快楽を享受するために、永遠の若さ、美しさ、活力を与えられる。

楽園の喜びと栄光は、アラブ人の淫らな心が想像しうる限り、幻想的で官能的である。「水の豊富さはアラブのベドウィンの楽しみの最大の要素の一つであり、楽園の川はその主要な装飾品であるとしばしば語られます。しかし、これらの栄光は、パラダイスの華やかで魅惑的な少女たち（アワリス）にかき消されてしまいます。彼女たちは、人間の女性のように粘土ではなく、純粋なジャコウで作られており、あらゆる自然の不純物や欠陥、不便さがありません。彼女たちは美しく控えめで、中空の真珠のパビリオンの中で人目につかないようにします。楽園の喜びは圧倒的なもので、神はすべての人に100人分の可能性を与えられるでしょう。一人一人に大きな屋敷が与えられ、最も卑しい人でも少なくとも8万人の使用人と72人の楽園の娘たちの妻を自由に使えるようになります。食事の際には、300人の従者が付き添います。食事は金の皿に盛られ、そのうち300個が一度に彼の前に置かれ、それぞれに異なる種類の食べ物が入っており、ワインや酒も無尽蔵にあります。衣服や宝石の豪華さは、彼らの食事の繊細さに見合ったものです。彼らは最も豊かな絹と錦をまとい、金銀の腕輪と真珠の冠で飾られ、絹の絨毯、長椅子、枕などを使い、これらの快楽を享受するために、永遠の若さ、美しさ、活力を与えられる。音楽や歌も、うっとりするような永遠のものになるだろう」（ウォラストン「Muhammed, His Life


モハメッドの教義である宿命は、運命論に相当する。つまり、善であれ悪であれ、この世に存在したもの、あるいは存在するであろうものは、すべて神の意志から生じたものであり、取り返しのつかないほど永遠に固定され、記録されているというのである。それゆえ、私たちが自由意志を持ち、それを行使することは無益である。この教義の不条理さは、後のモハメッドの神学者たちも感じていたようで、彼らは様々な微妙な区別によってこの教義を最小化しようとしたが、無駄だった。


(2)実践
イスラム教の実践面と儀式面の5本の柱は、信条の唱和と祈り、断食、施し、そしてメッカへの巡礼である。信条の公式は前述の通りであり、その暗唱は救いのために必要である。毎日の祈りは、日の出前、正午、午後4時、日没時、午前0時前の5回である。祈りの形式と姿勢は、非常に限定されたコーラン典礼で規定されている。すべての祈りはメッカの方を向いて行わなければならず、その前に洗礼を行わなければならないが、これを怠ると祈りの効果がなくなる。公の祈りは金曜日にモスクで行われ、イマームが指導する。公的な祈りに参加するのは男性だけで、女性は家でもほとんど祈りません。死者のための祈りは功労者であり、賞賛される。断食は季節を問わず推奨されるが、ラマダン月にのみ規定されている。断食は日の出に始まり日没に終わるが、特に夏場の断食は非常に厳しい。ラマダンの終わりには、一般的に「バイラム」または「フィトル」と呼ばれる大祭があります（「断食明け」）。これはユダヤ教の贖罪の日を参考にしたものであるが、これ以外にも大きな祭りがある。ラマダンの後の祭日には施しをすることが義務づけられており、その対象は「忠実な人」（モハメッド教徒）に限られている。一生に一度のメッカへの巡礼は、十分な経済力と体力のある自由なモスリムに課せられた義務であり、そのメリットは代理では得られず、儀式は預言者自身が行ったものと厳密に似ている（メッカ参照）。聖人の墓への巡礼は、モハメッドが絶対に禁止していたにもかかわらず、最近では特にペルシャやインドでよく行われている。


(3) モラル
イスラム教の倫理観は、ユダヤ教の倫理観に比べてはるかに劣り、新約聖書の倫理観に比べてもさらに劣るという事実は、ここで強調する必要はないだろう。さらに、多くの点でイスラームの倫理は、東洋で普及していた、そして現在も普及しているキリスト教と比較することはできないが、それにもかかわらず、他の点では、この新しい信仰は、単純で、強固で、若さの活力に満ちており、停滞した状態にあり、着実に野蛮の底に沈んでいったシリアやエジプトのキリスト教徒の宗教をはるかに凌駕している、と主張するノルデケに同意することはできない（前掲書、Wollaston, 71, 72）。その

Mohammed and Mohammedanism

Mohammed and Mohammedanism I. THE FOUNDER Mohammed...

Mohammed and Mohammedanism