T.H.モーガンは突然変異説を確かめようとキイロショウジョウバエで実験を行った。モーガンの研究は染色体説の提唱に繋がると同時に、突然変異が直接に新種を生み出すことはまずないと考えられるようになった。
「進化」「evolution」という語[編集]
英語の evolution という語は元来ラテン語起原で、内側に巻き込んでおいたものを外側に展開することを意味しており、現在でも「展開」の意味で使われる。最初にこの概念が生物学に援用されたのは、発生学の前成説においてであり、個体発生に際して「あらかじめ用意された個体の構造が展開生成する」プロセスを指していた。今日の日本語で「進化」と翻訳されるような系統発生のプロセスを指す語としての evolution は、個体発生のこの概念を系統発生に対して援用したものである。みずからの進化論において定められた方向への「進歩」を意図していなかったチャールズ・ダーウィンは、当初かれ自身はこの語を積極的に採用していない。
19世紀頃は、進化は進歩と同義であった。その頃のヨーロッパではフランス革命や啓蒙思想などの普及によって、人間社会が発展のさなかであり、多くの人がそれが生物の進化と同じものであると主張していた。
進化に目的や方向性はないと考えるダーウィニズムではないと思われる。