舞台も拝見しておらず、小説も読んでおらず……映画を先に観ることとなってしまいました。
原作を知らないので、素直に観られたというのはよかったかもしれませんね。
調べてみると、原作にはないエピソードがかなり重要な部分を占めていて……
※以下ネタバレです※要注意
この映画は小説シリーズ1作目の『コーヒーが冷めないうちに』と2作目の『この嘘がばれないうちに』の2つをもとにつくられたそうですが、原作にない人物として、有村架純ちゃん扮する時田数の夫となる新谷くんが登場します。でも彼、最近発売となった3作目『思い出が消えないうちに』で初登場となっているもようです。(写真家で、名字も新谷…)
そして、原作では数のいとこで喫茶店のマスターをやっている時田流の妻が妊婦として登場し、4つ目のエピソードを物語るはずなんですが、映画では彼女は登場しません。(映画のマスターは独身の設定らしく)
かわりに主役の数と幽霊になっている人のエピソードがオリジナルにつくられていて、原作には最後まで描かれていないという「なぜその人はルールを守れずタイムスリップした先から戻ってこれずに幽霊となってソコにいるのか」が解明されています。
映画で一番ぐっときたのはこの最後のエピソードでしたが、後で振り返ってみると、そこにちょっとした戸惑いというか、ちぐはぐ感を抱いてしまいました。
幽霊となっている人にはタイムスリップした後に実際の死が訪れているはずなんですが、現実に戻ってこれず喫茶店に縛られているはずの人が現実の死をどうやって迎えるのでしょう?
魂はソコにあって、肉体は普通に生活していた…ということなのかな?
もしくは、現実に死んでしまってから幽霊化したのかな?
原作者の川口俊和さんがそこをはっきりと描かなかったのもわかるような気もします。^^;
小説のルールが映画で少しだけ変わっている部分もあって、その1つ、「タイムスリップさせる能力は時田家の女だけ」で、小説ではその能力は女の子を産んだらその子に引き継がれて自身は能力をなくすみたいなんですが、映画ではなくさないことになっています。数が出産後に能力をなくしたら、最後のエピソードが成り立たなくなってしまうから、ですね、きっと。。
そして、流の妻が登場しなかったのも、同じ理由ではないかな……
タイムトラベルものはどこかにパラドックス的な説明しづらい部分が生じるもので、書くのはほんとに難しいと思います。
実は私、昔から(たぶん「バック・トゥー・ザ・フューチャー」を見てから?)「いま」を変えようとして過去に戻るけれど、現実は何も変わらない――というオハナシを書けたらいいいなぁ~もしくは、そんなオハナシがあったら演りたいなぁ~と思っていました。
それ、川口さんが書いてくださった!(笑)
「起こったこと(現実)は変わらないけど、心は変わる」
まさにそれが言いたかったんだな、私――
ブログを拝見すると、舞台公演も結構なされているようで……
もうすぐ東京での本番があるんですね!
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2018年度1110プロヂュース東京公演『コーヒーが冷めないうちに』
作・演出 川口俊和
◎公演期間
2018年10月30日(火)~11月4日(日)
10月
30日(火)19:00
31日(水)19:00
11月
1日(木)14:00/19:00
2日(金)14:00/19:00
3日(土)13:00/18:00
4日(日)12:00/17:00
※受付開始は開演の45分前(当日受付順に整理番号を発行)
※開場は開演の30分前
◎料金
前売 3500円/当日 4000円
※1日(木)14:00と2日(金)14:00の回→平日割で各500円引き
◎会場
大塚萬劇場
(豊島区北大塚2-32-22)
川口俊和さんのブログ
https://ameblo.jp/kawapuro1110/
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