フィッターの独り言

ゴルフショップ「マスターズゴルフ」のフィッターが徒然なるままにつぶやいてます。

ミズノMP-60アイアンを計測。

2005年12月09日 21時36分48秒 | ゴルフクラブ
1月13日に新発売になるミズノMP-60アイアンの6番アイアン試打クラブが入荷した。このクラブは全世界モデルで一足先にアメリカでは発売されていたから既に見ている人も多いだろうし、フィッターも先日の展示会で手にして初めて、写真で見るよりキャビティーが深く、ヘッドが大きく見えて驚いた。

早速にライ角を測定。ソールで計ると60.5°、仕様書を見ると61°になっているが、これはフェースラインでの測定値だから差があるのは当然だが今回は0.5°の差に留まっている。同じフェース測定のMP-32ではこの差が1°あったので気を遣ったものだが今回はそう言う心配は殆ど無用。

しかし、計測を終えた中澤フィッターが「このクラブは構えて見るとMP-32よりアップライトに見えるんですが?」と疑問を投げかける。彼は腑に落ちずに何度も計り直したらしい。これはトップエッジのヒールからトゥー側への傾斜がやや急傾斜になっている為にそう見えるのだろうと結論づけた。

それにしても全くグーズを感じないストレートなネック形状で構えた感じはMP-37と比べても遜色はない。しかしヘッドの全長はMP-27と比べても約1ミリ長く、安心感を醸し出している。しかし、これはネック回りが太くなったのが原因で、やたら重心距離を伸ばしたがるそこらのクラブとは一線を画している。

当然ながら重心点はフェースのど真ん中。MPシリーズではMP-32と同等に中重心。一番違うのはソール形状で、MP-32が出た時にもヒール側に丸みが付けられて、これまでのMPとの違いを認識したのだが、今回はトゥ側にも前後左右に4ウェイで丸みが付いて大げさに言えば昔のマルマンソールを思い出させる程。しかしそれと違うのは構えた時には全くそれを感じさせず、真っ直ぐなリーディングエッジを見せてくれる事。これは世界最高と折り紙付きの研磨技術に他ならないとあらためて納得。

結論として。易しく見えても骨はあると言うアイアンに仕上がっている。MPは憧れだが、難しい顔に後込みしている方には大きな朗報になるだろう。軽量スチールやカーボンシャフトでの性能発揮にも問題はなく、飛距離の欲しい人には、バンスもきっちり付いているので2°位までのロフト起こしも問題なくお奨め出来る。

蛇足だが、この計測をやってみて、今更ながらにMP-32の優秀さがあらためて浮き上がって来た。小さく見えるヘッドでも易しく打てる謎は実はネック回りの細さにあったのだ。MP-60が易しく見えても骨はあると言うアイアンなら、MP-32は難しく見えても易しいアイアンと位置づけ出来ると確認した次第。

※ 画像はミズノの新製品 
MP-60アイアン

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