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君が送る風

雨の日と月曜日

宮崎駿監督の『風立ちぬ』は劇場で一度観たのですが、先日テレビでも放送していたので録画して少しずつ観ていました。何日かかけて今日やっと見終えました。

劇場で観た時は展開の早さになかなか付いて行けず、主人公が飛行機を設計する場面、ヒロインの菜穂子さんと絆を深めていく場面、というふうに点、点と途切れ途切れにしか話が覚えられませんでした。なので正直言って私の中の『風立ちぬ』はとても曖昧な物語で終わり、印象にもあまり残っていませんでした。

それが今回、小説を読むように、ゆっくりとページをめくるように、時には戻ってみたりして、かみしめるように進めていき、ようやく一つの物語を紡ぐことができたと思います。



飛行機への強い憧れを抱く少年が、近視のためパイロットへの夢を諦め設計士になることを決意します。なぜか劇場で観た時はこの飛行機に関する話の方にばかり目がいってしまったのですが、改めて観てみるとのちに奥さんとなる菜穂子さんとの出会いや求婚するシーンなど、胸キュンポイントもそこかしこに散りばめられていた事が分かりました。

最後、結核を患った菜穂子さんが、自分の命が長くないことを悟ってひとり療養所へと戻っていくシーン。二人の結婚の仲人をつとめた奥様が”一番綺麗な姿を好きな人に見せたかったのね”と泣き崩れます。
もし自分の命がそう長くないことを知ったら、私はどのように最後の時間を生きたいと願うでしょうか。

また菜穂子さんは主人公が設計した飛行機がテスト飛行をする日まで、彼のそばにいて彼を支え続けました。
私には、これを終えるまでは死ねない!と思えるような事があるでしょうか。

色々な事に想いを馳せる雨の日の月曜日でした。

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