カトリックの立場
進化論の信奉または不信奉に関するカトリックの立場はどのようなものでしょうか。この問題は最終的に決着がつくことはないかもしれませんが、カトリックの信仰として受け入れられるものについては明確な基準があります。
宇宙の進化に関して、教会は宇宙が無から特別に創造されたことを誤りなく定義しています。第1バチカン公会議は、すべての人が「世界とそこに含まれるすべてのもの、霊的なものも物質的なものも、その全実体に関して、神によって無から創造されたことを告白しなければならない」と厳粛に定義しました（万物の創造主である神に関する教会法、第5条）。
生物学的進化に関して、教会はさまざまな生命体が時間の経過と共に進化したかどうかについて公式の立場をとっていません。しかし、もし進化したのであれば、それは神の刺激と導きのもとで起こったことであり、その究極的な創造は神に帰せられるべきだと教会は述べています。
人類の進化に関して、教会はより明確な教えを持っています。教会は、人間の 体が 神の導きのもと、以前の生物学的形態から発達した可能性を認めていますが、 魂は 特別に創造されたと主張しています。教皇ピウス12世は、「教会の教導権は、人間科学と神学の現状に照らして、進化の教義に関する研究と議論が、人間の体が以前から存在し、生きていた物質から生じたという起源を探求する限りにおいて行われることを禁じません。しかし、カトリックの信仰は、魂は神によって直接創造されたと信じることを義務付けています」と宣言しました（ピウス12世、 人間の創世記 36）。したがって、人間の体が特別に創造されたか発達したかにかかわらず、カトリックの信仰として、人間の魂は特別に創造されたと信じる必要があります。魂は進化せず、体のように両親から受け継いだものでもありません。
教会は特定の問題に関して特殊創造論または発展的創造論のいずれかを信じることを許可していますが、いかなる状況においても無神論的進化論を信じることは許可していません。
時間の問題
