の一番下の弟
ひょうたん池や坂本龍馬像のあたり
うろうろして
ん?と気づいた細い竹を編んだ柵
でも石の高さが違う違う
そこは有名な枝垂れ桜の所
ぐるっと回って行ったら
見つけました
石のかたちが同じです
長い年月が経ってもそこにいてくれました
およそ60年前
3人が座った石
ちょっと涙が出ました
写真を撮る私の背後に立つ枝垂れ桜も
とても大きく育ちその枝を垂らしているので
私のうるうる顔を上手く隠してくれました
古い写真の3人の背後には
桜があるのかないのか
わからないくらいですが
今は大きく大きく育って
円山公園の春の風物詩になっています
時の流れを教えてくれます
こちらの石にしばらく座って
ありがとうを何度も繰り返しながら
次は大谷祖廟に向かいました