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ベーシストのモニター事情。

ココ最近、僕の住んでいます大阪北部では風が強くて曇っている日が多い気がしています。スカッと晴れた日が続いてほしいなあって思う今日この頃です。


今回は、僕が今までやってきた音楽活動における特に演奏現場での経験話のひとつとして、ベーシストのモニター事情について述べたいと思います。リハーサルスタジオの場合と、ライブ現場の場合と分けて話をしていきますね。


・リハーサルスタジオの場合
現在、音楽用のリハーサルスタジオってだいたい全国あらゆる場所にあるかと思います。防音室になっていて、中に入るとギターやベースのアンプが置いてあって、ドラムセットも置いてあると思います。それと、ボーカル用のマイクを含めてミキサーやその音を出すアンプとスピーカーなんかもあると思います。キーボードとかもあったりしますよね。豪華なところだとグランドピアノなんかも置いてあったりしますね。他細かく備品もいろいろあると思います。
なんやかんやと僕はいろいろなスタジオを利用させてもらいました。関西のミュージシャンの中でも種類的に利用数は多い方だと思います。一概には言えないですが、だいたいどこも出力が大きめのベースアンプが置いてあります。ここ10年くらいはどこに行っても大体100W以上のものが置いてある感じです。よく見るメーカーとして、昔はYAMAHAがすごい多かった気がします。少し前ではHARTKEやPEAVEY、GALLIEN-KRUEGERなどが増えてきたりした気がします。最近はAMPEGが圧倒的に多くなっている気がします。あくまで僕が行ったところの傾向ですので参考までです。こう言うとちょっと違う意見が出てくるかもしれませんが、基本的には音質よりも、音の大きさと耐久性とコストが重視されている気がしています。たまにすごい高品質なアンプが置いてあるところもあったりしますので、そういう時は時間ある限りずっと音の具合を試してみたい衝動にかられますね。
で、実際にスタジオではドラムセットの近くにベースアンプが置いてあることが多いと思います。リズム隊としてドラムの音がしっかり聴こえて、尚且つドラマーにはベースの音が聴こえやすくするための配慮からそうなっていると思います。
こういった環境で音を出すとある事に気付くと思います。それは、ドラムとベース以外の音が小さく聴こえる。ボーカルやサックスなどのマイクで拡声が必要なパートの音は、鳴っているのはわかっても細かいところまでは少し聴き取りづらいかもしれません。実は僕はそれでいいと思っていまして、ジャンルや主役の人の個性もあると思いますが、得てして主役パートの旋律ってリズム的なフェイク(崩し)をわざと入れる場合もあると思いますので、あまり細かく聴くとそれに引っ張られてあまりよくない時もあります。逆にしっかり主役の旋律を聴いてそれに合わしていく必要がある時とかもありますので、そういった時はもう音量下げるか聴き耳を立てまくるしかないですね。でも意外とですが、僕の経験上あまり主役に付いていくと言うよりは、しっかり安定したビートとルートの音をわかるようにしていく方が喜んでもらえますね。おそらく主役のパートの人は、他の全ての音に包み込まれている感じで聴きながら奏でていくのが理想なんだと思います。ですので、ベース弾きながら主役として唄う人は、逆にベースアンプやドラムから少し離れた方がいいかもしれませんね。
曲を作っている時とかアレンジを練っている時は、いろいろ試す必要があるので他の音をしっかり聴けるように全体での調整は必要だと思います。しかし、ライブ用の練習な感じでしたら、ドラムとの音量を合わせる感じにして主役パートがある程度聴こえるくらいで、他はあまり気にしない方がいいかもしれませんね。


・ライブ会場の場合
ライブハウスの場合は、いくつか種類があります。規模の小さい方から大きい方への流れで述べていきます。

①小規模なライブハウス
まず、小さいところとなるとジャズバーみたいなところとか、カフェとか全く音響システムが無いところです。そういったところでは、ベースアンプから出た音が、直接客席に届く感じになりますね。他パートのアンプの音なんかもそうなると思います。アップライトピアノとかがあると、壁際に置かれていると思います。打楽器系も生の音になるかと。ボーカルだけちょっとしたカラオケシステム的な感じになると思います。管楽器はマイクを通さないことが多いと思います。
ここまで聞くとおそらく想像はつくと思います。基本客先の方を見ての演奏になります。全員の音がしっかり気持ちよく聴こえるって、まああり得ない感じになりますね。経験上、打楽器と同じ音量にすると客先には割とバランスよく聴こえる形になるので、だれか客先で聴いてもらって音量を合わすといいと思います。そうなると、結果的には自分の場所での聴こえ具合ってもう何も調整できなくなります。
じゃあどうすればいいかと。たぶんそういうところってだいたいお店が小さめだと思いますので、聴こえるバランスは悪くてもそれぞれある程度聴こえると思います。どうしてもという場合は、主役パートの音量を上げるか、もしくはリズム隊の音量を下げればいいかと思います。僕自身は、他の音が聴こえにくくてやりにくいなあってことは今まであまりなかった気がします。

②中級クラスのライブハウス
次は、中級クラスのライブハウスになります。中級クラスという考えはいろいろありますが、僕の思う中級クラスのライブハウスとは、音響システムはあってもベーシストの立ち位置にモニタースピーカーが全く無い場合をいいます。
ここで言うモニタースピーカーとは、他のパートの音を鳴らすためのスピーカーの事になります。案外というかベーシストの立ち位置にいわゆる「転がし」と呼ばれるモニタースピーカーが置いてあるライブハウスってあまり無いですよね。よくて他のパートのモニターが気持ち程度にこっちに向いているって感じくらいです。立ち位置的にはドラムのすぐ近くというのが多いので、リズム的には生のドラムの音を聴けという感じなんでしょうね。
少しジャンル分けをしてみると、ロック系のライブハウスの場合は、ドラムが真ん中でどちらかの横に立つことが多いと思います。ジャズ系のライブハウスの場合は、客席から見て左からピアノ、ベース、ドラムといった感じの並びでベーシストは真ん中に陣取ることになります。
まずロック系の時ですと、ドラムを挟んだ向こうにエレキギターがいることが多いので、ギターの音は遠くで鳴っている感じになりますね。他のパートの音はどこかから回ってくる音が聴こえている感じになります。ベースの立ち位置でドラムの音よりギターの音が大きく聴こえる場合は、明らかにギターの音が大きいので、勇気を持ってギターの人に音を下げてもらように言うべきだと思います。いずれにしても、自分用のモニターが無いのでよっぽどの嫌な感じ以外はあまりを望まない方がいいと思います。僕の経験上、他パートのモニタースピーカーのリバーヴを切ってもらうとか、ステージ上の音をすっきりさせていくと、いろいろ聴こえやすくなることが多いと思いますよ。
ジャズ系の場合ですが、真ん中に立つことが多いので、基本何の問題もなく細かく気持ちよく聴こえてくると思います。ドラムの音量が、ロック系より小さくなるっていうのもあると思います。小編成の場合は、合図で展開していくので他パートの音をしっかり聴く必要はあると思います。ベースの音量は、ピアノがいればそれに合わす。ピアノがいなければ、主役パートに合わすという感じにするといいと思います。そう言えば、僕はジャズ系ビッグバンドをもうかれこれ10年くらい所属させてもらっています。残念ながら、ビッグバンドの時は悪条件なことが多いです。ビッグバンドの時って、譜面で構成やアーティキュレーションもしっかり決められていますので、ドラムのビートを信じて弾いていけば何の問題もなくベース的には成立します。最初はドラムと同じ音量にしておいて、ゲネリハの時にコンマスなどから音量の指示が出れば、それに従っていく感じになるかと思います。管楽器の人たちの音が細かく聴けることってまず無い感じです。なんか遠くで鳴っているなあってくらいな感じです。クラシックのオーケストラっておそらくこんな感じなんでしょうかね。クラシックのように指揮者がいないことが常ですので、ドラムの音をしっかり聴きながら一体感になるように弾くことが大事だと思います。

③高級ライブハウス、大規模会場(ホール、野外ステージなど)
で、最後に高級ライブハウスとホール。もうここまで言えば、この勝手な主観の定義はお判りでしょう。そう、ベーシスト専用にモニタースピーカーがある場合です。もうこれはベーシストにとっては至れり尽くせりです。大きめの会場となると各パートが離れてしまって、モニターが無いと逆に演奏ができないかもしれませんね。モニタリングに関しては好き勝手言える形にはなると思います。
でもよくよく考えたらこの領域での演奏ができるのって、バンドとかの人気が出てるとか、人気のあるアーティストのバックで弾くとか等、お客さんの人数がかなり多い時と思います。そこへ到達するまでは、先に述べたところでのライブを避けては通れないと思います。ですので、僕はそういった会場で演奏する時でも、モニタースピーカーから出てくる音はなるべく少なくしてもらっています。無意識のうちに中級ライブハウスと同じモニター環境に近くしているかもしれませんね。まあ違いと言えば、大きい会場ですとやはりドラムの音が聴こえにくくなるので、モニターからドラムの3点セットをリバーヴとかを切って返してもらうようにはしています。主役パートの音も少し返してもらうようにしています。大きい会場の時って、個人的には屋内も野外も独特の音の雰囲気がします。やはり響き具合の違いだと思います。いずれにしても、僕的にはなかなか気持ちがいいし、専用モニターのある会場はとても好きですよ。


いかがだったでしょうかね。今回は演奏現場でのモニター事情について述べてきました。もしかしたら、また少し違う環境のところもあるかもしれませんね。同じバンドで同じ曲を演奏しても場所が違えば、聴こえ方が変わって雰囲気や考え方までも変わりそうになるかもしれません。ある程度環境がわかれば予想外なことが減るので、それだけ演奏に集中できると思います。そういった意味で、上記参考になればと思います。
このコロナウイルスの自粛要請が解ければ、がんがんとライブをやるぞっと思っている方々。僕もそう思っていますので、この時世を頑張ってのり切りたいですね



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